- 1級建設機械施工技士の合格率ってどれくらい?
- 学科の合格率が20%台って低すぎない?そんなに難しいの?
- なんで学科でこんなに落ちるの?
- 実技試験があるって本当?何をやるの?
- 実技は重機の操作?運転できないと無理?
- 他の施工管理技士より難しいの?
- 結局、トータルで何割が受かるの?
- 名前が「建設機械施工管理技士」に変わったけど別物なの?
上記の様な悩みを解決します。
1級建設機械施工技士は、令和6年度から「1級建設機械施工管理技士」に名称が変わった、施工管理技士7資格の一つです。ただこの資格、他の6資格とは合格率の傾向がまるで違います。第一次(学科)が20%台と7資格で最も低く、第二次には重機を操作する実技試験があるんですね。今回は合格率の推移を押さえた上で、「なぜ学科の合格率がここまで低いのか」「実技試験とは何なのか」「他資格と比べてどれくらい難しいのか」まで、現場目線で整理しました。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
1級建設機械施工技士の合格率とは?
1級建設機械施工技士の合格率とは、結論「第一次検定(学科)がおおむね22〜30%、第二次検定(実地)が約48〜61%」の試験です。
直近の令和7年度(2025年)は第一次が22.5%で、令和5年度の30.0%からさらに下がりました。ポイントは、第一次の合格率が施工管理技士7資格(土木・建築・電気・管工事・造園・電気通信・建設機械)の中で最も低い部類だという点です。他の資格は第一次が35〜55%あるのに対し、建設機械だけは20%台。ここがこの資格の一番の特徴です。
| 区分 | 令和7年度(2025)の合格率 | 例年の幅 |
|---|---|---|
| 第一次検定(学科) | 22.5% | 約22〜30% |
| 第二次検定(実地) | 約60% | 約48〜61% |
| 最終(一次×二次の目安) | 約13〜15% | 約12〜18% |
数字を見て「学科がこんなに低いのか」と驚く人が多いと思います。実質合格率(一次×二次)で見ると12〜18%程度で、これは施工管理技士7資格の中でも最難関クラスです。ただ、難しさの中身が他資格とは違います。他資格は「二次の記述で落ちる」試験ですが、建設機械は「一次の学科で落ちる」試験なんですね。まずはこの逆転構造を頭に入れておきましょう。
1級建設機械施工技士の合格率の推移
合格率の推移を見ると、第一次は20%台後半で低く安定し、第二次は年度によって振れ幅が大きいのが分かります。
| 年度 | 第一次・受検者 | 第一次・合格率 | 第二次・受検者 | 第二次・合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 2025(令和7) | ― | 22.5% | ― | 約60% |
| 2024(令和6) | 2,777 | 27.8% | 343 | 48.3% |
| 2023(令和5) | 2,397 | 30.0% | 925 | 60.9% |
| 2022(令和4) | 2,560 | 26.4% | 866 | 52.7% |
出典は一般社団法人日本建設機械施工協会が公表している受検状況です。表を眺めると、推移から読み取れるポイントが見えてきます。
- 第一次は22〜30%と、7資格の中で頭一つ低い水準が続いている
- 第二次は48〜61%と、年度によって10ポイント以上ぶれる
- 令和6年度の第二次は受検者が343人と急減しているが、これは制度移行期の影響
- 令和7年度は第一次が22.5%とさらに低下し、難化傾向がうかがえる
- 受検者数そのものが他資格より少なく、単年の数字は振れやすい
僕としては、この推移で注目してほしいのは「第一次がどの年も30%を超えない」点です。造園や管工事なら一次で半分近く受かる年もありますが、建設機械は一次で7割前後が落ちます。合格率を見るときは「一次で落ちる試験」という前提で、学科対策に相当な時間を見込んでおくのが安全です。
なぜ第一次(学科)の合格率が低いのか
第一次の合格率が低い最大の理由は、結論「学科の出題が土木だけでなく、エンジンや燃料といった機械工学まで広く問われるから」です。
他の施工管理技士の学科は、土木工学・施工管理法・法規が中心です。ところが建設機械の第一次は、それに加えて「建設機械原動機(エンジンの構造や故障対策)」「石油燃料」「潤滑剤」「建設機械そのものの構造・機能」まで出題されます。つまり、施工管理の知識に加えて、機械そのものの専門知識が要るんですね。
- 土木工学・施工管理法・法規に加え、機械系の科目が独自に出る
- 建設機械の原動機(内燃機関)の構造・運転・故障対策の知識が問われる
- 石油燃料・潤滑剤の種類や取扱いなど、他資格にない科目がある
- 建設機械の施工能力の測定や経費の積算まで範囲に入る
- 施工管理と機械工学の両方をカバーする必要があり、範囲が広い
ここが多くの人がつまずくポイントで、「土木の経験はあるのに学科で落ちた」という人は珍しくありません。現場で重機を使っていても、エンジンの内部構造や潤滑剤の知識まで体系的に押さえている人は少ないからです。学科の低い合格率は、この出題範囲の広さがそのまま表れた数字だと考えていいと思います。施工管理技士全体の中での位置づけを知りたい人は、他資格の試験構成と比べてみると建設機械の特殊さがよく分かります。

第二次検定は「実技試験」がある
建設機械が他資格と決定的に違うのが、結論「第二次検定に、実際に建設機械を操作する実技試験があること」です。
他の施工管理技士の二次は記述式の筆記だけですが、建設機械の第二次(実地)は「組合せ施工法(記述式)」と「操作施工法(実技試験)」の2本立てです。実技では、実際に重機を操作して採点されます。対象は次の6種別で、このうち2種別を選んで受検します。
- 第1種:ブルドーザ
- 第2種:油圧ショベル
- 第3種:モータ・グレーダ
- 第4種:ロード・ローラ
- 第5種:アスファルト・フィニッシャ
- 第6種:アースオーガ
自分が普段の現場で扱っている機械を選べるので、実務経験者にとっては記述より取り組みやすい面もあります。第二次の合格率が5〜6割と一次より高いのは、実務で機械を操作している人が受けるからですね。ただ、実技は練習機会の確保が課題で、会社の重機を使える環境がないと対策しづらいのが悩みどころです。実技があるぶん実地試験の受験料は学科より高く設定されています(受験手数料は年度で改定されるため、申込前に日本建設機械施工協会の公式で確認するのが確実です)。この資格は「机の上の勉強」だけで完結しない、現場に根ざした試験だと言えます。
他の施工管理技士との難易度比較
合格率から見た1級建設機械施工技士の難易度は、結論「施工管理技士7資格の中で最難関の部類」です。
実質合格率(一次×二次の目安)で他資格と並べると、立ち位置がはっきりします。
| 資格名 | 実質合格率の目安 | 建設機械との比較 |
|---|---|---|
| 1級建設機械施工技士 | 約12〜18% | 基準(7資格で最難関クラス) |
| 1級土木施工管理技士 | 約20%前後 | 建設機械よりやや易しい |
| 1級造園施工管理技士 | 約15〜25% | 建設機械よりやや易しい |
| 1級管工事施工管理技士 | 約20%前後 | 建設機械よりやや易しい |
同じ施工管理技士でも、建設機械は一次の学科が最も低く、しかも二次に実技がある点で異質です。ただし「難しさの質」が違うので、単純に他資格と比べて優劣をつけるより、「学科は機械工学まで問われる分だけ重い」「二次は実技があるぶん実務経験者に有利」という性格の違いで捉えるのが実態に合っています。土木系の資格として取得後の年収水準を整理したこちらも参考になります。

この資格で見落としがちなのは、合格率の数字よりも準備のハードルの高さです。土木と機械工学の両方を学科で仕上げる負担に加え、実技の練習環境まで自分で確保しないといけません。数字だけ見て「二次は6割受かる」と油断すると、学科の壁と実技の準備不足の両方で足元をすくわれます。
合格率を踏まえた受検戦略
合格率の構造が分かったら、次にやることは結論「合格率の低い学科に時間を厚く割き、実技は自分が扱い慣れた種別を選ぶこと」です。
建設機械は他資格と逆で、一次(学科)が関門です。だから時間配分は自然と学科寄りになります。実技は普段の現場で操作している機械を選べば、記述や机上対策より負担が軽くなります。
- 第一次(学科):合格率22〜30%。土木+機械系科目に早めに着手し、過去問を繰り返す
- 第二次(実地):実技は普段扱う2種別を選ぶと対策しやすい
- 学科合格の翌年は実地だけ受けられる学科免除制度があり、二段構えが組める
- 実技の練習環境がない人は、勤務先や講習で機械に触れる機会を確保しておく
- 受検者が少なく年1回の試験なので、確実に仕上げてから臨む
この資格を取ると、各種建設機械を使う工事で指導・監督的な立場に就けます。監理技術者・主任技術者として現場を任される資格でもあるので、土木系のキャリアで評価されやすいです。合格後にどんな立場になれるのかは、現場を統括する役割を整理したこちらを読むとイメージしやすいです。

現場目線で言えば、建設機械の合格率は「学科で7割が落ちる」という事実を教えてくれる数字です。だからこそ、学科をどれだけ早く始めて仕上げるかが合否を分けます。合格率の低さに怯えるより、範囲の広い学科を計画的に潰していくことが、この資格の一番の攻略法だと思います。
1級建設機械施工技士の合格率に関するよくある質問
最後に、合格率まわりでよく出る疑問をまとめておきます。
学科の合格率が20%台なのはなぜですか?
土木工学や法規に加えて、建設機械のエンジン・石油燃料・潤滑剤・機械構造といった機械工学の知識まで問われるためです。出題範囲が他の施工管理技士より広く、現場経験だけではカバーしきれないぶん、合格率が低く出ています。
実技試験は重機を運転できないと受かりませんか?
実技はブルドーザや油圧ショベルなど6種別から2つを選び、実際に操作して採点されます。普段の現場で扱っている機械を選べるので、実務経験者にはむしろ取り組みやすい試験です。ただ練習環境の確保が課題になるので、機械に触れる機会は事前に用意しておきたいところです。
「建設機械施工管理技士」と名前が違いますが同じ資格ですか?
同じ資格です。令和6年度の制度改正で「建設機械施工技士」から「建設機械施工管理技士」に名称が変わりました。試験の性格(学科+実技)は引き継がれています。
学科に一度受かれば、翌年は実技だけで済みますか?
前年の学科試験に合格していれば、翌年の試験に限り学科が免除されます。学科を先に取り、翌年に実技へ集中する二段構えが組めるので、合格率の低い学科を一度突破してしまうのは有効な戦略です。
1級建設機械施工技士の合格率に関する情報まとめ
- 合格率:令和7年度は第一次22.5%・第二次約60%、例年は一次22〜30%・二次48〜61%
- 推移:第一次は7資格で最も低く安定、第二次は年度で振れ幅が大きい
- 学科が低い理由:土木に加え、エンジン・燃料・潤滑剤など機械工学まで問われるから
- 二次の特徴:記述に加え、6種別から2つを選ぶ実技試験があるのが唯一無二
- 難易度:実質12〜18%で7資格の最難関クラス。難しさの質が他資格と異なる
- 受検戦略:合格率の低い学科に時間を厚く、実技は扱い慣れた種別を選ぶ
以上が1級建設機械施工技士の合格率に関する情報のまとめです。
建設機械の合格率は「一次の学科で7割が落ちる」という、他の施工管理技士とは真逆の構造を示しています。二次の記述で苦労する他資格と違い、この資格は学科をどう突破するかが勝負です。範囲の広い学科を早めに始めて仕上げ、実技は現場で扱い慣れた機械を選ぶ。この組み立てができれば、最難関クラスの合格率も十分に越えていけます。

