ワーカビリティとは?混和材料、スランプやコンステンシーとの関係等

 

  • ワーカビリティってなに?
  • スランプとの関係は?
  • コンステンシートの関係は?
  • 混和材料との関係は?

上記の様な悩みを解決します。

どの現場でも共通で使用されるのがコンクリートです。

コンクリートの性質を表す単語は多くありますが、中でもよく使われるのがワーカビリティになります。似ている表現、近い意味合いの単語も多いですので、違いについて理解しておくべきです。

それでは行ってみましょう!

 

ワーカビリティとは?

ワーカビリティとは、一言で言うと「コンクリートがどれだけサラサラしているか?」といった指標のことです。

多くの人が想像するコンクリートは固いですよね。それは固まった後のコンクリートの状態です。コンクリートを施工する際、最初はドロっとした状態で現場に入ってきます。イメージとしてはスムージーが近いかなと思います。

いわゆる生コンクリート(レディミクスドコンクリート)と呼ばれる状態です。現場では「生コン」と呼ばれます。レディミクスドコンクリートと現場で言っている人はあまりいませんね。

その生コンクリートを型枠と呼ばれる枠に流し込み、時間が経つと、化学反応が起こって固くなります。これがコンクリートの施工方法です。

この施工をしていく上で、コンクリートを流し込む部分についてイメージしてください。

コンクリートがドロっとしすぎていると、型枠の隅々まで行き渡るのが難しくないですか?逆に、サラッとしているものは簡単に隅々まで充填しますよね。こういう風にコンクリートっていうのは、ドロっとしていればしているほど施工がしにくく、サラッとしていればしているほど施工がしやすいんです。

ワーカビリティというのは「コンクリートがどれだけサラサラしているか?」です。つまり、ワーカビリティが高ければ高いほど、コンクリートは施工しやすい。施工性が高いと呼ばれます。

 

ワーカビリティとスランプの関係

ワーカビリティと似たように、コンクリートの性質を表す単語で「スランプ」と呼ばれるものがあります。スランプとは「コンクリートの柔らかさを表す指標のこと」です。

コーンにコンクリートを詰めて、コーンを引き抜いた時に「コンクリートがどれだけグチャッとしたか?」がスランプですから、かなり近いものがあります。

ワーカビリティを測る一つの指標がスランプです。

似ている表現ではありますが同じものではありません。ワーカビリティを構成する要素の一つがスランプです。一言で柔らかいと言っても、そこには水セメント比だったりセメントの粉末度や状態なども関係します。

完全一致する言葉ではないので、理解しておきましょう。

水セメント比とは?計算、基準、強度、60以下の理由など

 

ワーカビリティとコンステンシーの関係

コンステンシートとは「コンクリートがどれだけドロっとしているか?」です。対してワーカビリティとは「コンクリートがどれだけサラっとしているか?」ですので、これらは対になるものです。

  • コンステンシーが高い=ワーカビリティが低い
  • ワーカビリティが高い=コンステンシーが低い

コンステンシーに関してもよく現場で使われる言葉なので覚えておきましょう。

 

ワーカビリティと混和材料

コンクリートのワーカビリティが低い場合は混和材料を使います。

混和材料はコンクリートのワーカビリティを改善するためのものです。コンクリートは水・セメント・砂・砂利によって構成されていますが、それらが100%綺麗に混ざるとは限りません。多少なりとも材料分離が発生し、要素の一部が偏ることがあります。

料理をしたことのある人ならイメージがつきやすいかと思いますが、ダマになってしまうようなイメージです。混和材料をコンクリートに注入することにより、ダマがなくなって、ワーカビリティが改善します。

混和材料には減水剤、AE剤、AE減剤があるので、合わせて覚えておくようにしましょう。

ワーカビリティに関する情報まとめ

  • ワーカビリティとは:コンクリートがどれだけサラサラしているか?
  • スランプの関係性:ワーカビリティを測る一つの指標がスランプ
  • コンステンシーの関係性:対になる表現
  • 混和材料の関係性:混和材料を使うことでワーカビリティを改善できる

以上がワーカビリティに関する情報のまとめです。

一通り基礎知識については網羅できたと思います。

コンクリートに関する用語は様々ありますが、まだちゃんと理解しきれていない人はレイタンスについても理解しておきましょう。学ぶことは多くありますが、一つ一つ学んでいきましょうね。

それでは!

レイタンスとは?ブリーディングとの違い、除去、予防方法など