- 「除する」って結局、割るってこと?
- 読み方は「じょする」で合ってる?
- 「除す」「除した」と何が違うの?
- なんで「割る」と言わずに「除する」と書くの?
- 10を2で除する=10÷2でいい?
- 分母と分子、どっちがどっち?
- 掛ける・乗じるの逆ってこと?
- 引く・減ずるとは別物?
- 法文の「◯◯で除して得た数値」が読めない
- 容積率の計算で出てくるやつ?
- 採光計算の式の「除する」って何?
- 構造計算書にも出てくる?
- 「除した数値」の端数処理はどうする?
- 図面の縮尺と関係あるの?
- 結局、どこを見れば計算できる?
上記の様な悩みを解決します。
「除する」は、ひとことで言えば「割る」のかたい言い方です。日常では割り算ですが、建築基準法の法文や告示、構造計算書では「◯◯を△△で除した数値」という形でしょっちゅう出てきます。今回は意味・読み方・割るとの違い・計算の使い方といった基本を押さえた上で、現役の施工管理目線で「建築法令での除するの使い方(容積率・採光・構造)」「法文を読み間違えないコツ」まで、現場で実際に効くところを整理しました。
なるべく分かりやすい表現でまとめていくので、法令計算に初めて触れる方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
除するとは?
除するとは、結論「割る(割り算をする)こと」です。「10を2で除する」は「10÷2」と同じ意味で、答えは5です。
数学・法令・技術文書などのかたい文章では、「割る」の代わりに「除する」という表現がよく使われます。意味は割り算とまったく同じで、ある数を別の数で割ることを指します。割り算の答え(÷の結果)を「商」と呼ぶのも合わせて覚えておくと、法文や計算書が読みやすくなります。
なお、「除する」には辞書的には複数の意味(官職に就かせる、取り去る・のぞく、など)もありますが、建築・技術文書で出てくる「除する」はほぼ100%「割り算」の意味です。心の声「割り算以外の意味あるの?」への答えとしては、「言葉としては他の意味もあるが、図面・法令・計算で出てくる除するは割り算だと思って間違いない」です。
不等号など、法令・図面で出てくる記号の読み方はこちらも参考になります。

僕の整理では、「除する=割る」とだけ覚えておけば、技術文書の場面ではまず困りません。難しく考えず、÷に置き換えて読むのが一番の近道です。
除するの読み方
除するの読み方は「じょする」です。心の声「じょするで合ってる?」への答えはイエスです。
関連する言葉の読み方も並べて整理しておきます。
| 表記 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 除する | じょする | 割る |
| 除す | じょす | 割る(除するとほぼ同義) |
| 除した | じょした | 割った(過去・連体形) |
| 商 | しょう | 割り算の答え |
| 乗じる | じょうじる | 掛ける |
| 減ずる | げんずる | 引く |
「除する」と「乗じる」は字も音も似ていて紛らわしいですが、除する=割る(÷)、乗じる=掛ける(×)で正反対です。法文では両方が同じ文に出てくることもあるので、ここを取り違えると計算が逆になります。
「除した」の詳しい解説はこちら。

実務だと、「除する」と「乗じる」の読み違い・取り違えが一番のミスの元です。法文を読むときは、除=÷、乗=×と頭の中で記号に置き換えてしまうと、勘違いが起きにくくなります。
除すると割る・除す・除したの違い
心の声「除す・除したと何が違う?」「なんで割ると言わず除すると書くの?」に答えます。
除する・除す・除したは同じ「割る」
| 表記 | 位置づけ |
|---|---|
| 除する | 終止形・基本形(「で除する」) |
| 除す | 同じ意味の言い方(「で除す」) |
| 除した | 過去・連体形(「で除した数値」) |
これらは活用の違いだけで、意味はすべて「割る」です。法文では「◯◯で除した数値」「◯◯で除して得た数値」という連体形(除した)が特に多く出てきます。
「割る」と「除する」の使い分け
意味は同じですが、ニュアンス(使われる場面)が違います。
- 割る:日常的でやわらかい表現。会話や口頭で使う
- 除する:数学的・形式的なかたい表現。法令・告示・技術文書・計算書で使う
心の声「日常で割る、書類で除する、なぜ使い分け?」への答えは、これです。同じ計算でも、口頭では「敷地面積で割る」、法文では「敷地面積で除した数値」と書かれます。意味は同じなので、書類で「除する」を見たら「あ、割り算ね」と読み替えれば大丈夫です。
僕の感覚だと、新人がつまずくのは「言葉が難しそうに見えるだけ」のことがほとんどです。除する=割る、と分かってしまえば、法文の数式アレルギーはかなり減ります。かたい言葉に置き換えられているだけで、やっている計算は小学校の割り算と同じです。
除するの使い方(計算例と分母・分子)
具体的な計算で押さえます。心の声「10を2で除する=10÷2でいい?」への答えはイエスです。
基本の計算
- 「10を2で除する」= 10 ÷ 2 = 5
- 「AをBで除する」= A ÷ B
- 「AをBで除した数値」= A ÷ B の答え(商)
「◯◯を△△で除する」の語順(分母・分子)
心の声「分母と分子どっちがどっち?」への答えがここです。語順が決まっています。
「(割られる数)を(割る数)で除する」
- 「延べ面積を敷地面積で除する」= 延べ面積 ÷ 敷地面積
- 分子(割られる数)= 最初に出てくる「◯◯を」の部分
- 分母(割る数)= 「△△で」の部分
つまり「Aを」が分子、「Bで」が分母です。法文を読むときは、「を」の前が割られる側、「で」の前が割る側、と機械的に当てはめれば取り違えません。
表計算ソフトでの除する
心の声「エクセルで除するはどう書く?」への答えです。割り算の演算子は「/(スラッシュ)」です。「10を2で除する」なら =10/2 と書きます。除算の関数を使う場面もありますが、基本はスラッシュで割り算と覚えておけば十分です。
僕の考えでは、語順(「を」が分子、「で」が分母)さえ押さえれば、法文の割り算で迷うことはなくなります。逆にここを曖昧にすると、容積率や採光の計算で分母分子を逆にしてしまい、答えが大きく狂います。
除すると掛ける・乗じる・引くとの関係
四則演算の中での「除する」の位置づけを整理しておきます。法文では複数の演算がまとめて書かれるので、対応を押さえておくと読みやすくなります。
| 演算 | 記号 | かたい言い方 |
|---|---|---|
| 足す | + | 加える・加算する |
| 引く | − | 減ずる・減算する |
| 掛ける | × | 乗じる |
| 割る | ÷ | 除する |
法文ではたとえば「床面積に◯分の一を乗じて得た面積」「◯◯を△△で除した数値」のように、乗じる(×)と除する(÷)が並んで出てきます。除する=割る、乗じる=掛ける、と正反対の関係さえ分かっていれば、式の意味を取り違えません。
実務だと、計算式が言葉で書かれている法文ほど、いったん記号(+−×÷)に置き換えてから計算するのが安全です。言葉のまま暗算しようとすると、乗と除を取り違えやすくなります。
建築法令での「除する」の使い方
ここが、算数の解説で終わっている競合記事にはない、施工管理にとって一番大事なパートです。「除する」は建築基準法や告示、構造計算で頻繁に出てきます。代表的な場面を挙げます。
容積率・建ぺい率の計算
容積率・建ぺい率は、まさに「除する」で定義されます。
- 容積率= 延べ面積 ÷ 敷地面積(延べ面積を敷地面積で除した割合)
- 建ぺい率= 建築面積 ÷ 敷地面積(建築面積を敷地面積で除した割合)
法文では「延べ面積の敷地面積に対する割合」という言い方や、計算上「敷地面積で除した」という表現が出てきます。確認申請でまず触れる計算なので、「除する=敷地面積で割る」と分かっていれば理解が早いです。
容積の考え方はこちらが参考になります。

採光計算
居室の採光計算でも「除する」が出てきます。採光補正係数を求める過程では、開口部から隣地境界や建物までの水平距離Dを、開口部の上にある建築物までの垂直距離Hで除した数値(D/H)を使い、これに用途地域ごとの係数を掛けて補正します。さらに必要採光面積は「居室の床面積に一定の割合(住宅の居室は原則1/7、令和5年4月施行の改正で一定の照明設備等を設けた場合は1/10まで緩和)を乗じた面積」で、ここでも除する・乗じるが組み合わさります。
採光計算の詳細はこちら。

採光補正係数の詳しい計算はこちら。

構造計算
構造計算でも「除する」は多用されます。たとえば層間変形角は「各階の層間変位を、その階の高さで除した数値」で表されます。比率・割合を出す計算は基本的に割り算なので、構造計算書は「除する」だらけと言ってもいいくらいです。
割合・比率の読み方として検定比なども関連します。

僕の整理では、建築法令の数式は「割合(割り算)を求める計算」が中心なので、除するが読めると一気に理解が進みます。容積率も建ぺい率も採光も層間変形角も、すべて「何かを何かで除した割合」です。除する=割る、語順は『を』が分子・『で』が分母、これだけで法令計算の入り口はかなり越えられます。
法文・計算で除するを読み間違えないコツ
最後に、施工管理として法文・計算で除するに出会ったときのコツを整理します。
読み間違えないための3つのコツ
- 記号に置き換える:「除する」を見たら÷に、「乗じる」を見たら×に、頭の中で置き換える
- 語順で分母分子を決める:「Aを」が分子(割られる数)、「Bで」が分母(割る数)
- 割合か数値か確認する:除した結果が「割合(%・比)」なのか「面積・長さ」なのかを意識する
端数処理に注意
心の声「除した数値の端数処理は?」への答えです。割り算の結果は割り切れないことが多く、面積・率の計算では端数(小数点以下)が出ます。確認申請などでは、面積や率の端数処理(切り上げ・切り捨て・四捨五入や、定められた桁での処理)が役所・取扱いで定められていることがあります。「除した数値」をそのまま使うのか、決められた桁で処理するのかは、計算根拠とあわせて確認するのが安全です。
図面の縮尺との関係
心の声「図面の縮尺と関係ある?」への補足です。縮尺(1/100など)も実寸を縮める割り算の考え方ですが、法文の「除する」とは別の話です。縮尺の読み方はこちらが参考になります。

正直なところ、「除する」自体は割り算というだけの単純な言葉です。施工管理として価値があるのは、その先で「容積率・採光・構造の計算で、どの数値をどの数値で割っているのか」を読み解けることです。言葉に身構えず、÷に置き換えて、分母分子を語順で押さえる。これができれば、法令計算書はぐっと読みやすくなります。
除するに関する情報まとめ
- 意味:除する=割る(割り算をする)。「10を2で除する」=10÷2=5
- 読み方:じょする。割り算の答えは「商(しょう)」
- 除す・除した:活用が違うだけで意味はすべて「割る」。法文では「で除した数値」が多い
- 割るとの違い:意味は同じ。日常=割る、法令・技術文書=除する(かたい表現)
- 語順:「Aを」が分子(割られる数)、「Bで」が分母(割る数)
- 四則の対応:加える(+)・減ずる(−)・乗じる(×)・除する(÷)。除と乗は正反対
- 建築法令での使い方:容積率(延べ面積÷敷地面積)、建ぺい率(建築面積÷敷地面積)、採光計算(D/H)、層間変形角(変位÷階高)など割合の計算で多用
- 読み間違えないコツ:記号(÷)に置き換える/語順で分母分子を決める/端数処理を確認する
以上が除するに関する情報のまとめです。
「除する」は割り算のかたい言い方、ただそれだけです。けれど建築の世界では、容積率・採光・構造といった重要な計算が「◯◯を△△で除した数値」という形で法文・告示・計算書に書かれています。除する=割る、語順は「を」が分子・「で」が分母、除と乗は正反対。この3点が頭に入っていれば、法令計算でつまずくことはほぼなくなり、確認申請や構造計算書を落ち着いて読めるようになるはずです。
除するに関するよくある質問
Q1:除するの読み方と意味を教えてください。
読み方は「じょする」、意味は「割る(割り算をする)」です。「10を2で除する」は「10÷2」と同じで、答えは5になります。数学・法令・技術文書などのかたい文章で、「割る」の代わりに使われる形式的な表現です。割り算の答えは「商(しょう)」と呼びます。建築の法文や計算書で出てくる「除する」は、ほぼ割り算の意味だと考えて差し支えありません。
Q2:「除する」と「割る」は何が違いますか?
意味は同じ「割り算」です。違うのは使われる場面(ニュアンス)だけで、「割る」は日常的でやわらかい表現、「除する」は数学的・形式的なかたい表現です。会話では「敷地面積で割る」、法文では「敷地面積で除した数値」と書かれますが、計算内容は同じです。書類で「除する」を見たら「割り算のことだ」と読み替えれば問題ありません。
Q3:「Aを Bで除する」はどちらが分母ですか?
「Bで」のBが分母(割る数)、「Aを」のAが分子(割られる数)です。「延べ面積を敷地面積で除する」なら、延べ面積÷敷地面積で、敷地面積が分母です。法文を読むときは「を」の前が割られる側、「で」の前が割る側、と機械的に当てはめると取り違えません。容積率や採光の計算で分母分子を逆にすると答えが大きく狂うので、語順は確実に押さえましょう。
Q4:建築基準法で「除する」はどこに出てきますか?
割合を求める計算の多くで出てきます。代表例は、容積率(延べ面積を敷地面積で除した割合)、建ぺい率(建築面積を敷地面積で除した割合)、採光計算(水平距離Dを垂直距離Hで除した数値D/Hを使う採光補正係数)、構造計算の層間変形角(層間変位を階高で除した数値)などです。建築の法令計算は「何かを何かで除した割合」が中心なので、除する=割る、と分かると一気に読みやすくなります。
Q5:「除する」と「乗じる」を間違えやすいです。
字も音も似ていますが、意味は正反対です。除する=割る(÷)、乗じる=掛ける(×)です。法文では「◯◯を△△で除した数値」「床面積に◯分の一を乗じて得た面積」のように両方が出てくることがあるので、取り違えると計算が逆になります。読むときに「除=÷」「乗=×」と頭の中で記号に置き換えてしまうと、勘違いを防げます。
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