- 注文請書ってなに?
- 注文書と何が違う?
- 書き方は?
- 印紙税はいくら?
- 電子化できる?
- どんな場合に必要?
- 保管期間は?
上記の様な悩みを解決します。
注文請書は建設業の取引で必ず登場する書類です。「注文書を受けた側が、注文を引き受ける旨を書面で返す書類」で、契約成立の証明になる重要書類。書き方と印紙税のルールを押さえておきましょう。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
注文請書とは?
注文請書とは、結論「発注者から注文書を受け取った受注者が、注文内容を引き受けた旨を発注者に返送する書面」のことです。英語では Order Acknowledgment、Order Receipt と呼ばれます。
「注文書」と対になる書類で、両方が揃って始めて契約成立の証明として完結します。建設業では、元請けから下請けへの工事発注、サブコン間の発注、資材発注など、あらゆる発注場面で発行される定番書類ですね。僕としては、注文請書は「日常業務の中で軽く扱われがちだけど、法的にはちゃんと重みを持つ書類」だと捉えていて、印紙税の貼り忘れや内容の不整合は後で大事になりやすいので、丁寧に管理したいなと感じます。
発注関連の書類はこちらも参考に。

注文請書と注文書の違い
両者の違いを整理します。
| 観点 | 注文書 | 注文請書 |
|---|---|---|
| 発行者 | 発注者 | 受注者 |
| 流れ | 発注者→受注者 | 受注者→発注者 |
| 役割 | 「注文します」 | 「引き受けます」 |
| 印紙税 | 課税対象 | 課税対象(請負契約) |
| 法的効力 | 申込 | 承諾 |
「注文書を見て、内容を確認しました。間違いなく引き受けます」というのが注文請書の意味。両者がやり取りされて初めて契約が成立する、というのが法的な位置づけです。
注文請書の書き方
書類の必須記載項目を整理します。
- タイトル(注文請書と明記)
- 発行年月日
- 注文書番号・発注番号
- 発注者情報(会社名・住所・担当)
- 受注者情報(会社名・住所・代表者・捺印)
- 注文内容(品目・数量・単価・合計)
- 納期・納品場所
- 支払条件(期日・振込先)
- 特記事項
- 請負金額に応じた印紙の貼付・消印
注文書と注文請書はセットで保存し、5年間以上の保管が必要。施工体制台帳や送り出し書類との整合も大切です。
注文請書の印紙税と電子化
印紙税法に基づく印紙税額です(建設工事の請負契約の場合)。
| 契約金額 | 印紙税額 |
|---|---|
| 100万円以下 | 200円 |
| 100万円超〜200万円 | 400円 |
| 200万円超〜300万円 | 1,000円 |
| 500万円超〜1,000万円 | 10,000円 |
| 1,000万円超〜5,000万円 | 20,000円 |
| 5,000万円超〜1億円 | 60,000円 |
| 1億円超〜5億円 | 100,000円 |
| 5億円超〜10億円 | 200,000円 |
軽減税率の特例があるため、最新の国税庁通達も必ず確認します。建設業の請負契約は「第2号文書」として課税対象。
最近は電子化が進んでいて、クラウドサイン・DocuSign・GMOサイン・マネーフォワード契約管理などの電子契約サービスが普及。電子契約は印紙税法の対象外なので印紙税が不要になり、紙の保管も不要、検索も容易、押印作業の省略と、メリットが大きい。特に印紙税不要は大型契約では数万〜数十万円のコスト削減になります。
ただし取引相手が電子化に対応している必要があって、電子帳簿保存法・電子署名法の要件遵守、社内IT基盤の整備が前提です。書類運用全般はこちらも参考に。

注文請書の保管
法令上の保管期間です。
- 法人税法・所得税法:7年間(青色申告)
- 印紙税法:5年間
- 建設業法:5年間(公共工事は10年間)
- 民法の債権消滅時効:5〜10年
実務上は「7〜10年保管」が安全側のルール。電子保存の場合は電子帳簿保存法に従ったタイムスタンプ等の要件を満たす必要があります。
注文請書に関する注意点
施工管理として押さえたい3点。
注意点①:必ず作成・返送する
口頭発注のままだと、後でトラブル時の証拠がない、という事態になります。必ず注文書+注文請書のセットで形式を整えるのが基本ルールですね。
注意点②:印紙の貼り忘れ・印紙税の過少
紙ベースで作成するとき、印紙の貼り忘れや金額不足は税務上の指摘対象。電子化が進められない場合は、社内チェック体制を整備しておきます。
注意点③:注文書と注文請書の整合
注文書と注文請書の記載内容が一致していない(金額・納期・特記事項)と、後でトラブルになります。発行前に双方の照合が必須。CCUSや建退共との連動も含めて、書類フロー全体をデジタル化していく流れが業界全体で進んでいるので、ここに乗っていくのが結果的には効率的だなと思います。
注文請書に関する情報まとめ
- 注文請書とは:注文を引き受ける旨を書面で返す書類
- 注文書との違い:注文書は申込、注文請書は承諾
- 書き方:日付/番号/両者情報/注文内容/納期/支払/印紙
- 印紙税:契約金額に応じて200円〜60万円
- 電子化:クラウドサイン等で印紙税不要、保管容易
- 保管期間:5〜10年
- 注意点:必ず作成/印紙貼り忘れ/注文書との整合
以上が注文請書に関する情報のまとめです。
注文請書は「契約成立の証明」として、建設業のあらゆる発注場面で必須の書類です。最近は電子化で印紙税不要・保管簡便というメリットが大きくなっているので、社内の契約フローも合わせて電子化を検討するのがおすすめ。一通り基礎知識は網羅できたかなと思います。
合わせて読みたい記事はこちら。



