- 建築のSDってなに?
- どんな種類があるの?
- SD図って?
- SD図のチェックポイントは?
- どんなメーカーがあるの?
上記の様な悩みを解決します。
建物には部屋があり、部屋があれば扉が必要になります。
扉と一言でいっても様々ありますが、最も一般的なのがSDです。どの建物においても出てくるものですので、基礎知識について抑えておきましょう。
この記事では建築のSD図とは?といったところから、種類、SD図について、SD図のチェックポイント、メーカーについて解説していきます。
なるべく専門用語は使わずに記事を編集していくので、初心者の方にも分かりやすい記事になっているかなと思います。
建築のSDとは?
建築のSDとは、結論「鉄製ドアのこと」です。
SDは「steel door」ですので、鉄で出来たドアということになります。今の時代はどこもSDですので、建築に携わる人なら必ず抑えておくべき知識になります。
「ドアを取付けるだけ」と考えると楽な気もしますが、建築においては電気設備などとの絡みもありますので、割と検討が大変な部分でもあります。
また、建築図面にはSD図という「SDの詳細図面」があるくらいボリュームのある部分です。
大型現場ではドアが100個くらい付いたりしますし、100枚の図面をチェックするとなるとかなり大変な仕事になります。
あとは、キープランなんかでも出てきますね。
SDに似た部類ではAWやAD、SDやLSなどもあります。気になった方は下記の記事をチェックしてみて下さい。
建築におけるSDの種類
建築におけるSDの種類
- 片開き
- 両開き
- 親子開き
建築におけるSDの種類は上記のようなものがあります。
片開きは一番イメージしやすいかとは思いますが、片側にドアが開くものです。両開きは両サイドにドアが開くものですね。ここまではイメージしやすいと思います。
例えば、SDの幅が1000mmだとします。親子開きだと、300mmで開くドアと700mmで開くドアがあるみたいなイメージです。
親と子の開き方の割合は製品によって異なりますので、注意が必要です。
また、両開きと親子開きが組み合わさったものもあります。
ドア全体が動く訳ではなく、ドアの一部が動くものです。ドアが1000mmあったとして、300mmは固定されていて可動しないが700mmのみ開閉するといったものです。
寸法やサイズはメーカーや製品によって異なるので、まちまちですね。
建築におけるSD図とは?
建築におけるSD図とは、結論「SDの詳細な情報を記載した図面のこと」です。
SDと一言で言っても様々な種類のSDがあります。SDの寸法も使用する部材も幅も高さも異なります。SDに関する詳細な情報を詰め込んだのがSD図になります。
SDに記載されている情報
- 使う部材
- 部材の寸法
- SDの寸法(高さ、幅、奥行き)
- 他設備との絡み
- どのように収まるのか
- 部材の素材
- SDを作るメーカー
自分の施工区分との絡みを考え、SD図をチェックしていく必要があります。
ただ、SD図を見てどのようなポイントをチェックすればいいのか分かりませんよね。次の章ではSD図のチェックポイントについて詳しく解説してみます。
建築図面におけるSD図のチェックポイント
SD図のチェックポイント①ちゃんと収まるのか
例えば、SDが収まる寸法が2000×1000×200だとして、現場はもっとスペースが小さかった。。。となればSDを施工することは不可能になります。
SD図に記載されているスペースと現場のスペースをチェックしなければなりません。
設計者はもちろんSDが収まるように躯体を設計しますが、実際の現場では多少誤差が生じます。誤差の範囲なら大丈夫ですが、誤差の範囲を超えているなら問題です。
SD図のチェックポイント②SDの取付方法
現場でSDを施工するには細々とした部材が必要になりますし、チャンネルとや親バーなどとの絡みが発生してきます。
簡単な話、組み立て方が分からなかったら、現場で組み立てることはできませんよね。
現場や場所によって、SDの取付方法は微妙に異なります。自分が担当する場所で、職人さんに何を聞かれても答えられるようにしておきましょう。
SD図のチェックポイント③扉の開き方とスイッチの関係性
基本的に、ドアが開く方向とは逆の壁にスイッチを取付けます。
扉が開く側の壁にスイッチが付いていたら、扉が邪魔でスイッチを押すのが大変ですよね。建物利用者にとって利便性は大切ですから、検討の必要があります。
また、両開きの場合はどうなるのか?親子開きの場合はスイッチをどこに置くべきなのか?等についても検討する必要があります。
SD図のチェックポイント④配線スペース
建築のSDには防犯設備が付けられることがあります。例えば、建物と外側とのSDに防犯設備がなければ、泥棒が入っても気付けないですからね。
具体的に言えば、マグネットセンサーが付いたりします。
マグネットセンサーに電気を供給しなければなりませんから、配線スペースの検討も必要になります。(電気工事業者の仕事)
建築用のSDを作っているメーカー
SDを作っているメーカーの具体例
- 文化シャッター
- 東洋シャッター
- 田中サッシュ工業
- 輪島工業
- 三和シャッター
ちなみに僕がいた現場は文化シャッターでした。他の現場で働いている友人に聞いても、割と文化シャッター率多めだったので、文化シャッターが代表的なイメージです。
メーカーを選定する考え方は会社によって異なりますが、大まかには「信頼性」「経済性」「納期」などが挙げられます。
信頼性を重視して今まで通りの会社を使う場合もありますし、経済性を重視して値段が安い業者に発注することもあります。
建築のSDに関する情報まとめ
SDに関する情報のまとめ
- 建築のSDとは:鉄製ドアのこと
- SDの種類:片開き、両開き、親子開き
- SD図とは:SDの詳細な情報を記載した図面のこと
- SD図のチェックポイント:収まり、取付方法、スイッチとの関係性、配線スペース
- SDを作っているメーカー:文化シャッター、東洋シャッター他
上記がSDに関する情報のまとめとなります。
今やSDを現場で見ない日はありません。立場によってSD図で見るべきところは変わってきたりしますので「自分はどんな情報を知るべきなのか?」を考えてからSD図をチェックするようにしましょう。
また、似た様な単語としてはサッシがあります。
サッシとは簡単に言えば「窓枠のこと」ですが、施工する側からすると抑えておくべき知識がいくつかあります。
下に分かりやすい記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。