二級建築士の学科試験とは?科目、配点、合格基準、免除など

  • 二級建築士の学科って何科目あるの?
  • 各科目、何問出て配点はどうなってる?
  • 合格点は何点?6割取ればいい?
  • 1科目でも基準点を割ったら落ちるって本当?
  • 4科目のうちどれが難しい?
  • どの科目から勉強すればいい?
  • 学科に受かったら製図はどうなる?

上記の様な悩みを解決します。

二級建築士の試験は「学科の試験」と「設計製図の試験」の二段構えで、その最初の関門が学科です。学科は4科目100問のマークシート方式で、一見すると「6割取れば受かる」シンプルな試験に見えます。ところが実際は、総得点だけでなく科目ごとに基準点(足切り)があり、1科目でも割ると総合点が足りていても不合格になる、というのが多くの人がつまずくポイントです。今回は学科の4科目と配点・合格基準という基本を押さえた上で、現役の施工管理目線で「科目別の攻略順」「学科合格の本当の価値(製図の免除)」まで整理しました。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、これから学科対策を始める方の指針になるかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

二級建築士の学科試験とは?

二級建築士の学科試験とは、結論「建築計画・建築法規・建築構造・建築施工の4科目、合計100問をマークシートで解く筆記試験」のことです。設計製図の試験を受けるための前段にあたります。

二級建築士になるには、まず学科の試験に合格し、その後に設計製図の試験に合格する必要があります。学科は毎年7月上旬の日曜日に実施されるのが通例で、ここを突破しないと同じ年の9月にある製図には進めません。つまり学科は「製図に進むための切符」であり、二級建築士へのスタートラインになります。

学科は4科目に分かれていて、それぞれ独立した科目として採点されます。この「科目ごとに採点される」という点が、後述する合格基準(足切り)の仕組みに直結します。

試験全体の流れや受験資格から確認したい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

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僕としては、学科は「知識の暗記勝負」というより「4科目をバランスよく仕上げる管理力の勝負」だと捉えています。得意科目で稼ぐより、苦手科目を基準点まで引き上げる方が、合格には効いてくるからです。

二級建築士の学科試験の4科目と配点

学科試験は、結論「4科目それぞれ25問ずつ、合計100問(100点満点)」という構成です。1問1点で採点されます。

科目の内訳は次のとおりです。それぞれ性格が異なり、暗記中心の科目と理解・計算が必要な科目に分かれます。

科目 出題数 主な内容
学科I(建築計画) 25問 計画各論、環境工学、設備、建築史など
学科II(建築法規) 25問 建築基準法、関係法令。法令集の持ち込み可
学科III(建築構造) 25問 構造力学、各種構造、建築材料
学科IV(建築施工) 25問 施工計画、各種工事、工程・品質管理など

試験は同じ日に行われ、学科I・IIをまとめた時間帯と、学科III・IVをまとめた時間帯に分かれて実施されます。1日で4科目を解ききる長丁場なので、時間配分と集中力の維持も地味に重要になります。

科目の性格をざっくり整理すると、次のようになります。

  • 建築計画:範囲が広く暗記中心。環境・設備・建築史まで幅広い
  • 建築法規:法令集を引く試験。持ち込み可だが引く速さが問われる
  • 建築構造:力学の計算問題があり、理解が必要で対策に時間がかかる
  • 建築施工:現場の工事知識が中心で、実務経験者は取りやすい
  • 4科目とも25問なので、1科目の比重は均等

正直なところ、施工の経験がある人は学科IV(建築施工)で得点源を作りやすい一方、法規と構造は独学だと差がつきやすい科目です。ここを早めに認識しておくと、勉強時間の配分を間違えずに済みます。

二級建築士の学科試験の合格基準

学科の合格基準は、結論「各科目の基準点(足切り)をすべてクリアし、かつ総得点でも合格ラインを超えること」です。ここが学科最大の落とし穴です。

具体的には、各科目に基準点が設けられており、目安として各科目25点満点中13点程度が必要です。加えて、100点満点の総得点でも合格基準点(例年60点前後で、年度により調整されます)を超える必要があります。つまり、どんなに得意科目で高得点を取っても、1科目でも基準点を下回れば、総合点が足りていても不合格になります。

合格基準で押さえておきたいポイントを整理します。

  • 各科目に基準点(足切り)があり、目安は25点中13点程度
  • 総得点の合格基準点は例年60点前後(年度により調整される)
  • 1科目でも基準点割れがあると総合点が足りても不合格
  • 得意科目で苦手科目を「カバーしきれない」設計になっている
  • だからこそ苦手科目を捨てられない

個人的には、この足切りの存在こそが「二級建築士の学科は総合点だけ見てはいけない」と言われる理由だと思っています。構造が苦手だからと捨てると、そこで足切りに引っかかって一発アウト。全科目を基準点まで底上げする、という発想で計画を立てるのが正解です。

二級建築士の学科試験の科目別の特徴と攻略の順番

科目別の攻略は、結論「時間のかかる構造・法規を先に着手し、暗記中心の計画・施工を後半に回す」のが基本の考え方です。全科目を捨てられない以上、順番が重要になります。

理由はシンプルで、構造の力学や法規の法令集の引き方は、身につくまでに時間がかかるからです。逆に計画と施工は暗記の比重が高く、直前期でも積み上げやすい。だから、仕上がりに時間がかかる科目を先に始めて、暗記で追い込める科目を後ろに置く、という順番が効率的です。

科目別の攻略の考え方を整理します。

  • 建築構造:力学は早めに着手。理解できれば安定して得点源になる
  • 建築法規:法令集の引き方に慣れる練習を早期から。持ち込み可を活かす
  • 建築計画:範囲が広いので過去問で頻出テーマを絞って暗記
  • 建築施工:実務や現場知識と結びつけて覚えると定着しやすい
  • 全科目とも過去問演習を軸に、基準点を割りそうな科目を優先補強

法規は建築基準法が中心なので、法令の全体像を先に掴んでおくと引く速さが上がります。建築の法律の全体像はこちらの記事が参考になります。

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実務だと、施工管理の経験がある人は施工・計画の一部を実感で理解できる強みがあります。その分、法規と構造に時間を寄せる、という配分にすると全体のバランスが取りやすいです。独学での進め方の全体像は、こちらのスケジュール記事も参考にしてください。

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学科に合格すると製図が受けられる(学科免除)

学科合格の本当の価値は、結論「その後の設計製図の試験を、学科免除で複数回受けられること」にあります。学科は一度受かれば終わり、ではなく、その先の製図への切符として効いてきます。

二級建築士の試験は学科と製図の二段階で、学科に合格した年に製図を受けるのが基本です。もし製図で不合格でも、学科合格の実績によって、その後の一定回数の製図試験を学科免除で受けられる仕組みがあります。つまり、一度学科に受かれば、製図に集中できるチャンスが複数回もらえる、ということです。

学科合格後の流れで押さえておきたい点を整理します。

  • 学科合格者は、同じ年の9月ごろの設計製図試験に進める
  • 製図で不合格でも、学科免除で製図を再度受けられる回がある
  • 学科免除の期間を過ぎると、また学科から受け直しになる
  • 学科合格の年は、製図対策に時間を全振りできるよう準備しておく
  • 製図は課題が事前公表されるので、学科合格後すぐ製図に切り替える

製図は学科とはまったく毛色の違う実技試験なので、学科に受かったら気持ちを切り替えて製図対策に入るのが鉄則です。製図の課題や対策については、こちらの記事にまとめています。

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現場目線で言えば、学科は「受かって終わり」ではなく「製図に挑む権利を、しかも複数回分、手に入れる関門」です。だからこそ、学科は確実に一発で抜けておきたいところです。

二級建築士の学科試験に関するよくある質問

学科まわりでよく出る疑問を、Q&Aで整理します。

学科は何点取れば合格ですか?

各科目の基準点(目安25点中13点程度)をすべてクリアし、かつ総得点で合格基準点(例年60点前後)を超える必要があります。総合点だけでなく科目ごとの足切りがある点に注意してください。

1科目だけ苦手でも大丈夫ですか?

各科目に基準点があるため、1科目でも下回ると総合点が足りても不合格になります。苦手科目は捨てず、基準点まで底上げする対策が必要です。

法規は法令集を持ち込めますか?

建築法規は法令集の持ち込みが認められています。ただし引く速さで差がつくため、事前に引き慣れておくことが重要です。

学科に合格したら製図はいつ受けますか?

学科合格の年の設計製図試験(例年9月ごろ)に進みます。製図で不合格でも、学科免除で製図を再度受けられる回があります。

二級建築士の学科試験に関する情報まとめ

  • 学科試験とは:計画・法規・構造・施工の4科目100問のマークシート
  • 配点:各科目25問(25点)、合計100点満点で1問1点
  • 合格基準:各科目の基準点(目安13点)+総得点(例年60点前後)
  • 攻略順:時間のかかる構造・法規を先に、暗記中心の計画・施工を後に
  • 学科合格の価値:設計製図を学科免除で複数回受けられる切符になる

以上が二級建築士の学科試験に関する情報のまとめです。

学科は「6割取れば受かる」だけの試験ではなく、科目ごとの足切りをすべてクリアする必要がある試験です。現場目線で言えば、得意科目で稼ぐより苦手科目を基準点まで引き上げる方が合格に効きます。受験資格や独学の進め方、製図対策もあわせて確認して、学科突破の計画を立ててみてください。

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