建設業許可とは?要件・29業種・取得の流れと更新まで解説

  • 建設業許可って結局なに?うちの現場はいるレベルなの?
  • 一般と特定、どっちを取ればいいか分からない
  • 5,000万って数字、最近変わったって聞いたけど今いくら?
  • 経管とか専技とか、誰がなれるのか分からん
  • 施工管理技士持ってれば専任技術者になれるの?
  • 主任技術者・監理技術者と専任技術者って何が違うの?
  • 取得まで何ヶ月かかる?費用は?
  • 更新を忘れたら許可は消える?
  • 独立したら自分一人で要件を満たせる?

上記の様な悩みを解決します。

建設業許可は、施工管理として働いていると必ずどこかで関わる制度です。会社で申請・更新の担当を振られたり、独立を考えて「自分が要件を満たすか」を調べたり、現場で先輩の「専技がどうの」という話についていけなかったり。今回は定義・軽微な工事の線引き・一般と特定の違い・29業種・取得要件といった基本を押さえた上で、「自分の施工管理技士が要件のどこに効くか」「専任技術者と主任技術者・監理技術者はどう違うのか」という、現場の人間が一番混乱するところまで踏み込んで整理しました。

なるべく分かりやすい表現でまとめていくので、これから申請を担当する方にも、独立を考えている方にも役立つ内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

建設業許可とは?まず押さえる全体像

建設業許可とは、結論「一定規模以上の建設工事を請け負うために必要な、行政(都道府県知事または国土交通大臣)からの許可」のことです。建設業法第3条に根拠があります。

この制度の目的は、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護することにあります。技術力も経営基盤もない業者が大きな工事を請け負ってトラブルを起こすのを防ぐため、「経営・技術・財産・誠実性」の体制が整った業者だけに大きな工事を任せる、という仕組みになっているわけです。

施工管理の立場で押さえておきたいのは、建設業許可には大きく分けて次の3つの「区分の軸」があるという点です。この3軸を最初に頭に入れておくと、後の話が一気に整理されます。

  • 区分①:請け負う規模で必要かどうかが変わる(軽微な工事は許可不要)
  • 区分②:下請に出す金額で「一般」か「特定」かに分かれる
  • 区分③:営業所の置き方で「知事許可」か「大臣許可」かに分かれる
  • そのうえで、29ある業種ごとに許可を取る

僕の感覚だと、建設業許可は「一枚の万能ライセンス」ではなく「業種×一般/特定×知事/大臣の組み合わせで決まる、複数枚のライセンスの束」とイメージすると整理しやすいです。ここを「許可を取れば何でもできる」と誤解すると、後で業種が足りずに受注できない、という事故が起きます。

許可がいる工事・いらない「軽微な工事」の線引き

すべての工事に許可が必要なわけではありません。「軽微な建設工事」だけは、許可がなくても請け負えます。線引きは次の通りです。

工事の種類 許可不要となる「軽微な工事」の基準
建築一式工事 1件の請負代金が1,500万円未満(税込)、または延べ面積150㎡未満の木造住宅
建築一式以外の工事 1件の請負代金が500万円未満(税込)

ここで現場の人間が間違えやすいのが、「500万って税込?税抜?」という点です。答えは消費税込みで判定します。さらに、注文者が材料を支給する場合は、その材料費と運送費も請負代金に足して判定するルールなので、「材料は施主支給だから工事費だけで500万切ってる」という理屈は通りません。

もう一つ重要なのが、契約を分割して1件あたりを500万未満に見せる「分割契約」は、正当な理由がなければ1つの工事とみなされる、という点です。500万円ギリギリの工事を2本に割っても、実態が一体の工事なら許可は必要になります。無許可で軽微の範囲を超える工事を請け負うと、建設業法違反として3年以下の懲役または300万円以下の罰金の対象になり得ますし、その後の許可取得にも響きます。

  • 判定は税込・材料支給分込みで行う
  • 建築一式は1,500万円未満、それ以外は500万円未満
  • 木造住宅は延べ面積150㎡未満なら金額に関わらず許可不要
  • 分割契約での回避は原則NG

正直なところ、現場で「これ許可いらないよね?」と迷ったら、税込・材料込みで線を引き直すのが鉄則です。ここを甘く見て無許可受注すると、罰則だけでなく元請からの信用も一発で失います。

一般建設業と特定建設業の違い(2025年改正の新金額)

許可は「一般建設業」と「特定建設業」の2区分に分かれます。違いは「元請として受注した工事を、下請にいくらまで出すか」です。発注者から直接請け負う金額自体には、一般・特定どちらも上限はありません。あくまで下請に出す金額が基準です。

ここで「5,000万円という金額は最近変わったのでは?」という点に触れておくと、これは正しく、令和7年(2025年)2月1日施行の建設業法施行令改正で金額基準が引き上げられました。物価・人件費の高騰を受けた見直しです。最新の数字は次の通りです。

区分 1件の工事で下請に出す金額の合計
一般建設業許可 5,000万円未満(建築一式工事は8,000万円未満)
特定建設業許可 5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)

改正前は4,500万円(建築一式7,000万円)が境目でしたので、古い記事を見ると数字がずれている場合があります。これから調べる方は「5,000万・8,000万(令和7年2月〜)」が現行値だと覚えておいてください。

注意したいのは、特定建設業は要件が一段厳しいことです。特に財産的基礎(後述)と専任技術者の資格要件が一般より重くなります。そのため「とりあえず特定を取っておく」という選び方は、要件・費用の面で割に合わないことが多いです。

  • 下請メイン・小〜中規模なら一般で十分
  • 元請として大型工事を下請に多く出すなら特定
  • 発注者から受ける金額自体には上限なし
  • 現行の境目は5,000万円/建築一式8,000万円(2025年改正後)

実務だと、自社が下請として工事を受ける側なのか、元請として下請を使う側なのかで判断が決まります。一般と特定の細かい違いは別記事で詳しく整理しています。

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知事許可と大臣許可の違い

次の区分が「知事許可」か「大臣許可」かです。これは営業所をどこに置くかだけで決まり、工事をする場所(営業エリア)とは無関係です。

区分 営業所の置き方 申請先
知事許可 1つの都道府県内にのみ営業所を置く 各都道府県庁
大臣許可 2つ以上の都道府県に営業所を置く 国土交通省(地方整備局)

ここでよくある誤解が、「県外の工事をするには大臣許可がいる」というものです。これは間違いで、知事許可でも全国どこでも工事はできます。神奈川県知事許可の会社が北海道の現場を施工しても何の問題もありません。あくまで「営業所が複数県にまたがるかどうか」だけが基準です。

  • 営業所が1県内 → 知事許可
  • 営業所が複数県 → 大臣許可
  • 工事をする場所(施工エリア)は許可区分に影響しない
  • 資材置き場や工事現場の事務所は「営業所」に含まれない

個人的には、中小規模の会社や独立直後はまず知事許可で十分というケースがほとんどだと思います。大臣許可が要るのは、本社のほかに他県へ支店・営業所を構えて契約行為をする規模になってからです。

建設業許可の29業種と「一式工事」の誤解

建設業許可は、業種ごとに取る必要があります。業種は「土木一式工事」「建築一式工事」の2つの一式工事と、27の専門工事を合わせた計29業種です。

区分 業種
一式工事(2) 土木一式、建築一式
専門工事(27) 大工、左官、とび・土工・コンクリート、石、屋根、電気、管、タイル・れんが・ブロック、鋼構造物、鉄筋、舗装、しゅんせつ、板金、ガラス、塗装、防水、内装仕上、機械器具設置、熱絶縁、電気通信、造園、さく井、建具、水道施設、消防施設、清掃施設、解体

ここは現場で最も誤解されやすいポイントです。「建築一式を持っていれば、内装も塗装も何でも単独で請け負える」というのは誤りです。

一式工事とは「総合的な企画・指導・調整のもとに、複数の専門工事を組み合わせて建物全体・構造物全体を造る工事」を指します。つまり元請として全体をまとめる立場の許可であって、個別の専門工事を単独で請け負う許可ではありません。例えば建築一式しか持っていない会社が、1,000万円の内装改修「だけ」を単独で受注することはできず、その場合は別途「内装仕上工事」の許可が必要になります。

  • 一式工事=建物・構造物全体を統括する元請向けの許可
  • 専門工事を単独で500万以上請け負うなら、その業種の許可が別途必要
  • 業種は後から追加取得できる
  • 自社が実際に契約する工事内容に合わせて業種を選ぶ

僕の整理では、「自社が元請として全体を取りまとめるのか、特定の専門工事を直接請け負うのか」で必要な業種が決まります。先輩の「一式持ってるから万能」という説明を鵜呑みにせず、契約する工事内容ベースで業種を確認するのが安全です。

建設業許可の取得要件(5つ)

建設業許可を取るには、次の5つの要件をすべて満たす必要があります。1つでも欠けると許可は下りません。

要件 内容のざっくり
①経営業務の管理責任者(経管) 建設業の経営経験が一定年数ある常勤役員等がいること
②専任技術者(専技) 営業所ごとに、許可業種に対応した資格・実務経験を持つ技術者が常勤でいること
③財産的基礎 工事を履行できる資金力があること
④誠実性 請負契約に関して不正・不誠実な行為をするおそれがないこと
⑤欠格要件に該当しない 破産未復権・一定の犯罪歴などがないこと

それぞれの肝を補足します。①経管は、建設業に関して5年以上の経営業務管理経験(役員等)があるのが基本線です。「自分の経歴で足りるのか」が気になるところですが、現場の施工管理経験ではなく「経営者・役員としての経験」が問われる点に注意してください。役員に準ずる地位や補佐経験でも認められるルートはありますが、基本は経営側の経験です。

③財産的基礎は一般と特定で大きく違います。一般は「自己資本500万円以上、または500万円以上の資金調達能力」。特定は「資本金2,000万円以上かつ自己資本4,000万円以上、欠損が資本金の20%以内、流動比率75%以上」と格段に厳しくなります。「自己資本が500万円ない場合はどうするのか」という点については、預金残高証明や融資証明で資金調達能力を示す方法があります。

⑤欠格要件は本人だけでなく役員・一定の使用人も対象で、行政が調査します。犯罪歴・自己破産は隠しても判明するので、虚偽申請は絶対に避けるべきです。

②専任技術者は施工管理技士と直結する最重要ポイントなので、次の章で単独で深掘りします。財産面の決算書類づくりについては、建設業会計の特殊性を別記事で扱っています。

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施工管理技士と専任技術者・主任技術者・監理技術者の関係

ここが、上位の競合記事がほとんど触れていない、施工管理にとって一番大事な章です。混同されやすい用語をまとめて整理します。

まず大前提として、専任技術者・主任技術者・監理技術者は全部「別物」です。名前が似ていて現場で混同されますが、役割も配置場所も違います。

名称 役割 配置場所
専任技術者(専技) 許可の要件として、技術力を担保する人 営業所に常勤
主任技術者 工事現場の技術上の管理をする人(許可業者は全工事に必須) 工事現場
監理技術者 大規模な下請契約を伴う現場で主任技術者に代えて置く人 工事現場

つまり専技は「会社の営業所」にいる人、主任技術者・監理技術者は「現場」にいる人です。ここを押さえると、「専技になったら現場に出られないのか?」という疑問の答えが見えてきます。専任技術者は営業所に常勤して専任することが原則なので、同時に遠方の現場の主任技術者・監理技術者を兼ねるのは原則できません(同一・近接の現場など一定条件で例外あり)。独立直後に自分が専技を兼ねる場合、この「現場専任との両立問題」は必ずぶつかる論点です。

そして施工管理技士の出番です。1級・2級施工管理技士は、専任技術者・主任技術者・監理技術者の資格要件を満たす国家資格です。対応関係はおおむね次の通りです。

  • 2級施工管理技士 → 該当業種の一般建設業の専任技術者・主任技術者になれる
  • 1級施工管理技士 → 一般・特定の専任技術者、監理技術者になれる(特定や指定建設業で特に重要)
  • 資格がなくても、許可業種で10年以上の実務経験があれば専技・主任技術者の要件を満たせる
  • ただし実務経験ルートは、契約書・注文書など10年分の証明書類が必要で立証のハードルが高い

「10年の実務経験を証明する書類が手元にない」という悩みについては、まさにここが実務経験ルートの最大の壁です。だからこそ、施工管理技士という国家資格があれば実務経験の立証なしに要件を満たせる、という意味でも資格の価値は大きいわけです。

現場目線で言えば、施工管理技士を取ることは「自分のキャリア」だけでなく「自社が許可を取り・維持し・大型現場に監理技術者を置ける」という会社の受注枠そのものに直結します。資格→許可→受注の一本道がここでつながります。主任技術者・監理技術者の詳細はそれぞれ別記事で解説しています。

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建設業許可の取得の流れ・期間・費用

実際に取得するときの流れ・期間・費用をまとめます。「すぐ現場に間に合うのか」「費用はいくらか」への回答です。

取得の大まかな流れは次の通りです。

  • 申請区分を確定する(知事/大臣・一般/特定・業種)
  • 5要件を満たすことを証明する書類を集める
  • 許可申請書と添付書類を作成する
  • 申請先(都道府県庁または地方整備局)に提出し手数料を納付する
  • 審査を経て許可通知

審査期間の目安は、知事許可でおおむね1〜2ヶ月、大臣許可で3〜4ヶ月程度です。書類の不備があるとさらに延びます。「来月の現場に間に合わせたい」というスピード感では基本的に間に合わないので、許可が前提の受注は逆算して早めに動く必要があります。

費用(法定手数料・登録免許税)は次の通りです。

申請区分 新規の手数料・登録免許税
知事許可(一般または特定の一方) 9万円
知事許可(一般と特定を同時) 18万円
大臣許可(一般または特定の一方) 登録免許税15万円
大臣許可(一般と特定を同時) 登録免許税30万円

これは行政に払う費用で、行政書士に代行を頼む場合は別途報酬が10〜15万円前後上乗せになるのが一般的です。書類の難易度が高い・要件の証明が複雑なケースほど、専門家に頼む価値が出てきます。

僕の考えでは、初めての申請で要件証明(特に経管・専技の経験立証)に不安がある場合は、行政書士に頼んで確実に通す方が、差し戻しで何ヶ月もロスするより結果的に早くて安いことが多いです。

建設業許可の更新と決算変更届

許可は取って終わりではありません。維持の手続きがあります。更新と毎年の届出について整理します。

建設業許可の有効期間は、許可日の翌日から5年間です。5年ごとに更新しないと失効します。

手続き タイミング 怠ると
更新申請 有効期間満了日の30日前まで(多くの自治体で90日前から受付) 許可が失効し、再取得が必要に
決算変更届(事業年度終了届) 毎事業年度終了後4ヶ月以内 更新が受け付けられない・指導の対象

特に見落とされがちなのが決算変更届です。これは毎年(毎事業年度ごと)に出す届出で、「毎年出すのか?」の答えはイエスです。これを出していないと、5年後の更新申請の時にまとめて指摘され、最悪更新できずに許可が切れます。「更新は5年ごとだけ気にすればいい」と思っていると足をすくわれるので、毎年の決算変更届とセットで管理するのが鉄則です。

  • 更新は5年ごと、満了30日前までに申請
  • 受付は満了90日前から始まる自治体が多い
  • 決算変更届は毎年4ヶ月以内に提出
  • 更新を忘れて失効すると、また新規取得からやり直し

実務だと、更新月と決算月を社内カレンダーに固定登録しておくのが一番確実です。失効してしまうと軽微な工事しか受けられなくなり、進行中の元請契約にも影響します。

建設業許可を取るメリット(現場・営業・経審・CCUS)

最後に、「許可を取るメリットは何か」「公共工事には経審もいるのか」に答えます。許可を取ると、現場・営業の両面で具体的なメリットがあります。

  • 500万円以上(建築一式1,500万円以上)の工事を堂々と受注できる
  • 元請からの信用が上がり、下請として選ばれやすくなる
  • 現場に許可票(いわゆる金看板)を掲げられ、対外的な信頼につながる
  • 公共工事への入札参加に道が開ける(ただし経営事項審査が別途必要)
  • 建設キャリアアップシステム(CCUS)などと合わせて、技術力・経営力をアピールできる

許可票(いわゆる金看板)については、建設業許可業者は店舗・営業所と工事現場の見やすい場所に許可票を掲示する義務があります。現場で見かける「建設業の許可票」がこれです。義務であると同時に、発注者や近隣に対して「ちゃんと許可を持った業者だ」と示す看板にもなります。

公共工事を狙うなら、許可だけでは足りず経営事項審査(経審)を受けて客観的な点数(経審点)を得る必要があります。「公共工事は許可だけではダメ」で、許可→経審→入札参加資格という順番になります。

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現場目線で言えば、許可は「受注できる工事の上限を外すパスポート」であり、そこから先の公共工事や大型案件は経審・CCUSと積み上げていく、という段階があるイメージです。

一人親方・独立で建設業許可は取れるのか

独立を考えている人の「自分一人で経管も専技も両方兼ねられるのか?」という疑問に答えます。結論から言うと、一人親方・個人事業主でも建設業許可は取得できますし、要件を満たせば1人で経管と専技を兼任できます。

ポイントは次の通りです。

  • 個人事業主本人が、経営業務の管理責任者の経験要件(建設業の経営経験など)を満たす
  • 同じ本人が、許可業種に対応する専任技術者の資格・経験要件を満たす(施工管理技士があると有利)
  • 自己資本500万円以上または資金調達能力を示せる(一般建設業の場合)
  • 欠格要件に該当しない

一人で経管・専技を兼ねられるので、独立直後でも一般建設業許可(知事許可)を取ることは十分に現実的です。ただし前章で触れた通り、自分が専技を兼ねると営業所への常勤・専任が原則となり、遠方現場の主任技術者を兼ねづらくなる点は計画段階で織り込んでおく必要があります。

自分としては、独立して500万円以上の元請工事を狙うなら、施工管理技士を取ってから許可申請に進むのが、専技要件・実務証明の両面で一番スムーズなルートだと考えています。

建設業許可に関する情報まとめ

  • 建設業許可とは:一定規模以上の工事を請け負うために必要な、知事または大臣からの許可
  • 軽微な工事:建築一式1,500万円未満・それ以外500万円未満(税込)は許可不要
  • 一般と特定:下請に出す金額で区分、現行の境目は5,000万円/建築一式8,000万円(2025年改正後)
  • 知事と大臣:営業所が1県なら知事、複数県なら大臣。施工エリアは無関係
  • 29業種:土木一式・建築一式+専門27。一式は元請統括用で、専門工事の単独受注には別途その業種が必要
  • 取得要件:経管・専任技術者・財産的基礎・誠実性・欠格要件の5つ
  • 施工管理技士:専任技術者・主任技術者・監理技術者の資格要件を満たす国家資格。資格→許可→受注に直結
  • 取得期間・費用:知事1〜2ヶ月・大臣3〜4ヶ月、手数料は知事9万円・大臣登録免許税15万円から
  • 維持:更新は5年ごと(満了30日前まで)、決算変更届は毎年4ヶ月以内
  • メリット:受注上限が外れる・元請の信用・許可票・公共工事は経審とセット

以上が建設業許可に関する情報のまとめです。

建設業許可は「業種×一般/特定×知事/大臣の組み合わせで決まるライセンスの束」で、施工管理にとっては自分の資格・キャリアと会社の受注枠が交わるポイントです。特に施工管理技士が専任技術者・監理技術者の要件にどう効くかを理解しておくと、資格取得のモチベーションも、独立や転職の判断もぐっと具体的になります。一般・特定の違いや経営事項審査と合わせて押さえておくと、申請担当としても独立志望としても通用する知識になるはずです。

建設業許可に関するよくある質問

Q1:施工管理技士を持っていれば、専任技術者になれますか?

なれます。1級・2級施工管理技士は、対応する許可業種の専任技術者・主任技術者の資格要件を満たす国家資格です。2級は一般建設業の専任技術者、1級は一般・特定の専任技術者および監理技術者の要件を満たします。資格がない場合は許可業種での10年以上の実務経験で代替できますが、契約書・注文書など10年分の証明書類が必要で立証のハードルが高いため、資格保有が圧倒的に有利です。

Q2:建設業許可がいる工事の「500万円」は税込ですか税抜ですか?

税込で判定します。さらに、注文者が材料を支給する場合は、その材料費と運送費も請負代金に加えて判定します。「材料は施主支給だから工事費だけで500万を切っている」という理屈は通りません。建築一式工事は1,500万円未満(または木造150㎡未満)、それ以外の工事は500万円未満が、許可不要の軽微な工事の基準です。

Q3:一般と特定の境目の金額は、結局いまいくらですか?

令和7年(2025年)2月1日施行の改正後は、下請に出す金額の合計が5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)になると特定建設業許可が必要です。改正前は4,500万円(建築一式7,000万円)だったため、古い記事では数字がずれている場合があります。現行値は「5,000万・8,000万」と覚えておけば問題ありません。

Q4:専任技術者になると、現場の監督はできなくなりますか?

専任技術者は営業所に常勤・専任するのが原則なので、同時に遠方の現場の主任技術者・監理技術者を兼ねるのは原則できません。ただし、営業所と近接していて職務を兼ねられるなど一定の条件下では例外的に認められる場合があります。独立して自分が専技を兼ねる場合は、この「営業所専任と現場専任の両立問題」を計画段階で織り込んでおくのが安全です。

Q5:許可を取るのにどれくらい時間と費用がかかりますか?

審査期間の目安は知事許可で1〜2ヶ月、大臣許可で3〜4ヶ月です。法定の手数料・登録免許税は、知事許可(一般または特定の一方)で9万円、大臣許可で登録免許税15万円から。行政書士に代行を頼む場合は別途10〜15万円前後の報酬が上乗せされるのが一般的です。書類の不備で差し戻されると期間が延びるので、許可前提の受注は早めに逆算して動くのが鉄則です。

Q6:更新を忘れたらどうなりますか?

有効期間(5年)の満了日を過ぎると許可は失効し、再取得は新規申請からやり直しになります。失効すると軽微な工事しか請け負えなくなり、進行中の元請契約にも影響します。更新は満了30日前まで(受付は多くの自治体で90日前から)に申請が必要です。あわせて、毎事業年度終了後4ヶ月以内の決算変更届を出していないと更新が受け付けられないので、更新と決算届はセットで管理してください。

Q7:一人親方でも建設業許可は取れますか?

取れます。個人事業主本人が経営業務の管理責任者の経験要件と専任技術者の資格・経験要件の両方を満たせば、1人で両方を兼任して一般建設業許可(知事許可)を取得できます。自己資本500万円以上または資金調達能力を示せることも必要です。独立して500万円以上の元請工事を狙うなら、施工管理技士を取得してから申請に進むのが、専技要件・実務証明の両面で最もスムーズです。

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