地山の掘削作業主任者と土止め支保工の違い|選任・講習・費用

  • 地山の掘削作業主任者って、どんな掘削で要る?
  • 2mって、どこの高さのこと?
  • 土止め支保工の講習は別に取るの?
  • 勾配や点検も主任者の仕事?
  • 講習は何日で、いくらかかる?
  • 選任せずに掘ったらどうなる?

上記の様な悩みを解決します。

結論、掘削面の高さが2m以上となる地山の掘削(労働安全衛生法施行令第6条第9号)では、技能講習修了者から地山の掘削作業主任者を選任します。

地山の掘削作業主任者は、根切りや管路の掘削、山留めのある現場で施工計画書や掲示に名前が出てくる立場です。ところが資格の正式名は「地山の掘削及び土止め支保工作業主任者技能講習」で、現場で書く名称とずれているうえ、勾配や点検まで主任者の仕事だと思われがちなんですよね。教習機関の申込案内や求人の記事では、このあたりが講習の宣伝と混ざって見えにくくなっています。今回は選任が要る作業・受講資格・講習の中身といった基本を押さえた上で、1つの技能講習から2つの名称が出る理由と、作業主任者の職務と事業者が別に負う勾配・点検の義務の切り分けを、条文と通達の文言で整理しました。受講料は建災防5支部の確認日つき表にしています。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、はじめて作業主任者として掲示に名前が載る方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

地山の掘削作業主任者とは?掘削面の高さ2m以上の地山掘削で選ぶ責任者

地山の掘削作業主任者は、掘削面の高さが2m以上となる地山の掘削の作業で、事業者が技能講習修了者の中から選び、作業の指揮をさせる作業主任者です。先に押さえておきたいのは、取る資格の名前と、現場で名乗る名称が一致しないという点です。資格は「地山の掘削及び土止め支保工作業主任者技能講習」の修了で、現場での名称は「地山の掘削作業主任者」になります。また、これは試験に受かって受けるものではなく、技能講習を修了して得る資格です。

根拠になる条文は3つの階層に分かれています。

  • 労働安全衛生法第14条:政令で定める作業について、事業者が免許取得者か技能講習の修了者の中から作業主任者を選び、指揮などを担わせる
  • 施行令第6条第9号:「掘削面の高さが二メートル以上となる地山の掘削」の作業が、その政令で定める作業にあたる
  • 安衛則第359条:令第6条第9号の作業は「地山の掘削及び土止め支保工作業主任者技能講習を修了した者のうちから、地山の掘削作業主任者を選任しなければならない」。名称は第16条・別表第一の下欄で決まる

法第14条が「選びなさい」、令第6条が「どの作業で」、安衛則が「誰から、何という名前で」を決めている、という順で読むと迷いません。

選任が要る作業|掘削面2m以上の地山掘削と、切りばり・腹起しの取付け・取り外し

「2mって何の高さなのか」「2mに届かなければ要らないのか」は、施工計画の段階で一番よく聞かれるところです。ここは条文の言葉をそのまま見るのが早いです。

施行令第6条には、掘削に関係する号が3つ並んでいます。

  • 第9号:「掘削面の高さが二メートル以上となる地山の掘削(ずい道及びたて坑以外の坑の掘削を除く。)の作業(第十一号に掲げる作業を除く。)」
  • 第10号:「土止め支保工の切りばり又は腹起こしの取付け又は取り外しの作業」
  • 第11号:「掘削面の高さが二メートル以上となる採石法第二条に規定する岩石の採取のための掘削の作業」

まず第9号は、条文が「掘削面の高さ」という言葉で線を引いています。言い換えずにこの言葉のまま施工計画書や選任の判断に使うのが安全です。そのうえで、第9号には除外が2つ付いています。1つは「ずい道及びたて坑以外の坑の掘削」で、もう1つは第11号の採石法の岩石採取のための掘削です。採石場での岩石採取の掘削は、第9号ではなく第11号という別の号の作業として扱われます。

次に第10号は、掘削面の高さには触れていません。条文の対象は「土止め支保工の切りばり又は腹起こしの取付け又は取り外しの作業」で、この作業そのものが選任の要否を決めます。掘削の作業主任者とは別に、切りばり・腹起しを付けたり外したりする場面で土止め支保工作業主任者が要る、という並びです。土止めという言葉自体の整理は土留めと擁壁の違いを扱った記事に置いています。

なお、掘削面の高さが2mに届かない掘削で第9号の選任義務がかからないことと、安全の措置が要らないことは別の話です。後半で触れる調査や点検、崩壊防止の条文は、作業主任者の選任とは別に事業者に課されています。

個人的には、山留めのある根切りでは「掘る作業」と「切りばり・腹起しを付け外す作業」が同じ日に混ざるので、第9号と第10号の両方を最初から計画書に書いておくほうが、あとで掲示を直す手間が減ると考えています。

講習は1つ、名称は2つ|平成18年の統合と旧講習の修了者

「講習は1回で両方取れるのか」「昔の講習の修了証で土止めもできるのか」という疑問は、平成18年の制度の見直しを知るとほどけます。

いまの安衛則別表第一は、令第6条第9号と第10号について、次のように定めています。

作業の区分 資格を有する者 名称
令第6条第9号の作業 地山の掘削及び土止め支保工作業主任者技能講習を修了した者 地山の掘削作業主任者
令第6条第10号の作業 地山の掘削及び土止め支保工作業主任者技能講習を修了した者 土止め支保工作業主任者

資格の欄は同じ技能講習で、名称の欄だけが作業ごとに分かれています。安衛則第16条は「その作業主任者の名称は、同表の下欄に掲げるとおりとする」と定めているので、選任の書類や掲示では、資格名の長い名前ではなく、作業ごとの名称を書くのが条文どおりの整理になります。掘削なら地山の掘削作業主任者、切りばり・腹起しの付け外しなら土止め支保工作業主任者です。

もともとは講習自体が2つに分かれていました。厚生労働省の基発第0224003号(平成18年2月24日)は、Ⅰ 労働安全衛生法関係の10 (2) で、地山の掘削作業主任者技能講習と土止め支保工作業主任者技能講習について「作業の関連性が高いことから、これらを統合し、地山の掘削及び土止め支保工作業主任者技能講習が新設された」と説明しています。同じ日の基発第0224005号は、平成17年法律第108号による統合に伴い、土止め支保工作業主任者技能講習規程を廃止し、地山の掘削作業主任者技能講習規程を改正して地山の掘削及び土止め支保工作業主任者技能講習規程とし、平成18年4月1日から適用するとしています。

気をつけたいのが、統合前の講習を修了した人の扱いです。基発第0224003号の経過措置は、旧地山の掘削作業主任者技能講習の修了者は令第6条第9号の作業の地山の掘削作業主任者となる資格を、旧土止め支保工作業主任者技能講習の修了者は第10号の作業の土止め支保工作業主任者となる資格を有するとしています。つまり、旧講習の修了者は、修了した講習に対応する1つの作業について資格を持つ、という整理です。修了証の講習名を確認せずに、旧講習の修了者を両方の作業に充てないようにしたいところです。ちなみに、建災防兵庫県支部は一部免除の対象に「地山の掘削または土止め作業主任者修了者」を挙げています(2026-11-03確認)。

支保工という言葉が同じでも、型枠を支えるほうの作業主任者は別の記事で扱っています。名前の似た資格を見分けたいときは型枠支保工作業主任者の解説と並べて読むと区別がつきやすいです。

作業主任者の職務と、事業者が別に負う勾配・点検・調査の義務

「勾配を決めるのも、毎朝の点検も主任者がやるんでしょ?」と思われがちですが、条文はここをはっきり分けています。作業主任者に「行わせなければならない」事項と、事業者が自分で負う義務は、別の条に書かれています。

作業主任者の職務は、安衛則第360条(地山の掘削作業主任者)にこう書かれています。

  • 一 作業の方法を決定し、作業を直接指揮すること
  • 二 器具及び工具を点検し、不良品を取り除くこと
  • 三 要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の使用状況を監視すること

土止め支保工作業主任者の職務を定める第375条もほぼ同じ形で、違うのは二号が「材料の欠点の有無並びに器具及び工具を点検し、不良品を取り除くこと」となっている点です。切りばりや腹起しの材料そのものも点検の対象に入っている、と読めます。

これに対して、勾配・点検・調査は事業者の義務として別の条に置かれています。職務と義務を並べると次のとおりです。

項目 誰に課されているか 条文
作業の方法の決定と直接指揮 作業主任者に行わせる 安衛則第360条一号・第375条一号
器具・工具(土止めは材料も)の点検と不良品の除去 作業主任者に行わせる 安衛則第360条二号・第375条二号
墜落制止用器具等と保護帽の使用状況の監視 作業主任者に行わせる 安衛則第360条三号・第375条三号
作業箇所の調査と、掘削の時期及び順序の決定 事業者 安衛則第355条
手掘りの掘削面の勾配 事業者 安衛則第356条・第357条
点検者を指名しての点検 事業者 安衛則第358条
土止め支保工・防護網・立入禁止などの措置 事業者 安衛則第361条
2人以上選任したときの職務の分担 事業者 安衛則第17条
氏名と行わせる事項の掲示などによる周知 事業者 安衛則第18条

第355条は、地山の崩壊や埋設物等の損壊などで危険を及ぼすおそれのあるとき、あらかじめ作業箇所と周辺の地山について、形状・地質・地層の状態、き裂・含水・湧水・凍結の有無と状態、埋設物等の有無と状態、高温のガス・蒸気の有無と状態を調べ、それに合わせた掘削の時期と順序を定めて作業させる義務です。

第356条の勾配の表は、「手掘り(パワー・シヨベル、トラクター・シヨベル等の掘削機械を用いないで行なう掘削の方法をいう。)」の基準です。しかも、き裂のない岩盤、砂、発破等で崩壊しやすい状態の地山は第356条の対象から外れ、砂と発破等の地山は第357条で別に定められています。表の一例を挙げると、その他の地山で掘削面の高さが2m以上5m未満なら、掘削面の勾配は75度以下です。機械掘削の現場にこの表をそのまま当てはめる読み方は、条文の範囲を超えてしまいます。パワー・ショベルなどで掘る現場で運転する側に要る教育は車両系建設機械の特別教育の記事にまとめています。

第358条の点検も、条文は「点検者を指名して」と書いています。明り掘削の作業を行うときに、その日の作業を開始する前、大雨の後、中震以上の地震の後に、浮石・き裂の有無と状態、含水・湧水・凍結の状態の変化を点検させる、という事業者の義務で、作業主任者が点検者になると決めた条文ではありません。

人の配置にも条文があります。同じ場所で同じ作業に作業主任者を2人以上選んだときは、事業者が職務の分担を定めます(第17条)。選任したら、氏名と行わせる事項を作業場の見やすい箇所に掲示する等で関係労働者に周知します(第18条)。

正直なところ、主任者の職務を「現場の安全全部」と書いた計画書をよく見かけますが、条文に沿うなら、指揮・器具の点検・保護具の監視が主任者、調査・勾配・点検者の指名・崩壊防止の措置が事業者、と2列で書き分けておくほうが、誰が何をやるかが明確になります。

技能講習の受講資格と、科目・修了試験の合格基準

「実務経験は何年要るのか」「修了試験で落ちることはあるのか」は、部下に講習を取らせる前に確かめておきたいところです。

受講資格は、安衛則第79条と別表第六に3つの区分で定められています。

  • 一 地山の掘削の作業または土止め支保工の切りばり・腹おこしの取付け・取りはずしに関する作業に3年以上従事した経験を有する者
  • 二 「大学、高等専門学校、高等学校又は中等教育学校において土木、建築又は農業土木に関する学科を専攻して卒業した者」で、卒業後2年以上、地山の掘削か切りばり・腹おこしの作業の経験がある人
  • 三 その他厚生労働大臣が定める者

学校で土木や建築を専攻して卒業していれば、必要な従事経験が3年から2年になる、という関係です。三の中身は機関の記載で確認するのが確実で、たとえば建災防神奈川県支部は、職業能力開発促進法や職業訓練法に基づく一定の訓練の修了者で、一の作業に2年以上従事した経験がある者を挙げています。また、群馬県支部と京都府支部は「満18歳に達してから」の従事期間で数える旨を案内していますが、これは機関の記載で、安衛則別表第六の本文には年齢の要件は書かれていません。

学科講習の科目は別表第六に4つ並んでいます。「作業の方法に関する知識」「工事用設備、機械、器具、作業環境等に関する知識」「作業者に対する教育等に関する知識」「関係法令」です。講習時間は別表第六には書かれておらず、登録教習機関の記載で見ることになります。建災防石川県支部は科目ごとに10.5時間・3.5時間・1.5時間・1.5時間の全科目17時間(3日間)、神奈川県支部は「学科17時間、実技0時間」と案内しています(いずれも2026-11-03確認)。この17時間に修了試験は含まれず、群馬県支部の日程表では、講習の後の3日目15:00〜16:00に修了試験が組まれています。

修了試験の決まりは、基発第0224005号(平成18年2月24日)に書かれています。試験は筆記を原則とし、時間は全科目を通じて筆記で1時間です。配点と合格基準は次のとおりです。

科目 配点 40%の目安(算出値)
作業の方法に関する知識 50点 20点
工事用設備、機械、器具、作業環境等に関する知識 20点 8点
作業者に対する教育等に関する知識 15点 6点
関係法令 15点 6点
合計 100点 合格は60点以上

通達は「各科目の得点が(1)に掲げる配点の40パーセント以上であって、かつ、全科目の合計得点が60点以上である場合を合格とすること」としています。合計で60点以上あっても、配点の小さい関係法令や教育等の科目で6点に届かなければ不合格になる、という足切りの構造です。一部免除や特例で受ける人は、実施した科目の配点合計の60%以上、かつ各科目40%以上で合格とされています。

実務だと、配点の半分を占める作業の方法の科目に目が行きがちですが、足切りがあるので15点の2科目も落とせない、と受講前に一言伝えておくと本人の構え方が変わるはずです。

受講料と日数の例、土木施工管理技士などの一部免除

「受講料はいくらか」「土木施工管理技士なら免除はあるのか」は、機関ごとに違うので、機関名と確認日をつけて見るのが確実です。建設業労働災害防止協会の5支部の全科目コースを並べると次のとおりです(いずれも税込・テキスト代込み、2026-11-03確認)。

支部 全科目の受講料 日程・時間の記載
群馬県支部 21,120円 3日間(次回は令和8年12月7日〜9日)
石川県支部 23,210円 全科目17H・3日間(次回は令和9年1月13日〜15日)
京都府支部(Aコース) 24,739円 3日間
兵庫県支部 25,300円 3日間
神奈川県支部 21,040円 学科17時間

同じ技能講習でも、この5支部の中で最も高い兵庫県支部と最も安い神奈川県支部の差は4,260円です(算出値)。会員区分や免除区分でも金額は変わるので、申し込む支部のページで最新の表を見るのが前提になります。群馬県支部は申込期限を講習実施日の4営業日前までとしており、神奈川県支部は修了試験に合格した人への修了証は2週間ほどで発行としています(2026-11-03確認)。

一部免除は、支部ごとに対象と金額が決まっています。京都府支部のBコースは、土木施工管理技士(1もしくは2級)取得者が対象で、受講料10,164円とテキスト代2,970円の計13,134円、受けるのは3日目の13:30〜17:50だけです。兵庫県支部は、土木施工管理技士1・2級の一部免除を17,270円(税込)としており、対象には建設機械施工技士、とびの技能検定合格者なども並んでいます(いずれも2026-11-03確認)。免除の条件と金額はこの2支部の記載で、他の機関も同じとは限りません。

部下が土木施工管理技士を持っているなら、申し込む前に一部免除の対象かどうかを支部に確かめるだけで、日数と費用が変わる可能性があります。

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選任しなかったときの罰則

選任が必要な作業で作業主任者を選ばなかった場合は、労働安全衛生法第14条の違反になります。罰則は第119条で、第1号に第14条が挙げられており、「当該違反行為をした者は、六月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する」とされています。

さらに第122条の両罰規定があります。法人の代表者や従業者などが、その法人の業務に関して第119条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、法人に対しても第119条の罰金刑を科す、という構造です。つまり、違反した個人だけでなく、会社にも罰金刑が及びうる仕組みになっています。

罰則の重さで考えるより、第9号・第10号の作業が工程に入った時点で、修了者の名前と修了した講習名を確かめておくほうが、現場としては確実です。

地山の掘削作業主任者に関する情報まとめ

  • 地山の掘削作業主任者とは:掘削面の高さ2m以上の地山の掘削で、技能講習修了者から選ぶ作業主任者(法第14条・令第6条第9号・則第359条)
  • 選任が要る作業:令第6条第9号は「掘削面の高さ」で線を引き、坑の掘削と採石の掘削(第11号)を除く。第10号は切りばり・腹起しの取付け・取り外しの作業で決まる
  • 講習と名称:講習は1つで、名称は作業ごとに地山の掘削作業主任者と土止め支保工作業主任者。平成18年4月1日に統合され、旧講習の修了者は対応する1つの作業の資格を持つ
  • 職務と事業者の義務:主任者は指揮・器具の点検・保護具の監視。調査・手掘りの勾配・点検者の指名・崩壊防止の措置・掲示は事業者
  • 受講資格・修了試験・受講料:従事3年以上、または土木・建築・農業土木の学科卒で2年以上。修了試験は配点50/20/15/15で、各科目40%以上かつ合計60点以上。建災防5支部の全科目で21,040〜25,300円(2026-11-03確認)。土木施工管理技士の一部免除は京都・兵庫の支部の記載
  • 罰則:第14条違反は6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、第122条で法人にも罰金刑

以上が地山の掘削作業主任者に関する情報のまとめです。

掘削の現場で迷ったら、まず作業が令第6条の第9号か第10号かを見分け、次に修了証の講習名がその作業に合っているかを確かめ、最後に主任者の職務と事業者の義務を計画書で2列に書き分ける。この3つの順番で整理しておけば、選任の書類も掲示も手戻りなく書けると僕は考えています。土止めの構造そのものを確かめたいときは土留めと擁壁の違いへ、ほかの作業主任者と並べて見たいときは足場の作業主任者へ進むと、山留めのある現場の全体像がつかみやすくなります。

よくある質問

掘削面の高さが2m未満なら、何もしなくてよいのですか?

令第6条第9号による作業主任者の選任義務がかからない、というだけです。作業箇所の調査(安衛則第355条)、点検者を指名しての点検(第358条)、崩壊のおそれがあるときの土止め支保工や立入禁止などの措置(第361条)は、作業主任者の選任とは別の条文で事業者に課されています。

地山の掘削と土止め支保工で、講習を2回受ける必要はありますか?

いまの講習は「地山の掘削及び土止め支保工作業主任者技能講習」の1つで、安衛則別表第一では、令第6条第9号と第10号のどちらも、この講習の修了者が資格を有する者とされています。ただし、平成18年4月1日の統合より前の旧講習の修了者は、修了した講習に対応する作業の資格を持つという扱いなので、修了証の講習名を確認してください。

修了試験に落ちることはありますか?

基発第0224005号の合格基準は、各科目で配点の40%以上、かつ合計60点以上です。合計点が足りていても、関係法令(15点)で6点に届かないなど1科目でも40%を下回れば不合格になります。講習時間を全部受けた人が修了試験を受けられる、と案内している機関もあります(建災防神奈川県支部・2026-11-03確認)。

勾配の基準は、パワー・ショベルで掘る場合にも当てはまりますか?

安衛則第356条の勾配の表は、条文で「手掘り(パワー・シヨベル、トラクター・シヨベル等の掘削機械を用いないで行なう掘削の方法をいう。)」の基準と定められています。機械掘削にこの表をそのまま当てはめるのではなく、第355条の調査と掘削の時期・順序、第361条の崩壊防止の措置などで対応を考えることになります。

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