- 1級造園施工管理技士の合格率ってどれくらい?
- 第一次検定と第二次検定で合格率は違うの?
- 52.1%って造園にしては高すぎない?盛ってない?
- ここ数年の推移はどうなってる?
- 結局、最終的に何割が受かるの?
- 2級や他の施工管理技士と比べて難しい?
- 一次は受かったのに二次で落ちる人が多いって本当?
- 令和6年に受験資格が変わって合格率は下がった?
上記の様な悩みを解決します。
1級造園施工管理技士の合格率は、受検するかどうか、どれくらい勉強時間を確保するかを判断する一番の材料です。ただ「第一次52.1%、第二次45.0%」という数字だけ見ても、自分にとって高い壁なのか低い壁なのかは伝わってきませんよね。今回は令和7年度の最新データと近年の推移を押さえた上で、「一次と二次で合格率に差がつく理由」「令和6年の制度改正で受検者が急増した影響」「合格率をどう受検戦略に落とし込むか」まで、造園ならではの事情も交えて整理しました。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
1級造園施工管理技士の合格率とは?
1級造園施工管理技士の合格率とは、結論「第一次検定でおおむね35〜52%、第二次検定で40〜46%程度」の試験です。
直近の令和7年度(2025年)は、第一次検定が52.1%、第二次検定が45.0%でした。第一次と第二次は別の試験で、それぞれに合格率があります。両方に受かって初めて「1級造園施工管理技士」と名乗れるので、ざっくり言うと第一次の合格率と第二次の合格率を掛け合わせた数字が「最終的な合格率」のイメージになります。
| 区分 | 令和7年度(2025)の合格率 | 例年の幅 |
|---|---|---|
| 第一次検定 | 52.1% | 約35〜52% |
| 第二次検定 | 45.0% | 約40〜46% |
| 最終(一次×二次の目安) | 約23% | 約15〜25% |
数字だけ見ると「一次は半分受かるなら簡単そう」に見えますが、ここには落とし穴があります。第一次検定を受ける人と第二次検定を受ける人は別の集団で、二次は実務経験を積んだ人だけが受ける試験です。しかもその二次のほうが合格率は低い。つまり「一次のハードルは意外と低いが、本当の勝負は二次」という構造なんですね。受検する一人の立場で見れば「一次と二次を通せば5人に1人ちょっと」のイメージで捉えておくのが実態に近いです。
受検者目線で見ると、この資格は「合格率52%の簡単な試験」ではなく「一次で選抜し、二次の記述で本当のふるいにかける試験」です。合格率の数字を一次だけ見て安心すると足をすくわれます。一次と二次それぞれの性格を分けて理解するのが、合格への一歩目です。
1級造園施工管理技士の合格率の推移
合格率の推移を見ると、第一次は年度による上下がやや大きく、第二次は40%台で比較的安定しているのが分かります。造園は受検者数がそもそも少ない試験なので、他工種より年度ごとのブレが出やすい点も押さえておきたいところです。
| 年度 | 第一次・受検者 | 第一次・合格率 | 第二次・受検者 | 第二次・合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 2025(令和7) | 3,290 | 52.1% | 1,979 | 45.0% |
| 2024(令和6) | 3,451 | 45.4% | 1,696 | 40.0% |
| 2023(令和5) | 2,754 | 35.2% | 1,453 | 43.3% |
| 2022(令和4) | 3,091 | 44.0% | 1,471 | 46.0% |
出典は一般財団法人全国建設研修センターが公表している受検状況です(第一次・第二次とも令和4〜7年度の実績)。参考までに、令和2〜3年度の第一次は35〜40%前後で、以前から一次が5割に届く年は少なかったことが分かります。表を眺めると、推移から読み取れるポイントが見えてきます。
- 第一次検定は35〜52%とブレ幅が大きく、令和5年の35.2%から令和7年の52.1%まで年度差が大きい
- 第二次検定は40〜46%と、一次より低いが安定している
- 令和6年・令和7年は第一次の受検者数が3,400〜3,300人台に増えている(後述の制度改正の影響)
- 受検者が増えた令和7年でも、第一次の合格率はむしろ52.1%まで上がった
- 造園は受検者が電気や建築より一桁少なく、合格率が年度で振れやすい
僕としては、この推移表で一番見てほしいのは「一次の合格率が令和5年に35.2%まで落ちている」点です。「造園=合格率高め」という思い込みで臨むと、難化した年に当たれば普通に落ちます。合格率52%は令和7年というたまたま高い年の数字であって、年度によっては3人に1人しか受からない、と理解しておくのが安全です。
第一次検定と第二次検定で合格率が違う理由
合格率に差がつく最大の理由は、結論「第二次検定が実務経験者だけの試験で、しかも記述式(経験記述)が中心だから」です。
第一次検定は四肢択一のマークシートが中心で、土木工学等・施工管理法・法規といった「知っていれば解ける」知識問題が大半です。令和6年度からは実務経験がなくても受けられるようになったので、母集団は広がりましたが、過去問を回せば戦える試験であることは変わりません。だから合格率も比較的高めに出ます。
一方で第二次検定は、施工計画・工程管理・品質管理・安全管理について自分の言葉で記述する問題が出ます。中でも配点が大きいのが「経験記述」で、自分が実際に携わった造園工事の現場について、施工管理上の課題と対策を具体的に書かせる問題です。ここは付け焼き刃が効きません。
- 第一次:四肢択一中心、知識を問う、独学でも対策しやすい
- 第二次:記述式中心、経験記述の配点が高い、実務と文章力の両方が要る
- 第二次は「一次合格者かつ実務経験者」という選抜済みの集団が受ける
- それでも二次は毎年5〜6割が落ちており、造園では二次のほうが関門
- 二次の壁は「造園工事を知っているか」ではなく「採点者に伝わる文章で書けるか」
ここが多くの人がつまずくポイントで、「植栽も外構もバリバリやってきたのに二次で落ちた」という人は珍しくありません。造園は工種の幅が広く、経験自体は豊富でも、その経験を答案の型(課題→対策→結果)に落とし込む練習が足りていないケースがほとんどです。造園の経験記述は土木や建築とテーマが違うので、他工種向けの参考書をそのまま流用しにくい点も、独学でつまずきやすい理由の一つですね。
合格率から見た難易度
合格率から見た1級造園施工管理技士の難易度は、結論「中程度〜やや難しい」です。一次だけ見れば易しめですが、一次と二次を通した実質合格率で見ると、施工管理技士7種の中ではむしろ難関寄りに位置します。
他の資格と実質合格率(一次×二次の目安)で並べると、立ち位置がイメージしやすくなります。
| 資格名 | 実質合格率の目安 | 1級造園との比較 |
|---|---|---|
| 2級造園施工管理技士 | 一次50%台・二次40〜50% | 造園の入口。1級より易しい |
| 1級造園施工管理技士 | 約15〜25% | 基準 |
| 1級建築施工管理技士 | 約20%前後 | ほぼ同等 |
| 1級土木施工管理技士 | 約20%前後 | ほぼ同等 |
| 1級管工事施工管理技士 | 約20%前後 | ほぼ同等 |
同じ施工管理技士の1級(建築・土木・管工事)とはほぼ横並びで、試験の構成も「一次はマークシート、二次は記述+経験記述」と共通しています。造園だけが特別に簡単、ということはありません。むしろ一次の合格率が高い年の数字だけを見て「造園はラク」と誤解する人がいるぶん、二次で足元をすくわれやすい資格とも言えます。
2級との差を知りたい人は、まず造園の資格全体の位置づけを押さえておくと1級の難しさが立体的に見えてきます。

同じ1級施工管理技士でも工種が違えば出題も違うので、他工種の合格率と並べて眺めると造園の立ち位置がつかみやすいです。管工事の合格率や難易度を整理したこちらも参考になります。

僕個人としては、難易度を一次の合格率だけで測るのはおすすめしません。1級造園の本当の難しさは「広い出題範囲を仕事と両立しながら準備する継続力」と「造園ならではの経験記述を仕上げる詰めの作業」にあります。数字上は中程度でも、社会人が片手間で受けると普通に落ちる試験、というのが実態です。
令和6年度の制度改正が合格率に与えた影響
ここが他の解説記事であまり踏み込まれていないポイントなのですが、結論「令和6年度の受験資格の見直しで受検者が増えたのに、第一次検定の合格率はむしろ上がった」というのが直近の特徴です。
令和6年度から、第一次検定の受験資格が「受検年度末時点で満19歳以上」だけになりました。それまで必要だった実務経験が、第一次検定については不要になったんですね。この緩和で、これまで「実務経験が足りなくて受けられなかった若手」や「とりあえず一次だけ先に取っておきたい層」が受検しやすくなりました。推移表で令和6年・令和7年に第一次の受検者が3,400〜3,300人台へ増えているのは、これが理由です。
- 令和6年度から第一次検定は実務経験不要(満19歳以上なら受検可)
- 実務経験は第二次検定の受験資格として残っている
- 受検者が増えると一般に合格率は下がりやすいが、一次は令和5年35.2%→令和7年52.1%とむしろ上昇
- 第一次合格者には「1級造園施工管理技士補」の称号が付与される
- 旧受験資格との選択は令和10年度まで経過措置として可能
「間口が広がって記念受験組が増えたなら、合格率は下がるはず」と考えるのが自然ですが、実際は逆でした。母集団が広がっても一次の合格率が崩れていないということは、逆に言えば「実務経験のない若手でも、きちんと過去問対策をすれば一次は十分通る」ということです。合格率52.1%という数字は、母集団が広がった中での数字なので、以前より価値のある合格率だと捉えていいと思います。受検者目線では「一次だけ先に取って技士補になり、実務経験を積みながら二次を狙う」という二段構えが組みやすくなったのが一番の変化ですね。
合格率を踏まえた受検戦略
合格率の数字が分かったら、次にやることは結論「年度の当たり外れを気にするより、一次より二次に重心を置いて準備すること」です。
「合格率が高い年に受けたい」という気持ちは分かりますが、どの年が易化するかは事前に読めませんし、自分で選べるものでもありません。コントロールできないことに気を取られるより、合格率の構造から逆算して準備するほうが合理的です。造園の場合、一次は比較的通りやすく、二次のほうが合格率が低いので、時間配分は自然と二次寄りになります。
- 第一次(合格率35〜52%):範囲は広いが知識問題中心。過去問を数年分回すのが基本線
- 第二次(合格率40〜46%):経験記述の型づくりが最優先。造園工事の課題を書いて添削を受ける
- 一次だけ先取りして「技士補」を確保し、実務経験を積みながら二次に臨むルートも有効
- 仕事との両立が前提なので、合格率より「確保できる総学習時間」で計画を立てる
- 二次は「落ちる5〜6割」に入らないため、現場経験を答案に翻訳する練習を重視
そもそも「1級を取る価値があるのか」で迷っている人もいると思います。造園の1級は、自治体が発注する公園・緑地・道路緑化などの公共工事で監理技術者になれる資格で、造園業界での評価がとても高いです。会社が公共工事を受けるうえで有資格者は欠かせないので、資格が年収や立場に直結しやすい職種でもあります。取得後のリターンを具体的に知りたい人は、造園施工管理の年収を整理したこちらが参考になります。

現場で1級が重宝されるのは、主任技術者・監理技術者として現場を任される立場に就けるからです。この役割の意味を押さえておくと、なぜ会社が1級を欲しがるのかが腑に落ちます。

実務だと、合格率は「敵の強さ」ではなく「どこにどれだけ時間を割くかを決める材料」です。一次にどれだけ時間を割き、合格率の低い二次でどう取りこぼさないか。この配分を決めた瞬間に、合格率の数字はただの不安材料から戦略の材料に変わります。
1級造園施工管理技士の合格率に関するよくある質問
最後に、合格率まわりでよく出る疑問をまとめておきます。
第一次検定の合格率が高い年は狙い目ですか?
事前にどの年が易化するかは読めないため、年度を狙う戦略はおすすめしません。造園は令和5年に35.2%まで落ちた年もあり、令和7年の52.1%はたまたま高かった年の数字です。年度の当たり外れより、過去問演習と二次の記述対策に時間を投じるほうが確実です。
一次は受かったのに二次で落ちました。なぜですか?
二次は経験記述の配点が高く、造園工事の経験そのものより「採点者に伝わる文章で書けるか」が問われます。現場をこなしてきた人でも、答案の型を練習していないと毎年5〜6割は落ちます。造園向けのテーマで実際に手を動かして書き、添削を受けるのが近道です。
最終的な合格率は何割くらいと考えればいいですか?
一次と二次を別々の年に受ける人も多いため一概には言えませんが、一人の受検者が両方を突破する難易度は「実質2割前後、体感では5人に1人ちょっと」が目安です。一次52.1%・二次45.0%を掛け合わせると約23%で、この水準が一つの目安になります。
令和6年の制度改正で合格は難しくなりましたか?
第一次検定はむしろ受けやすくなりました。実務経験が不要になり満19歳以上で受検でき、合格率も下がっていません。一方で二次は実務経験が必要なまま残っているので、最終合格までの道のりの本質は大きく変わっていません。
造園は受検者が少ないですが、合格率は信用していい数字ですか?
造園は電気や建築より受検者が一桁少ないため、年度ごとに合格率が振れやすいのは事実です。だからこそ単年の数字を鵜呑みにせず、数年分の推移で「一次は35〜52%、二次は40〜46%」というレンジで捉えるのが正確です。
1級造園施工管理技士の合格率に関する情報まとめ
- 合格率:令和7年度は第一次52.1%・第二次45.0%、例年は一次35〜52%・二次40〜46%
- 推移:一次はブレ幅が大きく令和5年は35.2%まで低下。二次は40%台で安定
- 一次と二次の差:二次は実務経験者のみ・記述中心で合格率が低く、造園では二次が関門
- 難易度:一次×二次の実質で約15〜25%。1級建築・土木・管工事とほぼ同等の難関寄り
- 制度改正:令和6年度から一次は実務経験不要(満19歳以上)。受検者増でも一次の合格率は上昇
- 受検戦略:年度の当たり外れより、合格率の低い二次の経験記述に比重を置く
以上が1級造園施工管理技士の合格率に関する情報のまとめです。
合格率は「怖がる数字」ではなく「準備の設計図」として使うのが正解だと思います。造園は一次の合格率が高く見えるぶん二次で足をすくわれやすいので、最初から二次に重心を置いて準備できる人が強いです。1級は公共工事で評価される価値の高い資格なので、合格率の構造を理解して、戦略的に一発合格を狙っていきましょう。
