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下層路盤とは?上層路盤との違い、材料、厚み、施工方法など

  • 下層路盤ってそもそも何のこと?
  • 上層路盤と何が違うの?
  • どんな材料を使うの?クラッシャランって何?
  • 厚みはどう決まる?
  • 施工で気を付けるポイントは?
  • 路盤の上にハンドホールや配管が来るときどう考える?

上記の様な悩みを解決します。

下層路盤とは、結論「路盤の中で路床の直上に位置する、強度はそこそこで安価な材料で構成された層」のことです。道路工事では「アスファルト舗装+上層路盤+下層路盤+路床」の構造を作るのですが、この中で一番下にあって厚みも一番取られるのが下層路盤、という訳です。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

下層路盤とは?

下層路盤とは、舗装構造の中で路床(自然地盤を整形した部分)のすぐ上に作られる層です。役割は「上から伝わってくる交通荷重を分散させて、路床にかかる応力を許容範囲まで下げること」。地味な層ですが、舗装全体が長持ちするかどうかは下層路盤の出来栄えに大きく左右されます。

舗装は下から順に「路床→下層路盤→上層路盤→基層→表層」と積み重なっています。ホットケーキのように一番下の層から順番に作られていくイメージですね。

下層路盤に使う材料は、上層路盤よりも要求性能を一段下げて、その分コストの安い砕石や現地発生土改良材などが使われるのが基本です。「重要な仕事は上層路盤にやらせて、下層路盤は厚みでカバーする」という分担になっているわけです。

下層路盤と上層路盤の違い

両者の違いを整理しておくと、現場の判断がブレにくくなります。

項目 下層路盤 上層路盤
位置 路床の直上 下層路盤の直上、基層の直下
役割 交通荷重を粗く分散 上からの荷重を集中させずに下へ伝える
要求強度(修正CBR) 20〜30%以上が目安 80%以上が目安(粒度調整砕石の場合)
主な材料 クラッシャラン、現地発生土+セメント・石灰安定処理 粒度調整砕石(M-30、M-40等)、瀝青安定処理
厚み 15〜30cm(交通量で増減) 10〜20cmが目安
仕上げ精度 やや粗くてOK 高い平坦性が要求される

要するに「下層路盤は安い材料で厚く、上層路盤は良い材料で薄く」という使い分けです。

舗装の設計ではN値で把握した路床の強度(設計CBRとして換算)を基に、TA(換算厚さ)法で各層の厚みを決めていきます。下層路盤の厚みは「設計交通量×路床のCBR」で決まると考えて差し支えないです。

下層路盤に使う材料

代表的な材料を3パターン挙げます。

1. クラッシャラン(C-40、C-30)

砕石プラントから出てくる「とりあえず40mm以下に砕いた砕石」です。粒度調整はされていないので大小の石が混ざっていますが、価格が安く、転圧して締まれば下層路盤としては十分な強度が出ます。下層路盤と言えばまずこれ、というくらい定番の材料です。

2. 現地発生土+セメント安定処理

掘削で出た土を場外搬出するとお金がかかるので、セメント(または石灰)を混ぜて改良し、その場で下層路盤として使うパターンです。CBR値が小さい現地土でも、セメント3〜6%程度の添加で下層路盤に使える強度に持ち上げられます。

経済的かつ環境負荷も低いので、近年は積極的に採用されるケースが多いです。

3. 再生クラッシャラン(RC-40等)

既存舗装の取り壊しガラを破砕した再生材です。バージン材のクラッシャランと同等の性能を持ちつつ価格が安いので、市街地工事ではよく使われます。

材料の選定は、現場で出る土の性質、近隣の砕石プラント・再生骨材プラントの有無、設計CBRなどから総合的に決まります。

下層路盤の厚みの決め方

厚みの目安を覚えておきましょう。

設計交通量(区分) 下層路盤の厚みの目安
L交通(小型車主体) 10〜15cm
A交通(中型車混入) 15〜20cm
B交通(大型車混入) 20〜25cm
C交通(重交通) 25〜30cm
D交通(極重交通) 30cm以上

これは「目安」なので、実際は路床のCBR値も見て決まります。CBRが小さい(弱い路床)ほど、下層路盤を厚くしないと路床に負担がかかります。

ちなみに「1層あたり最大15cm程度の仕上り厚」を目安に、それを超える場合は2層に分けて転圧します。一気に30cm盛って転圧しても、下までしっかり締まらないからですね。

下層路盤の施工方法

下層路盤の標準的な施工手順を押さえておきます。

ステップ1:路床の整形・転圧

下層路盤を敷く前に、路床面の高さ・勾配を整えてしっかり転圧します。ここがフカフカだと、上にどんなに良い路盤を敷いてもダメです。

ステップ2:材料の搬入・敷きならし

ダンプで運ばれた砕石や安定処理土を、ブルドーザーやモーターグレーダーで指定の高さに敷きならします。1層15cm程度が目安です。

ステップ3:散水

最適含水比に近づけるため散水します。乾きすぎていると締まらず、濡れすぎているとローラーが沈んでしまうので、ちょうど良いところを狙います。

ステップ4:締固め(転圧)

マカダムローラー、タイヤローラー、振動ローラーで規定回数(通常6〜10回程度)転圧します。締固め度は93%以上(最大乾燥密度に対する比率)が一般的な合格基準です。

ステップ5:プルーフローリング

完成した路盤の上を、規定の総重量を持つダンプ等で走行させて、目視・触診で異常変形がないかをチェックします。「沈み込み」「波打ち」「ひび割れ」が出る箇所があれば、その範囲を再施工します。

ステップ6:上層路盤の施工へ

下層路盤の品質確認が済んだら、上層路盤の施工に進みます。

道路工事の全体的な流れはアスファルト舗装記事も併せて読むと、舗装構造のイメージが立体的に組み上がります。

下層路盤の品質管理

下層路盤で品質管理する主なポイントは以下です。

締固め度(密度試験)

砂置換法やRI法で、施工現場の密度を測定します。室内試験で求めた最大乾燥密度に対する現場密度の比率(締固め度)が93%以上であることが求められます。

修正CBR

設計段階で要求された修正CBR(下層路盤なら20〜30%以上が一般的)を、配合試験で確認しておきます。

含水比

最適含水比から大きく外れた状態で締め固めても、必要な密度は出ません。施工中に天候が急変したら、散水・乾燥の調整で含水比を最適に近づけます。

プルーフローリングでの目視確認

数値検査だけでなく、実際に重量車両を走らせての目視・触診も重要です。「数字は出ているけれど何か違和感がある」みたいな箇所は、再転圧か再施工で対処します。

仕上げ高さ・勾配

レベル測量で計画高さに合っているかを確認します。下層路盤の高さがズレると、上層路盤・基層・表層の厚みがずれて、最終的な舗装表面の高さも狂います。

下層路盤施工での注意点

最後に現場でよく出くわすポイントを4つ。

1. 路床のCBRが想定より低い場合の対応

設計時のCBR値を出した試掘点と、実際の施工範囲の地盤が違う、というのは普通にあります。施工開始時に路床の現場CBR試験を実施して、設計値より明らかに低ければ、置換工法・サンドマット・路床改良などを追加することを設計者と協議します。

2. 地中埋設管・ハンドホールとの取合い

僕は電気施工管理出身なので、この観点は気になります。下層路盤の中にハンドホールや電線管、配水管が通る場合、それらの埋設深さと路盤厚の関係を事前に確認しておかないと、後で「ハンドホールの蓋が下層路盤の中に埋まっている」みたいなことが起きます。

特にハンドホール周りの埋戻しは、本体施工後に下層路盤と一体で締め固められないので、別途丁寧に転圧して密度を出さないと、後でその部分だけ陥没(不同沈下)します。電気・通信屋さんと事前に納まりを擦り合わせるのがコツですね。

3. 雨天時・凍結時の施工

下層路盤の材料は基本的に雨に弱いです。降雨中の施工はNGですし、施工直後に大雨が降ると材料が流出してしまうこともあります。気象予報を見ながらの施工計画が必要です。

冬季の凍結も要注意。一度凍ったクラッシャランを解凍してそのまま使うと、密度が出ません。

4. 締固めの際のローラー逸脱

締め固める際、特に道路端部や構造物周りでは、ローラーが届かない範囲が必ず出ます。ここは小型振動ローラーやランマーで丁寧に補足転圧します。「端部だけ陥没」というクレームは、この補足転圧の手抜きが原因のことが多いです。

下層路盤に関する情報まとめ

  • 下層路盤とは:路床の直上にある、安価な材料で厚く作る舗装の下部層
  • 上層路盤との違い:材料グレードと厚みのバランスで分担、下層は安く厚く、上層は良い材料で薄く
  • 主な材料:クラッシャラン、現地発生土+セメント/石灰安定処理、再生クラッシャラン
  • 厚みの目安:交通区分とCBR値で決定、L交通10cm〜D交通30cm以上
  • 施工手順:路床整形→敷きならし→散水→転圧→プルーフローリング→上層路盤へ
  • 品質管理:締固め度93%以上、修正CBR20〜30%以上、含水比、目視確認
  • 注意点:路床CBRの再確認、地中埋設物との取合い、天候管理、端部の補足転圧

以上が下層路盤に関する情報のまとめです。

下層路盤は地味で、表面に出る舗装ほど目立たない層ですが、ここの品質が悪いと舗装全体が早期にやられます。「目に見えない層こそ手を抜かない」が施工管理の基本ですね。合わせてアスファルト舗装N値ハンドホール排水勾配あたりも読んでおくと、道路工事に関する知識が網羅的に組み上がります。

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