演色性(Ra)とは?高い場合の用途、低い場合の用途、メリットなど

  • 演色性ってなに?
  • どこに演色性の高い電灯が使われるの?
  • 演色性が低い電灯はどこに使うの?
  • 演色性を知ってなんになるの?

上記の様な悩みを解決します。

この記事では演色性とは?といったところから、高い場合の用途、低い場合の用途、知っていて得することなどについて解説していきます。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいきます。

 

演色性(Ra)とは?

演色性(Ra)とは「本来の色をどれだけ再現できるか?の値」です。

この演色性(Ra)は1から100の整数で表現されます。1に近付けば近付くほど本来の色とは違った色に見え、100に近付けば近付くほど本来の色を忠実に再現できるんです。

美術館にはアートが飾ってあります。なるべく美術品本来の色を表現したいので、演色性の高い電灯を使います。演色性の低い電灯では本来の色を表現できないからです。

となると「全部演色性の高い電灯でいいのでは?」ってなりますよね。

演色性の高いランプは値段が高いんです。

なので演色性の高い電灯を使うのは最小限に抑え、必要ないところでは演色性の低い電灯を使うのがセオリーです。

 

演色性(Ra)の高い光源、演色性の低い光源

  • 白熱電球、ハロゲン電球:100Ra
  • 美術館、博物館用蛍光灯:99Ra
  • 三波長形蛍光灯:88Ra
  • 普通形蛍光灯:60Ra
  • 水銀灯:44Ra
  • 高演色形メタルハライドランプ:92Ra
  • メタルハライドランプ:65Ra
  • 高演色形高圧ナトリウムランプ:80Ra
  • 高圧ナトリウムランプ:25Ra

電灯の機器図に演色性がいくつなのか?が書かれているので、必ず確認しましょう。

演色性が80を超えると高く、70以下は低いという印象です。

 

 

演色性(Ra)の高い電灯はどこに使われるか?

  • 美術館の美術作品近くの電灯
  • 博物館の作品近くの電灯
  • スーパーの食品を照らす電灯
  • オークション会場
  • ホテルやレストラン
  • 精密作業が必要な工場
  • その他作品が展示してある場所
要は物を「よく見せたい場合に必要」ということです。

 

演色性(Ra)の低い場所はどのような所か?

  • オフィス
  • 学校
  • 工場
  • トンネルや道路
  • 会議室
要は「よく見せる必要性がない場合に使われる」ということです。

 

演色性(Ra)を用いた電灯設備のコストカット

演色性を知ることにより、施工する際のコストカットを達成することができます。

基本的に演色性の高い電灯は値段が高いです。

よって、必要ないところに演色性の高い電灯が配置されている場合、演色性の低い電灯に変えることができればコストカットすることができます。

例えば、客用トイレと従業員用トイレの演色性は同じにする必要がありません。

お客様に対しては「高級感」を相手に与えたいので、演色性の高い電灯を採用するのは分かります。ただ従業員に対しては別に「高級感」は必要ありません。演色性の低い電灯に変えましょう。

1つあたり、2000円のコストカットだとしても10灯変えれば2万円。基準階で10階立てなら20万のコストカットになります。

電灯設備のコストカットを考える際は、「この演色性が必要あるのか?」を考えましょう。