- 路床って舗装のどこ?
- CBR値って何の指標?
- うちの土地、CBR何%?
- 値が悪かったら何をすればいい?
- 改良工法はどれを選ぶ?
- 路盤とどう違う?
上記の様な悩みを解決します。
路床は、舗装構造で最下層に位置する自然地盤です。「路床のCBR値で舗装の運命が決まる」と言われるくらい、ここの判定と改良判断が舗装工事の成否を決めます。施工管理者として「CBR値を見て、何を判断するか」が問われる工種です。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
路床とは?
路床とは、結論「舗装の最下層で、路盤を支える自然地盤または改良地盤」のことです。
英語では「Subgrade」または「Roadbed」。
舗装構造での位置
- 表層
- 基層
- 上層路盤
- 下層路盤
- 路床 ← ここ(厚さ約1m分が舗装支持に影響)
- 路体(盛土の場合)
「舗装の地盤、舗装の足元」が路床です。
路床と路盤の根本的な違い
| 項目 | 路床 | 路盤 |
|---|---|---|
| 位置 | 舗装の最下層、自然地盤 | 路床と表層の中間、人工層 |
| 材料 | 自然地盤 or 改良土 | 砕石または安定処理 |
| 目的 | 舗装の基礎支持 | 表層からの荷重分散 |
| CBR目標 | 3〜10%以上 | 30%以上(上層路盤) |
| 厚さ | 1m程度(影響範囲) | 25〜45cm |
「路床は地盤、路盤は人工層」という違いから、品質管理の方向性も違います。
路盤の話はこちら。
CBR値の意味と判定
施工管理者として最重要なのが、CBR値の意味を正しく理解することです。
CBR(California Bearing Ratio)の定義
CBR = 対象地盤の支持力 ÷ 標準砕石の支持力 × 100(%)
つまり「この地盤は、標準的な砕石の何%の硬さか」を表す指標。
CBR値の現場感覚
- CBR=10%:そこそこ硬い、舗装をそのまま被せられる
- CBR=6%:標準的、改良なしで一般道路OK
- CBR=3%:軟弱、住宅地道路の最低ライン
- CBR=3%未満:要改良
用途別の設計CBR
| 道路の用途 | 設計CBR目安 |
|---|---|
| 高速道路・国道 | 6%以上(理想10%) |
| 県道・市道 | 5%以上 |
| 住宅地道路 | 3%以上 |
| 駐車場(普通車) | 3%以上 |
| 駐車場(大型車) | 5%以上 |
| 歩道 | 2%以上 |
測定方法
- CBR試験:路床に直径50mmのピストンを貫入、貫入抵抗からCBR値を算出
- 平板載荷試験(K値試験):別の指標だが路床評価に使える
- コーン貫入試験:簡易版
地盤調査の話はこちらでも触れています。

CBR値別の対応方針
施工管理者として、CBR値を見たら何を判断するかを整理します。
CBR値別の対応フロー
| 測定CBR値 | 判定 | 対応 |
|---|---|---|
| 10%以上 | 良好 | 改良不要、設計通り |
| 6〜10% | 標準 | 改良不要、一般道路OK |
| 3〜6% | やや軟弱 | 路盤厚を増す or 軽改良 |
| 3%未満 | 軟弱 | 改良必須 |
| 1%未満 | 極軟弱 | 置換 or 大規模改良 |
「CBR値が低いと舗装厚を増やす」のメカニズム
- 路床が弱い → 路盤・基層・表層で荷重を分散する厚みが必要
- CBR=3%なら路盤合計30cmでいけるが、CBR=1%なら40cm以上必要
- 同じ大型車駐車場でも、路床CBRで路盤厚が10〜15cm変わる
つまりCBR値は単なる試験結果ではなく、舗装全体の設計に直接効くパラメータです。
路床改良の3工法
CBR値が不足する場合の主な改良工法を整理します。
1. 安定処理工法(セメント・石灰)
軟弱土にセメントまたは石灰を混合して固化する工法。
| 改良材 | 適性 |
|---|---|
| セメント系 | 砂質土・粘性土全般 |
| 石灰系 | 含水比の高い粘性土 |
- 改良深さ:50cm程度
- コスト:㎡あたり数千円
- 工期:1〜3日
2. 置換工法
軟弱な路床土を良質な土砂や砕石に入れ替える工法。
- 改良深さ:50〜100cm
- コスト:搬出+搬入で割高
- 工期:規模次第
- 盛土規制法対応の品質管理が必要
盛土の話はこちら。
3. サンドマット+プレローディング工法
軟弱な路床上に砂層を敷いて事前載荷で圧密を促進する工法。
- 大規模工事向け
- 工期長い
- 高速道路・大型造成で採用
戸建住宅の駐車場・小規模駐車場では、安定処理(セメント系)が最も多く採用されます。
施工管理の段取り
路床工事の現場での段取りを整理します。
着工前の準備
- 既存地盤調査:N値・CBR・含水比を確認
- 設計CBR決定:用途に応じた目標値
- 改良判断:CBR不足なら改良工法選定
- 施工計画書作成:CBR試験のタイミング・回数を明記
施工フロー
- 不要部分の除去:地表植物・腐植土を剥ぎ取り
- 整形:設計レベルに整形
- 転圧:振動ローラーで4〜6往復
- CBR試験:規定地点で実施
- 不足時は改良:安定処理 or 置換
- 再CBR試験:改良効果確認
- 路盤工事へ
現場での品質管理ポイント
- CBR試験の実施頻度:1,000㎡あたり3点以上
- 試験結果の記録:写真+数値+実施位置
- 設計CBR以上を全点でクリア
- 凍上対策(寒冷地):凍結深度以上の改良
私が以前、駐車場舗装の事前打ち合わせで、業者がCBR試験を「目視で大丈夫だから省略」と言ってきたのを止めて、3点CBR試験を実施させたことがあります。測定したらCBR=2.8%で予想より低く、急遽セメント安定処理で改良して舗装厚を再設計。「目視で大丈夫」を信じて施工してから舗装が沈下するパターンは、施工管理者として絶対に避けるべきです。
路床に関する情報まとめ
- 路床とは:舗装の最下層、路盤を支える自然または改良地盤
- CBR値:地盤支持力を標準砕石比の%で表す指標。舗装設計の起点
- 設計CBR目安:高速6%、市道5%、住宅地3%、駐車場(普通)3%/(大型)5%
- CBR値別の対応:10%以上で改良不要、3%未満は要改良、1%未満は置換
- 改良工法:安定処理(セメント・石灰)/置換/サンドマット+プレローディング
- 施工管理の鉄則:CBR試験を必ず実施、目視で済ませない、改良後は再試験
路床は「ただの地面」ではなく、舗装全体の寿命と必要厚を決める起点です。「CBR試験を省略しない」「CBR値別の対応方針を持つ」の2点を徹底すれば、舗装トラブルの大半を未然に防げます。
関連する舗装・地盤系の記事もあわせてどうぞ。



