- 耐火被覆ってなに?
- どんな役割があるの?
- 材料は?
- アスベストとの関係性について知りたい
- 厚みは?
- メーカーは?
上記の様な悩みを解決します。
耐火被覆は今でも建築現場で使われている材料です。代替するものも台頭していますが、未だによく使われるものですので、基礎知識について理解しておきましょう。
この記事では耐火被覆とは?と言ったところから、役割、材料、アスベストとの関係性、厚み、メーカーなどについて解説していきます。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
耐火被覆とは?役割について解説する
耐火被覆とは、結論「鉄骨に施される耐火性能のある材料のこと」です。
建築物は建物利用者の安全性を確保する必要があります。火災が発生した時、建物の構造体である鉄骨が変形してしまえば、建物利用者の安全性を確保できませんよね。鉄骨は耐火構造になければなりません。
そもそも鉄骨は重さを支えたりする役割ですから「耐火」は専門外です。役割を別々にして、耐火性能のある材料を吹き付けます。
現在では技術が進歩し、鉄骨そのものに耐火性能が備わっているものもあります。
耐火性能の備わっている鉄骨を使って建物を作れば、それで耐火建築物であると認定されます。とはいえ、古い建物は基本的に後から耐火被覆を施したものであり、最近の建物においても耐火被覆は別で吹き付けるものも多く存在します。
耐火被覆の材料(アスベストとの関係性)
耐火被覆の材料は、結論「吹付ロックウール」です。
材料の歴史を振り返ると、まずアスベストが耐火被覆として使用されている時代がありました。具体的には昭和38年頃から50年あたりまでです。
その後、アスベストの人体に対する有害性が認識され始め、アスベストの使用は禁止されます。
ロックウールと一言で言っても、その配合には様々あります。アスベストからロックウールき切り替わったあたりでは、ロックウールに少量アスベストが含まれるものもありました。
今ではアスベストは無くなり、吹付ロックウールの素材は「セメントとロックウール」です。他にもいくつかありますので、あくまで一例です。
耐火被覆の厚み
耐火被覆の厚みは、結論「10mm〜65mm程度」です。
まず前提として、耐火被覆の厚みは耐火時間と共に変化します。耐火時間が長ければ長いほど、火に耐える為に厚い耐火被覆が必要です。
また、耐火被覆を施すのが「梁」なのか「柱」なのか「床」なのかによっても異なります。
参考までに表を作成しておきます。
部位 | 耐火時間 | 施工厚さ |
梁 | 1時間 | 25mm以上 |
梁 | 2時間 | 45mm以上 |
梁 | 3時間 | 60mm以上 |
柱 | 1時間 | 25mm以上 |
柱 | 2時間 | 45mm以上 |
柱 | 3時間 | 65mm以上 |
床 | 1時間 | 15mm以上 |
床 | 2時間 | 20mm以上 |
外壁 | 30分 | 20mm以上 |
外壁 | 1時間 | 30mm以上 |
屋根 | 30分 | 10mm以上 |
参考:日本ロックウール株式会社
耐火被覆を制作しているメーカー
耐火被覆を制作しているメーカー
- 日本ロックウール
- ニチアス
- イプロス
- エスケー化研
- 太平洋マテリアル
- 菊水化学工業
耐火被覆に関する情報まとめ
耐火被覆に関する情報まとめ
- 耐火被覆とは:鉄骨に施される耐火性能のある材料のこと
- 耐火被覆の材料:吹付ロックウール
- アスベストとの関係性:過去の使われていたが、現在では使われていない
- 耐火被覆の厚み:上表参照
- 耐火被覆のメーカー:日本ロックウール、ニチアス、イプロス、他
以上が耐火被覆に関する情報のまとめです。
一通り基礎知識は網羅できたと思います。
耐火被覆と類するものでしたら、ロックウールが挙げられます。ロックウールについて理解しておけば、耐火被覆に対する理解も深まりので抑えておきましょう。
下に分かりやすい記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。