工程表のエクセルテンプレートとは?作り方、無料、種類、注意点など

  • 工程表のエクセルテンプレートってどこで手に入る?
  • 無料のやつで現場は回る?
  • そもそもエクセルで自作した方がいい?
  • 種類が多くてどれを選べばいいか分からない
  • 関数とか条件付き書式ってどう使うの?
  • テンプレをそのまま使うと何が困る?
  • 建築と電気で使う項目って違う?
  • エクセルと専用アプリ、どっちがいい?

上記の様な悩みを解決します。

工程表のエクセルテンプレートは、施工管理が工程管理を始めるときに一番手軽な入り口です。ただ「無料テンプレを落としてそのまま使えばOK」と思っていると、現場で回らずに結局使われなくなる、というのがよくある落とし穴。今回はテンプレの入手先・種類・選び方といった基本を押さえた上で、現役の施工管理目線で「関数と条件付き書式を使った作り方」「工種別のカスタマイズ」「テンプレをそのまま使うと困る理由」「専用アプリへの移行判断」まで、現場で実際にハマるポイントまで整理しました。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

工程表のエクセルテンプレートとは?

工程表のエクセルテンプレートとは、結論「工程名と期間を入力するだけで工程表の形になる、あらかじめ書式が組まれたエクセルの雛形」のことです。

多くのテンプレートは、作業項目と開始日・終了日を入れると、日付・曜日・定休日が自動でセットされ、横棒(バー)が自動で伸びる仕組みになっています。ゼロから罫線を引いてカレンダーを作る手間が省けるので、エクセルの基本操作さえできれば誰でも工程表を作れるのが最大の魅力です。

建設業で配布されているテンプレートは、大半が「バーチャート型」か「ガントチャート型」です。工程表そのものの全体像や種類の整理はこちらが詳しいです。

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僕の感覚だと、エクセルテンプレートは「工程管理を始める最初の一歩」としては文句なしに優秀です。ただし、配布されているテンプレートは汎用品なので、自分の現場・工種にそのまま100%フィットすることはまずありません。ここを理解した上で「土台としてテンプレを使い、自分の現場用にアレンジする」という付き合い方をすると、失敗しにくくなります。

エクセルで工程表を作るメリット・デメリット

エクセルで工程表を作る最大のメリットは「追加コストゼロで、今すぐ始められる」ことです。ただし、工程管理専用のツールではないぶんの弱点もはっきりあります。

メリットとデメリットを整理すると次のようになります。

区分 内容
メリット 無料テンプレが豊富、追加コスト不要、誰でも編集できる
メリット 関数・条件付き書式で自動化でき、自由にカスタマイズできる
メリット 印刷して現場に貼り出しやすい(A3レイアウト)
デメリット 進捗率の更新が手入力で手間
デメリット 複数人の同時編集・スマホ更新に弱い
デメリット マクロや関数を壊すと復旧が大変
デメリット 作業間の前後関係(クリティカルパス)を表現しにくい

とくに「更新が手間」「複数人で同時に触れない」の2つは、現場が大きくなるほど効いてきます。戸建てや小規模リフォームなら問題になりませんが、複数の職人がリアルタイムで進捗を書き込みたいような現場だと、エクセルの限界にぶつかりやすいです。

僕としては、エクセルは「1人〜少人数で、事務所を中心に更新する現場」に一番向いていると感じます。逆に「現場でスマホから職人が更新」まで求めるなら、後述する専用アプリの検討に入るサインです。まずはエクセルで始めて、限界を感じたら移行を考える、くらいの温度感でちょうどいいです。

工程表の種類とテンプレートの選び方

エクセルテンプレートを選ぶ前に、まず「どの種類の工程表が自分の現場に合うか」を押さえておく必要があります。ここを飛ばすと、目的に合わないテンプレを使って後で作り直す羽目になります。

建設現場でよく使う工程表の種類と、向いている場面は次の通りです。

  • バーチャート工程表:横軸に日付、作業ごとに期間を横棒で表示。工程の流れを見せるのに最適で、最も汎用的
  • ガントチャート工程表:横棒の塗りつぶしで進捗率を表示。着工後の進捗管理向き
  • ネットワーク工程表:作業の前後関係とクリティカルパスを表現。大規模・複雑な現場向き
  • カレンダー式工程表:日めくりカレンダーに作業を割り付ける。短期・週間の予定管理向き

エクセルテンプレートとして配布されているのは、圧倒的にバーチャート型とガントチャート型(実際は両者を混ぜたハイブリッド型)が多いです。ネットワーク工程表はエクセルで作るのが難しく、大規模現場では専用ソフトを使うのが一般的です。

各工程表の詳しい書き方はこちらが参考になります。

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僕の感覚だと、戸建て〜中規模の建築現場なら「バーチャートに進捗の塗りつぶしを足したハイブリッド型テンプレート」を1枚選べば、ほぼ事足ります。凝ったネットワーク工程表をエクセルで無理に作ろうとすると時間を溶かすので、そこはPERTやネットワーク工程表の考え方だけ理解して、必要な現場では専用ツールに任せるのが賢いです。

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無料エクセルテンプレートの入手先と選ぶ基準

無料の工程表テンプレートは、建設業向け業務ソフトのベンダーや、ビジネス書式サイトが数多く配布しています。工程項目と日付を入れるだけで、日付・曜日・定休日が自動反映されるものが主流です。

無料テンプレートを選ぶときにチェックしたい基準は次の通りです。

  • 提供元が信頼できるか:個人配布より、企業提供のほうが法改正や業界慣行に対応している傾向
  • 期間の単位が合うか:週間・1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月・1年など、自分の工期に合うシートがあるか
  • 自動反映の範囲:日付・曜日・定休日・進捗バーがどこまで自動で入るか
  • 自分のPC環境で開くか:Mac非対応やOS依存で崩れるテンプレートがある
  • アレンジのしやすさ:関数やマクロが複雑すぎると、後で自分でいじれない

とくに見落とされがちなのが「PC環境」です。Windowsで作られたテンプレートがMacのエクセルで崩れる、マクロがセキュリティ設定でブロックされる、といったトラブルは現場で普通に起きます。ダウンロード前に対応環境を確認しておくと安心です。

僕としては、無料テンプレは「シンプルで、自分で中身を理解できるもの」を選ぶのが一番だと感じます。高機能でマクロがガチガチに組まれたテンプレートは、便利な反面、担当者が異動・退職すると誰もメンテできなくなる「属人化」を生みます。多少手作りでも、チームの誰もが直せる素直な作りのほうが、長い目で見て現場は回ります。

エクセルで工程表を自作する手順

テンプレートをアレンジする、あるいはゼロから自作する場合の基本手順を押さえておきましょう。関数と条件付き書式を少し使えるだけで、更新がぐっと楽になります。

エクセルで工程表を自作する流れは次の5ステップです。

  • 作業項目(タスク)を縦軸に洗い出す(工事内訳書や実行予算書がベース)
  • 横軸に日付を並べる(DATE関数やオートフィルで自動生成)
  • 開始日・終了日の列を作り、期間を入力する
  • 条件付き書式で、期間に該当するセルを自動で塗りつぶす
  • 進捗率の列を作り、塗りつぶしの色や数字で進捗を表現する

肝になるのが4つ目の「条件付き書式」です。「その日付が開始日以上かつ終了日以下なら色を塗る」というルールを設定しておけば、開始日と終了日を変えるだけでバーが自動で伸び縮みします。これを手作業で塗っていると更新が地獄になるので、最初にここだけは仕込んでおく価値があります。

土日祝を自動でグレーにするのも、条件付き書式とWEEKDAY関数の組み合わせで実現できます。祝日リストを別シートに作ってCOUNTIFで判定すれば、休日も自動でグレーアウトできます。

工程管理は5大管理の一角なので、工程表単体でなく全体の管理視点とセットで理解しておくと運用が安定します。

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正直なところ、エクセル工程表は「条件付き書式で自動化できたかどうか」で使いやすさが決まります。関数を全く使わず手塗りしている工程表は、初回はよくても週次更新が続かず、3ヶ月後には放置されがちです。逆に、開始日と終了日を変えるだけでバーが動く状態まで作り込めば、更新が10分で終わるので現場でちゃんと生き続けます。

テンプレートをそのまま使うと現場で回らない理由

ここが競合のテンプレート紹介記事ではほぼ触れられていない、一番大事なポイントです。無料テンプレートは汎用品なので、そのまま使うと現場で機能しないことが多々あります。

テンプレをそのまま使うと起きがちな問題は次の通りです。

  • 自社の工種の作業項目が入っていない(電気・設備の先行作業などが抜ける)
  • 進捗率の判定基準が現場とズレて、人によって書き方がバラバラになる
  • マイルストーン(検査日・引渡日)の欄がなく、大事な節目が見えない
  • 計画と実績を並べる列がなく、遅れが可視化されない
  • 印刷レイアウトが自分の現場の工期に合わず、A3で切れる

とくに電気・設備の施工管理だと、汎用テンプレートは建築工程しか想定していないことが多く、「先行配管」「打込みBOX」「貫通スリーブ」といった、躯体工程と噛み合わせなければいけない作業が抜け落ちがちです。ここが抜けると、後で躯体に穴を空ける羽目になります。

工種別に、テンプレへ足しておきたい項目の例を挙げると次の通りです。

工種 追加したい項目の例
建築(戸建て) 検査日・施主立会日・養生期間
建築(マンション等) 階別の詳細工程、マスター工程との2層構造
電気工事 先行配管・打込みBOX・受電日を建築工程と並列表示
設備工事 埋設配管・スリーブ・機器搬入・試運転期間
土木工事 出水期・凍結期、出来形管理との連動

個人的には、テンプレートは「7割完成品」だと思って使うのがちょうどいいと感じます。残りの3割、つまり自分の工種と現場に合わせたカスタマイズを入れて、はじめて現場で使える工程表になります。ダウンロードしてそのまま印刷して終わり、では会議で「これ、うちの先行配管どこ?」と言われて詰まります。最初のカスタマイズにひと手間かけるかどうかが、その工程表が生きるか死ぬかの分かれ目です。

エクセルの限界と専用アプリ・SaaSへの移行判断

エクセルテンプレートは優秀ですが、現場の規模や運用体制によっては限界がきます。どこで専用アプリ・SaaSへの移行を考えるべきか、判断軸を持っておくと迷いません。

エクセルから専用ツールへの移行を検討すべきサインは次の通りです。

  • 複数人が同時に工程表を更新したい(エクセルは同時編集に弱い)
  • 現場からスマホで進捗や写真を入力したい
  • 工程表と写真・図面・報告書を紐付けて一元管理したい
  • 現場数が増えて、エクセルファイルの管理が煩雑になってきた
  • 進捗更新が属人化して、担当者不在だと止まる

こうしたニーズが複数当てはまるなら、ANDPADやKANNAといった建設向けの工程管理SaaSが選択肢になります。逆に、1〜2人が事務所で更新する戸建て・小規模現場なら、エクセルのままで十分です。

ただし、SaaSに移行しても「紙の貼り出し」は併用するのがおすすめです。スマホを開かない職人にも工程を伝えられ、朝礼や会議で指差して使えるからです。

現場目線で言えば、移行の判断で一番大事なのは「機能の多さ」ではなく「現場の人が続けられるか」です。高機能なSaaSを入れても、現場代理人が入力を続けられなかったり、職人がスマホを見なかったりすると、結局エクセルに戻ります。まずはエクセルテンプレートで工程管理の習慣を作り、運用の課題がはっきり見えてから、その課題を解決するツールを選ぶ。この順番で進めると、道具に振り回されずに済みます。

工程表のエクセルテンプレートに関する情報まとめ

  • エクセルテンプレートとは:工程名と期間を入れるだけで工程表の形になる雛形。無料配布が豊富
  • メリット・デメリット:コストゼロで即開始できる反面、更新が手間で同時編集に弱い
  • 種類の選び方:建設現場はバーチャート/ガントチャートのハイブリッド型が主流
  • 無料テンプレの選ぶ基準:提供元の信頼性・期間の単位・自動反映範囲・PC環境・アレンジしやすさ
  • 自作の手順:タスク洗い出し→日付生成→期間入力→条件付き書式で自動塗り→進捗欄追加
  • 自動化の肝:条件付き書式でバーを自動描画、WEEKDAY関数で休日を自動グレーアウト
  • テンプレそのままの落とし穴:工種の作業項目が抜ける、進捗基準がブレる、マイルストーンがない
  • 工種別カスタマイズ:電気・設備は建築工程と並べて先行作業を明示するのが必須
  • 移行判断:同時編集・スマホ更新・写真連携が必要になったら専用SaaSを検討、紙貼り出しは併用

以上が工程表のエクセルテンプレートに関する情報のまとめです。

工程表のエクセルテンプレートは、工程管理を始める最初の一歩として文句なしに優秀です。ただし、配布されている雛形は「7割完成品」なので、自分の工種と現場に合わせた3割のカスタマイズを入れて、はじめて現場で使える工程表になります。条件付き書式でバーを自動描画できるところまで作り込めば、更新も苦になりません。まずはシンプルなテンプレを土台に、必要な項目を足すところから始めて、限界を感じたら専用ツールへ、という順番で進めるのが現場目線での最適解です。

工程表のエクセルテンプレートに関するよくある質問

Q1:工程表の無料エクセルテンプレートはどこで手に入りますか?

建設業向けの業務ソフトを提供しているベンダーや、ビジネス書式サイトが数多く無料配布しています。工程項目と日付を入れるだけで、日付・曜日・定休日が自動反映されるものが主流です。選ぶときは、提供元が企業かどうか(法改正や業界慣行に対応している傾向)、自分の工期に合う期間の単位があるか、自分のPC環境で崩れずに開くかを確認しましょう。個人配布のものは更新が止まっていたりMac非対応だったりするので注意が必要です。

Q2:エクセルテンプレートと専用の工程管理アプリ、どちらがいいですか?

現場の規模と更新体制で判断します。1〜2人が事務所で更新する戸建て・小規模現場なら、エクセルテンプレートで十分です。一方、複数人が同時に更新したい、現場からスマホで入力したい、写真や図面と紐付けたい、といったニーズが複数当てはまるなら、ANDPADやKANNAなどの専用SaaSが向いています。ただしSaaSに移行しても、職人向けの紙の貼り出しは併用するのがおすすめです。

Q3:エクセルで工程表を自作するのは難しいですか?

条件付き書式を1つ覚えれば、そこまで難しくありません。「その日付が開始日以上かつ終了日以下なら色を塗る」というルールを設定しておけば、開始日と終了日を変えるだけでバーが自動で伸び縮みします。土日祝の自動グレーアウトもWEEKDAY関数やCOUNTIFで実現できます。全部手塗りだと更新が続かないので、この自動化だけは最初に仕込んでおく価値があります。

Q4:無料テンプレートをそのまま使っても現場で問題ないですか?

そのまま使うと、現場で機能しないことが多いです。無料テンプレは汎用品なので、自社の工種の作業項目(電気の先行配管など)が抜けていたり、マイルストーン欄や計画・実績を並べる列がなかったりします。特に電気・設備の施工管理は、建築工程と並べて先行作業を明示しないと、後で躯体に穴を空ける事態になりかねません。テンプレは7割完成品と考え、自分の現場に合わせて残り3割をカスタマイズするのが前提です。

Q5:進捗率はエクセルでどう管理すればいいですか?

進捗率の列を作り、塗りつぶしの色か数字(0〜100%)で表現します。大事なのは判定基準を最初に決めることで、出来高ベース・時間ベース・主観5段階(0/25/50/75/100%)のどれかに統一しておくと、人によって書き方がバラつきません。着工時に「うちの現場はこの基準」と関係者に共有し、途中で変えないのが鉄則です。基準がブレると過去の数値と比較できなくなります。

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