- アングル材ってどんな鋼材?
- LアングルとL型鋼って同じ?
- 規格とサイズは?
- 用途は?
- 等辺と不等辺ってどう違う?
- どこで買える?
- 加工はどうする?
上記の様な悩みを解決します。
アングル材は鉄骨工事・支持金物・配管支持・架台などで使われる汎用鋼材です。「L字断面」というシンプルな形ながら、サイズ・等辺/不等辺・板厚で無数のバリエーションがあって、現場では「とりあえずアングル」と一言で言われがちですが、実は奥が深い部材なんですよね。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
アングル材とは?
アングル材とは、結論「断面がL字型をした鋼材の総称」のことです。英語では Angle Steel、Angle Bar と呼ばれます。日本ではJIS G 3192で形状・寸法が規格化されていて、「Lアングル」「L型鋼」「等辺山形鋼」など、現場での呼び方は色々ありますが、ほぼ同じものを指していると考えてOKです。
僕としては、アングル材は鋼材界の「汎用ジョーカー」だと捉えていて、構造主部材としても、支持金物としても、仮設にも使える万能性が現場での圧倒的な普及につながっているなと感じます。
鋼材全般の話はこちらに整理しています。

アングル材の種類
形状で2種類に分かれます。
等辺山形鋼(Equal Angle)は両辺の長さが同じタイプ。表記は L40×40×3、L100×100×10 のような形で、最も普及しているタイプ。支持金物、架台、ブレース材、軽量鉄骨と用途は広く、これだけで一般用途のほとんどはカバーできます。
不等辺山形鋼(Unequal Angle)は両辺の長さが異なるタイプで、L150×100×9 や L100×75×7 のように表記します。荷重方向と取付方向を分けたい構造材や、特殊な架構で使われる「方向性が必要な場合の選択肢」というポジション。
ほとんどの一般用途では等辺で足りるので、不等辺はやや限定的な使い方になりますね。
アングル材の規格とサイズ
JIS G 3192で規格化されたサイズの代表例(等辺)を整理します。
| 呼称 | 板厚 | 単位重量 |
|---|---|---|
| L30×30×3 | 3mm | 1.36 kg/m |
| L40×40×3 | 3mm | 1.83 kg/m |
| L50×50×4 | 4mm | 3.06 kg/m |
| L65×65×6 | 6mm | 5.91 kg/m |
| L75×75×6 | 6mm | 6.85 kg/m |
| L100×100×10 | 10mm | 14.9 kg/m |
| L130×130×9 | 9mm | 17.9 kg/m |
| L150×150×12 | 12mm | 27.3 kg/m |
定尺は4m、6m、5.5mが標準で、長尺対応で12m品もあります。1tあたりの単価は10〜13万円程度(鋼材市況で変動)。材質は一般構造用圧延鋼材 SS400 が標準で、構造用は SN400B / SN490B、耐候性鋼材は SMA400 などがあります。
アングル材の用途
主な用途を整理します。
- 支持金物・架台(配管支持、ケーブルラック支持、機器架台)
- 軽量鉄骨の構造材(物置、看板架台、屋外階段)
- ブレース材(引張・圧縮、軽量鉄骨や仮設)
- 鉄骨建物の補助構造材(間柱、補強材)
- 階段・手摺(ノンスリップ留め、手摺心材)
- プラントの保温材押え
ボリュームゾーンはやはり「支える金物」全般。電気設備の現場でもケーブルラック支持や機器架台、配管支持で本当に頻繁に登場します。

ブレース材として使う場合は、圧縮側で座屈を避けるため細長比のチェックが必要になります。

Lアングルとの違いと加工方法
「アングル材」と「Lアングル」「L型鋼」「山形鋼」は、ほぼ全部同じものを指しています。呼び名を整理しておくと、
| 呼び方 | 意味 |
|---|---|
| アングル材 | 最も一般的な総称 |
| L型鋼/L鋼 | 断面の形(L字)から |
| Lアングル | アングルのうち等辺・標準サイズの俗称 |
| 山形鋼 | JIS規格の正式名称 |
| 等辺山形鋼 | 両辺が同じJIS規格名 |
| 不等辺山形鋼 | 両辺が異なるJIS規格名 |
「アングルもらってきて」「L100ちょうだい」「山形鋼の100×100」、全部同じものを指しています。現場では文脈で判断する必要があるんですが、僕としても新人の頃にちょっと混乱した部分なので、ここを一覧で押さえておくと現場の会話が一気にラクになるなと思います。
- 切断:高速切断機(チップソー)、ガス/プラズマ、レーザー
- 穴あけ:ボール盤、磁気ドリル、NC穴あけ
- 接合:高力ボルト(M12・M16が標準)、隅肉溶接
- 防錆:溶融亜鉛めっき(HDG)/塗装/ステンレス
防錆処理は屋外設置なら溶融亜鉛めっきが標準で、塩害地区や海岸近くではステンレス化することもあります。屋内なら塗装で十分なケースが多いですね。
ボルト・ナット・ワッシャーの組み合わせはこちらも参考に。

アングル材に関する注意点
施工管理として押さえておきたい3点。
注意点①:規格サイズ以外は特注扱い
JIS規格外のサイズや特殊長さは特注になり、納期が2〜4週間かかります。設計段階で標準サイズに収めるのが基本で、ここを見落とすと工程に響くので注意。
注意点②:端部の処理
切断端は鋭利でケガの原因になります。グラインダーで面取り、または端部キャップを付けるのが安全策。安全パトロールでもチェックされやすいポイントなので、現場側で一手間かけたいところ。
注意点③:異種金属との接触で電食
ステンレス・アルミなど異種金属と接触させると電食(ガルバニック腐食)が発生します。間に絶縁材を挟むか、同種金属同士で組むのが原則ですね。屋外架台でステン部材と鉄部材が直接ボルト接続されていると、数年で腐食が進むので注意。
アングル材に関する情報まとめ
- アングル材とは:L字断面の鋼材の総称(JIS G 3192)
- 種類:等辺山形鋼/不等辺山形鋼の2種類
- 規格:L30×30×3〜L200×200×25、定尺4〜6m
- 用途:支持金物/架台/ブレース/軽量鉄骨/手摺/保温材押え
- Lアングルとの違い:呼び名の違いだけでほぼ同じ
- 加工:切断/穴あけ/ボルト・溶接接合/防錆処理
- 注意点:規格外は納期長い/端部処理/異種金属の電食
以上がアングル材に関する情報のまとめです。
アングル材は建設現場のあらゆる場面に出てくる「鋼材のジョーカー」的な部材です。サイズ・等辺/不等辺・板厚の3点を押さえれば、図面の指示も発注も間違えなくなります。一通り基礎知識は網羅できたかなと思います。
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