- N値ってなに?
- 計算方法は?
- 地耐力への換算表を見たい
- 40の目安って?50の目安って?
- 単位は?
上記の様な悩みを解決します。
構造物を支える地盤、この地盤における強さを表す指標であるN値は、どの現場でも必須の情報になってきます。経験上、現場に配属されてすぐにN値の測定を任されたりはしませんが、打ち合わせなどで必ず話に上がってきます。
当記事は実際に施工管理として働き、1級施工管理技士の資格を取得した筆者が編集するので信頼性は担保されているかなと思います。
それではいってみましょう!
N値とは
N値とは、結論「地盤の硬さを表す指標のこと」です。
土木構造物を作るのにも、建築物を立てるのにも、地盤の強さは大切になります。地盤が強ければ構造物を支えることができますし、地盤が弱ければ構造物を支えられられずにエラーが発生してしまいます。
そこで「地盤がどれくらい強いか?」を測定し、適切な値にしてから構造物を立てます。その「地盤がどれくらい強いか?」を表すのがN値、という訳です。
N値が大きければ大きいほど地盤は固く、N値が小さければ小さいほど地盤は柔らかいということです。
岩盤の様に硬い地盤に関しては、N値が高いです。対して、ローム層の様な柔らかい地盤はN値が低いです。柔らかい地盤の上に構造物を立てることはできませんので、改良が必要になってきます。
N値の計算、地耐力への換算
N値 = 地耐力 / 10
N値は上記の様な計算で求めることができます。N値は地盤の硬さであり、地耐力は「地盤がどれだけの重さに耐えられるか?」といった意味合いです。
固ければ堅いほど、地盤が耐えられる重さは増えていきますから、N値と地耐力は同じ様な意味合いになります。地耐力を10で割った数がN値になります。逆に、N値を10倍すれば地耐力を求めることが可能です。
地耐力 = N値 × 10
N値の目安
地盤 | N値 | 地耐力(長期) | 地耐力(短期) |
岩盤 | 100 | 1000 | 2000 |
固結した砂 | 50 | 500 | 1000 |
土丹盤 | 30 | 300 | 600 |
密実な礫層 | 30 | 300 | 600 |
密実な砂質地盤 | 20 | 200 | 400 |
砂質地盤 | 5 | 50 | 100 |
堅い粘土質地盤 | 10 | 100 | 200 |
粘土質地盤 | 2 | 20 | 40 |
堅いローム層 | 10 | 100 | 200 |
ローム層 | 5 | 50 | 100 |
N値10の土
堅い粘土質地盤がN値10です。ネバっ気があるが堅い土がN値10のイメージになります。
N値20の土
密実な砂質地盤がN値20です。密度が高くて砂っぽい地盤になります。
N値30の土
密実な礫層がN値30の土です。密度が高く、粒の大きさが大きい礫が集まった層が該当します。
N値50の土
固結した砂がN値50の砂です。より粒が小さいイメージです。
N値100の土
岩盤がN値100です。ここまでくるとかなりの地耐力を持ちます。
N値の測定方法
N値を測定するには「標準貫入試験」と呼ばれるものを行います。
簡単に言えば「サンプラーと呼ばれる金属棒を何回ハンマーで叩けば30cmめり込むのか?」を測定します。
ハンマーで10回叩けば、30cmめり込む。だとしたらN値は10です。ハンマーを50回叩いたら30cmめり込んだ。だとしたら、N値は50になります。
何回叩けば?がN値の指標になります。
ちなみに、ここで表現する「めり込んだ」は「貫入」と表現されたりするので、覚えておきましょう。
N値に関する情報まとめ
- N値とは:地盤の硬さを表す指標のこと
- N値の計算:N値 = 地耐力 / 10
- N値の目安:上表参照
- N値の測定:標準貫入試験で測定する
以上がN値に関する情報のまとめです。
一通り内容は網羅できたと思います。
内容、計算自体はそこまで難しいものではなかったと思います。特に施工管理は難しい計算は不要で、四則演算ができればなんとかなります。難しくても頑張っていきましょうね。
N値は標準貫入試験で測定されます。同じ様に現場で出てくる単語ですので、合わせて覚えておく様にしましょう!
それでは!!!