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デッキプレートとは?種類、サイズ、施工方法、メーカーなど

  • デッキプレートってなに?
  • どんな種類があるの?
  • サイズや厚みって何ミリ?
  • どうやって施工するの?
  • 主要メーカーってどこ?
  • 現場で気をつけることって?

上記の様な悩みを解決します。

デッキプレートは鉄骨造の床スラブには欠かせない部材で、現場で初めて見ると「あの波板みたいな鉄板はなんだ?」と思うんですよね。実は単なる型枠ではなく、構造的な役割も担っているケースが多くて、種類によって扱いが大きく変わります。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

デッキプレートとは?

デッキプレートとは、結論「鉄骨造の床スラブを作るために使う、波形に成形された薄鋼板」のことです。

主な使われ方は2パターンに大別されます。

  • 型枠デッキ:床コンクリートを打設するときの「捨て型枠」として使い、スラブの構造強度はコンクリートと配筋で受け持つタイプ
  • 合成デッキ(合成スラブ):デッキプレート自体が引張側の鉄筋の役割を果たし、コンクリートと一体で構造強度を発揮するタイプ

もう少し噛み砕くと、「鉄骨梁の上に敷く波鉄板で、その上に鉄筋を組んでコンクリートを流し込めば床になる」という超効率的な部材ですね。木製型枠を都度組む必要がなく、施工スピードが圧倒的に速いのが鉄骨造で多用される理由です。

ちなみに、駐車場で見かけるグレーチング状の「キーストンプレート」も広義にはデッキプレートの仲間ですが、本記事では建物の床スラブ用のデッキプレートを中心に扱います。

デッキプレートの種類

代表的なデッキプレートの種類を整理します。

1. 合成デッキ(合成スラブ用)

デッキ表面にエンボス加工やキーストン形状があって、コンクリートと機械的に噛み合うようになっているタイプ。コンクリートと一体化して、デッキそのものが下端の引張鉄筋として働きます。スパンが大きく取れて、スラブ厚を薄くできるのが特徴ですね。

2. フラットデッキ(型枠デッキ)

底面がフラットな型枠用デッキ。コンクリート硬化後はあくまで「捨て型枠」扱いで、構造耐力には算入しません。底面が平らなので、後から天井下地を組みやすいのが利点。

3. 折板デッキ(屋根デッキ・キーストンプレート系)

波の山が高く、強度を出した折板タイプ。屋根や中間階の床、駐車場などで使われます。配筋なしで使うケースもあり、その場合はデッキ自体が構造体となります。

4. 耐火デッキ(耐火被覆一体型)

下面に耐火被覆を一体化したデッキ。鉄骨梁下面の耐火被覆と組み合わせて、スラブ下の耐火認定を取得した製品です。

種類選定の目安をまとめると:

種類 スラブ厚 スパン 用途
合成デッキ 100〜200mm 2〜4m オフィスビル、商業施設の通常スラブ
フラットデッキ 120〜200mm 〜3.5m 内部床(特に天井下地を組む部分)
折板デッキ 配筋なしも可 3〜6m 駐車場、機械室、屋根
耐火デッキ 100〜180mm 〜3.5m 耐火認定が必要な床

合成スラブと床の構造的位置づけについては、スラブ全般の解説https://seko-kanri.com/slab/ も合わせて読むと理解しやすいです。

デッキプレートのサイズ・厚み

デッキプレートの寸法は、メーカーや種類で多少差がありますが、目安は以下のようになります。

有効幅(1枚あたりの働き幅)

  • 600mm が最も一般的
  • 製品によっては 750mm、900mm、1000mm のラインナップあり

長さ

  • 標準は2.0m〜6.0mの範囲で受注生産(割付に合わせてカット出荷)
  • 鉄骨梁のスパンに合わせて寸法を決め、現場ではほぼ加工なしで敷く

板厚

  • 合成デッキ:1.0mm、1.2mm、1.6mm が一般的
  • フラットデッキ:1.2mm、1.6mm
  • 折板デッキ:1.2mm、1.6mm、2.3mm

山の高さ

  • 合成デッキ:50mm、75mm
  • フラットデッキ:50mm前後
  • 折板デッキ:75mm、88mm、100mm、150mm

板厚と山の高さによって許容スパンが大きく変わるので、構造設計時に「板厚×山高さ×スパン」の組み合わせをメーカーカタログで照合して仕様決定する流れになります。施工管理としては、納入されたデッキの刻印・荷札を必ず確認し、設計仕様と一致しているかをチェックするのが基本動作。

デッキプレートの施工方法

デッキプレートの施工は概ね次の流れで進みます。

1. 鉄骨建方の確認

デッキは鉄骨梁の上に敷くので、まず建方が完了してボルト本締め・歪み直しが終わっていることを確認します。建方の流れ自体は鉄骨工事の中核プロセスなので、別記事も合わせてどうぞ。

2. デッキ揚重・割付

クレーンで束ごと吊り上げて鉄骨フロアに荷揚げ。割付図に従って所定の位置に1枚ずつ並べていきます。デッキは軽いとはいえ、6m長で結構しなるので、無理な吊り方をすると変形します。

3. 仮固定(タッピングまたは点付け溶接)

並べたデッキを鉄骨梁にタッピングビスや点付け溶接で仮固定。これは打設時に風や作業荷重で動かないようにするためで、本固定はその後の工程で行います。

4. スタッドジベル溶接(合成スラブの場合)

合成スラブとして使う場合、鉄骨梁とコンクリートを一体化させるために、デッキ越しにスタッドボルトを溶接します。専用のスタッド溶接機(フェルールを使ったアーク溶接)で打ち込み、検査ハンマーで打撃試験して品質確認。

5. 端部処理(エンドクローザー・止め金物)

デッキの端部や開口部周りには、コンクリートが流れ出さないように止め金物(エンドクローザー、サイドクローザー)を取り付けます。これを忘れると打設時にダダ漏れする、という事故が起きるので要注意。

6. 配筋

スラブ筋(D10〜D13のシングル配筋またはダブル配筋)を組み、必要に応じて溶接金網を敷きます。鉄筋のかぶり厚さは上端30mm以上が標準。鉄筋スペーサーはhttps://seko-kanri.com/starlap-abara/ で扱うあばら筋とは別系統ですが、配筋検査の考え方はhttps://seko-kanri.com/haikin-kensa/ を参考に。

7. コンクリート打設

デッキ上にコンクリートを打設して床スラブが完成。打設手順そのものはhttps://seko-kanri.com/concreate-dasetu/ を参照してください。打設中はデッキのたわみを定期チェックし、想定以上にしなる場合は仮設サポートを追加する判断も。

主要メーカー

国内で流通しているデッキプレートの主要メーカーを挙げておきます。各社とも製品ラインナップは似ていますが、独自の合成スラブ商品名や耐火認定を持っているので、現場の仕様に合うものを選ぶ流れになります。

  • JFEシヴィル / JFE建材(フラットデッキ「JFEパワーデッキ」など)
  • 日鉄建材(「ダイテックデッキ」など)
  • アクト(合成スラブ用「アクトデッキ」シリーズ)
  • 栗本鐵工所(折板デッキ・合成デッキ)
  • 元旦ビューティ工業(屋根用デッキを含む)

特殊な意匠や耐火が絡む案件では、設計者が指定したメーカー・型番のままで進めるケースが多いです。代替提案する場合は、必ず認定範囲・スパン・荷重条件を再照合する必要があります。

デッキプレート施工の注意点

現場で詰まりやすいポイントを列挙します。

1. 開口部・配管貫通の事前協議

デッキ敷設後にコア抜きすると、構造耐力に影響します。設備の貫通位置はデッキ敷設前に必ず割付に反映させる。天井ダウンライトの開口がデッキ敷設後に追加発注となり、コア抜きと配筋復旧で2週間遅れた、という事例も見たことがあります。電気・空調・スプリンクラーの設備と早めに突合せておくのが、後のリスクを減らす一番の近道。

2. デッキ上の作業荷重

打設前のデッキは軽量で、人や資材が集中すると簡単にしなります。荷揚げした建材は1点に集中させず分散して置く、人の動線も限定する、といった現場ルールを共有しておくのが大事。

3. 端部のコンクリート漏れ

エンドクローザーの取付不良で打設中にコンクリートが漏れると、下階の鉄骨や仕上が汚れて手戻りが大きい。特に外周部・吹抜まわりはダブルチェック対象。

4. スタッドボルトの溶接品質

合成スラブの構造性能はスタッドボルトの溶接品質に依存します。打撃試験(30°曲げて折れないか)を全数の3〜5%程度実施し、不合格があれば追加施工する流れ。スタッド溶接の技能は資格者限定ですが、施工管理としても検査要領は理解しておくべき。

5. デッキ裏面の汚れと耐火被覆

デッキ裏面に油や錆が残っていると、後で耐火被覆の付着不良の原因になります。納入時にチェックして、必要なら清掃。耐火被覆との取り合いについてはhttps://seko-kanri.com/taika-hifuku/ も参照。

デッキプレートに関する情報まとめ

  • デッキプレートとは:鉄骨造の床スラブに使う波形成形鋼板。型枠+構造材として機能
  • 種類:合成デッキ/フラットデッキ/折板デッキ/耐火デッキの4タイプ
  • サイズ:有効幅600mm前後、長さ2〜6m、板厚1.0〜2.3mm、山高さ50〜150mm
  • 施工順序:建方確認→揚重→仮固定→スタッド溶接→端部処理→配筋→打設
  • 主要メーカー:JFEシヴィル、日鉄建材、アクト、栗本鐵工所など
  • 注意点:開口部の事前協議、作業荷重分散、端部のコンクリート漏れ、スタッド品質、耐火被覆の付着

以上がデッキプレートに関する情報のまとめです。

デッキプレートは「型枠+構造材+天井下地材」と一人三役をこなす優れた部材ですが、その分、種類選定と施工管理にミスがあると手戻りも大きい。鉄骨工事の効率を支えている基幹部材として、施工管理者は仕様・施工・検査の3点をしっかり押さえておきましょう。

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