【合番・相番】建築工事の「あいばん」とは?経験者が解説する

  • あいばんってなに?
  • どんなところに気をつけたらいいの?
  • お願いされたらやった方がいいの?
  • コンクリート打設以外にあいばんってあるの?

上記の様な悩みを解決します。

工事を進行していくとあいばんが必要なタイミングがあります。気をつけるポイントがいくつかったりしますので、基礎知識については理解しておく必要があります。

この記事ではあいばん(合番、相番)とは?といったところから、気をつけるべきポイント、やるべきか否か、コンクリート打設以外のあいばんについて解説していきます。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも分かりやすい記事になっていると思います。

それではいってみましょう!

 

あいばん(合番、相番)とは?

あいばん(合番、相番)とは、一言で言うと「立会い」のことです。

例えばコンクリート打設を行う際、直接関係する業者さんのは土工屋さんや左官屋さんです。電気工事業者や設備業者は、本来関係ありません。

ただ電気工事業者も設備工事業者も、スリーブや配管をコンクリート内に埋設しています。土工屋さんはそんなことを知らないので、間違って蹴飛ばしてしまうかもしれません。

すると施工不良になってしまうので、電気工事業者や設備工事業者もコンクリート打設に立ち会う必要ができてきます。これがあいばん(合番、相番)です。

上記は具体例ですが、コンクリート合番には下記のような業者もいます。
  • 型枠大工(型枠がパンクするかもしれないから)
  • 鉄筋屋(鉄筋が曲げられるかもしれないから)
  • 設備工事業者(スリーブや配管が蹴飛ばされるかもしれないから)

各業者から一人づつ、合番要員を出す感じです。

ちなみに「あいばん」でも「合番」でも「相番」でも間違いではありません。どれも正解ですので、あまり気にしなくてオーケーです。

 

あいばん(合番、相番)で気をつけるべきこと

その①打ち込みを飛ばさない

コンクリート打設に合番する際は、打ち込みが飛ばされないように注意しましょう。

先ほども言いましたが、コンクリート業者からしたらスリーブもボイドも配管も関係ありません。気にもしません。悪意がなくとも蹴飛ばされる可能性があります。

しっかりと確認し、異常があった場合はすぐに是正が必要です。

というのも、コンクリートは打設されてしまったら、元に戻せません。「ミスったからもう一回打ち込むね!」なんてできないんです。要は、超重要な仕事であるということです。

 

その②足を滑らせない

あいばん(合番、相番)は、暇になるタイミングがあります。

暇ですし、やることがないので、集中力が切れてきます。すると足を滑らせるなど、事故を発生させてしまう可能性があります。これが危ないです。

建設業では事故を起こさないことが重要視されます。

KY活動をしっかりと行い、あいばんしている最中に不用意な事故を起こさない様注意しましょう。

 

その③熱中症

あいばん(合番、相番)で気をつけるべきことの3つ目は、熱中症です。夏限定の話ですね。

コンクリート打設は基本最上階になります。となると直射日光を受け、暑さが増します。加えて型枠じゃなくてデッキだったら最悪でして、照り返し半端ないです。

  • 塩飴を舐める
  • 空調服を着る
  • 定期的な水分補給
上記のような手段で熱中症予防に勤めましょう。

 

その④早出朝礼

コンクリート打設の場合、早出朝礼になることもあります。

あいばん(合番、相番)を任された場合は、いつも通りの出勤時間ではないかもしれません。その点に注意しましょう。

 

なるべく、あいばん(合番、相番)はやらない方がいい

これだけ、あいばん(合番、相番)を語っておいてなんですが、合番はなるべくやらない方がいいです。スキルが一つも付かないからです。

誤解を恐れずに言えば、合番はケーブル持ってるだけとも言えます。新しい知識が付くわけでも、技術が身に付く訳でもありません。

合番を頼まれたら、なるべく断る様にした方が良いと思います

回や二回とかなら大丈夫かもしれませんが「合番担当」なんかに任命されたら最悪ですよ。次の現場へ行っても、転職するにしてもスキルが付いていない状態になってしまいます。

特に大型現場の人は注意した方がいいかもしれませんね。現場が大きければ大きいほど、コンクリート打設は多くなります。よって、その分成長の機会を逃してしまう可能性があります。

 

コン打ち以外にもあいばん(合番、相番)は存在する

合番と言えば、コン打ち。コン打ちと言えば、合番。とまではいきませんが、「合番=コンクリート打設」と考えている人もいます。

結論、間違いです。コンクリート打設以外にも合番は存在します。

直接関係がなくとも立会いの必要がある場合は合番が必要になります。

具体例を挙げると、外構工事などで合番をすることがあります。

外構工事を建築が行うのか、電気が行うのか、設備が行うのか?は異なります。今回は建築が外構工事をやるとしましょう。

電気屋は外構に配管をした後、その数十センチ上に埋設シートを流さなければなりません。(埋設シートは「この下に配管があります!気をつけて!」と伝えるシートです。)

埋め戻しの途中で埋設シートを流す必要があるわけなので、電気屋からしたら「埋め戻し工事に直接関係なくとも」合番が必要になります。

この様にあいばんというのは「立合い」という意味の元、コンクリート打設以外にも発生する場合があります。

「合番=コンクリート打設」という思い込みは捨てましょう。

 

あいばん(合番、相番)に関する情報まとめ

あいばん(合番、相番)に関する情報まとめ

  • あいばんとは:立合いのこと
  • 気をつけるポイント:打ち込みを飛ばさない、安全に気をつける、時間を守る
  • やった方がいいか:スキルがつかないのでなるべく避けた方がいい
  • コン打ち以外のあいばん:外構工事などで発生することがある

以上があいばんに関する情報のまとめです。

一通り基礎知識は網羅できたと思います。

あいばんの仕事として大きな部分は「コンクリート打設において打ち込み関係を守る」と言えます。それではどんな打ち込みがあるのか?というのを把握しなければ仕事になりません。

下に打ち込みに関する記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。

それでは!