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芝張りとは?種類、張り方の手順、時期、価格、養生方法など

  • 芝張りってどんな工事?
  • 芝の種類はいくつあって、どれを選ぶ?
  • 張り方の手順が知りたい
  • 時期はいつがいいの?
  • 価格相場や歩掛は?
  • 養生・メンテナンスはどうする?

上記の様な悩みを解決します。

芝張りは外構・造園工事の代表的な工程で、建物の引き渡し直前に行われる仕上げの工事です。地味に見えて、施工時期と養生で仕上がり品質が大きく変わるので、施工管理として基礎知識を抑えておきましょう。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

芝張りとは?

芝張りとは、結論「土の上にロール状やマット状に切られた芝(張り芝)を並べて、緑の地面を作る工事」のことです。

種から育てる「種まき芝」もありますが、建設現場で「芝張り」と言えば、ほぼ100%張り芝(ソッド工法)を指します。出来上がりがすぐ緑になり、雑草の侵入も少なく、工程が短いというのが採用される理由ですね。

施工する場面
– 戸建て住宅の庭園
– マンションの中庭・共用部
– 公園・運動場
– 公共施設の外構
– ゴルフ場・サッカー場の芝面更新
– 法面の侵食防止(緑化)

外構工事の中では、植栽や舗装と並ぶ標準工程の1つ。施主にとっては「家が完成した!」を実感しやすい仕上げ工事でもあります。

景観だけでなく、雨水の浸透促進、土壌侵食の防止、ヒートアイランド対策、児童の遊び場としての安全性確保など、機能面の役割もそれなりに重要です。

芝の種類

日本の建設・造園で扱われる主要な芝を、特徴別に整理します。

種類 系統 主な使用先 葉の太さ・密度
高麗芝(コウライシバ) 暖地型 一般的な戸建て・公園 細葉、密
姫高麗芝 暖地型 高級住宅・ゴルフ場 極細葉、極密
野芝(ノシバ) 暖地型 公共施設・法面 太葉、粗
バミューダグラス(ティフトン等) 暖地型 運動場・サッカー場 細葉、極密
ベントグラス 寒地型 ゴルフ場グリーン 極細葉
ケンタッキーブルーグラス 寒地型 北日本の公園・庭 細葉

日本で圧倒的に使われているのは「高麗芝」。一般住宅の庭、公園、マンション中庭、ほぼこれです。低コストで管理しやすく、見栄えもいいので、外構工事の標準仕様になっています。

「姫高麗芝」は高麗芝のさらに細葉品種で、高級感が出ますが、価格は高麗芝の1.5〜2倍程度。

「野芝」は粗くて踏み圧に強いので、公共施設・法面・河川敷など、見栄えより耐久性重視の場面で使われます。

寒地型芝(ベントグラス、ケンタッキーブルーグラス)は北海道・東北で使われる程度で、本州の現場ではあまり登場しません。

芝張りの張り方の手順

実際の施工フローを、ステップで解説します。

ステップ1: 設計レベルでの土壌・排水確認
芝の生育には水はけが命。粘土質の土地はそのままだと根腐れするので、20〜30cm掘削して排水層を作る、暗渠を入れるなどの対策を計画します。

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ステップ2: 整地・耕起
施工対象地を15〜20cm程度耕します。雑草・石・ガラを除去し、必要なら客土(黒土・川砂のブレンド)を入れます。表面は平らにレーキでならし、転圧も軽くかけて締めます。

ステップ3: 元肥の投入
緩効性肥料(有機肥料・化成肥料)を表土に混ぜ込みます。土壌の養分を確保することで、根付きが早まります。

ステップ4: 芝の搬入・仮置き
芝はトラックで現場まで運ばれてきます。納品されたらすぐに張る前提で発注します。1日以上仮置きすると芝が枯れ始めるので、注意。

ステップ5: 芝の張り方を選んで施工
代表的な張り方は4種類。

張り方 特徴 仕上がり 必要芝量(10㎡あたり)
ベタ張り 隙間なく敷き詰める 即完成 10㎡分
目地張り 5cm程度の目地を取る 1〜2ヶ月で隙間が埋まる 8㎡分
市松張り 半分くらい目地で抜く 3〜6ヶ月で完成 5㎡分
筋張り 30cmおきに帯状に 半年〜1年 3〜4㎡分

戸建ての庭は基本「ベタ張り」、公共工事では予算や工期に応じて「目地張り」や「市松張り」が選ばれることが多いです。市松張りは芝代が半分で済む代わり、雑草が侵入しやすいので除草の頻度が上がります。

ステップ6: 目土入れ
芝を張り終えたら、目土(細かい砂・川砂)を芝の隙間に入れます。芝の根を保護し、活着を早める重要な工程。

ステップ7: 転圧
ローラーで軽く転圧して、芝と土を密着させます。これをやらないと根が地面に届かず、活着不良になります。

ステップ8: たっぷり散水
施工後、芝の根まで水が届くようにたっぷり散水します。一般的には10㎡あたり50〜100リットル程度。なお施工直後の養生についてはこちらも参考に。

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芝張りの時期

実は芝張りは時期によって成功率が大きく変わります。

時期 暖地型芝(高麗芝等) 寒地型芝(ベント等)
春(3〜5月) 最適時期 適期
梅雨(6月) 適期(雨水で活着早い) やや厳しい
真夏(7〜8月) 厳しい(高温乾燥) 不適
秋(9〜10月) 適期 最適時期
冬(11〜2月) 不適(休眠期) 厳しい

暖地型の高麗芝は3〜5月の春が最適。気温が上がってきて根の伸長が活発になる時期に張ると、3週間ほどで活着します。

避けたいのは真夏(7〜8月)と真冬(12〜2月)。真夏は気温が高すぎて水切れで枯れやすく、真冬は休眠期で根付きが遅いです。やむを得ず真夏に張る場合は、毎日朝夕の散水と寒冷紗での日除けが必須。

公共工事ではこの時期の制約が予算・工程と合わない場合もあるので、設計段階で「植栽工程は●月~●月」と明記しておくのが一般的ですね。

芝張りの価格相場

施工管理として知っておきたい価格感を整理します。

材料費(芝のロール価格)
| 種類 | 価格目安(㎡あたり)|
|——|——|
| 高麗芝 | 300〜500円 |
| 姫高麗芝 | 500〜800円 |
| 野芝 | 200〜400円 |
| バミューダグラス | 600〜1,000円 |

施工費込みの単価(造園業者発注時)
| 工事内容 | 単価目安(㎡あたり)|
|——|——|
| 芝張りベタ張り(土ならし含まず)| 1,000〜1,500円 |
| 整地・客土・芝張りベタ張り(フルセット)| 2,500〜4,000円 |
| 整地・客土・暗渠・芝張り(高級仕様)| 5,000〜8,000円 |

10㎡程度の小さな庭でも、外構業者に依頼すると諸経費を含めて3〜5万円程度になります。100㎡を超える公共工事の場合は、㎡あたり2,000〜3,000円程度の単価で計上されることが多いですね。

歩掛感
1人作業員1日で施工できる芝張り面積は、土工事込みで20〜40㎡程度、芝張りだけなら50〜80㎡程度が目安。100㎡規模なら2〜3日工程で見込みます。

歩掛の考え方についてはこちらの記事も合わせて。

芝張りの養生・メンテナンス

施工後の養生・管理が、芝の生死を分けます。

施工直後(0〜2週間)
散水を毎日朝夕、たっぷりかけます。芝が乾いて葉先が丸まるのは水切れのサイン。立ち入り禁止にして、根が活着するまで踏まないようにします。

活着期(2〜6週間)
散水は朝のみ、3日に1回程度に減らします。根が地面に張り始めたら、軽く歩いてもOK。除草も少しずつ始められます。

維持管理期(活着後)
| 作業 | 頻度 |
|——|——|
| 散水 | 1〜2週に1回(雨が多い時期は不要)|
| 芝刈り | 月1〜2回(成長期)、月1回(休眠期)|
| 除草 | 月1回程度 |
| 追肥 | 春・秋の年2回 |
| エアレーション | 年1回 |
| サッチ除去 | 年1〜2回 |

戸建ての庭でも、芝を綺麗に保つには毎月の手入れが必要です。「芝張りした後、誰がメンテするか」を施主と確認しておかないと、半年で雑草に負ける、というトラブルが起きやすいですね。

芝張りに関する施工現場の注意点

施工管理として現場で注意したいポイントを整理します。

下地の排水勾配を確保
芝の最大の敵は水はけ不良。水たまりができる場所では、芝が根腐れして1ヶ月で枯れます。下地段階で2%以上の勾配を確保し、排水経路を明確にしておきましょう。

外構工事の最終工程に組み込む
芝張りは現場の他工事が終わってから施工する仕上げ工事。先に張ってしまうと、塗装・タイル工事の足場や荷揚げで踏み荒らされます。工程表上は最終週に組み込むのが基本ですね。

土壌が建設残土だと根付きにくい
建設残土をそのまま芝下地にすると、養分不足・水はけ不良で根付きません。客土(黒土・川砂・ピートモス等)を50mm以上敷くのが標準的な対応。

引渡し前養生期間の確保
芝張り後、最低2週間は活着のための養生期間として施主に伝えておく必要があります。「引渡し当日に芝張り」だと、引渡し後すぐに人が踏み荒らして枯死します。引渡し2週間前までに完成させるスケジュールが理想。

公共工事では植栽工で芝が枯れた場合の補植義務あり
公共工事では「枯れた芝を1年間補植する」契約条項が標準です。施工後の管理状況によっては施工業者側に補植コストが発生するので、引渡し時に管理者への引継ぎ資料(散水頻度・刈高基準等)を渡すのが基本。

防犯・遊具との取り合い
公園や保育園の芝張りは、遊具周りで踏み圧が集中するエリアと、植栽の縁との境界処理が肝。境界に縁石(縁ブロック)やプラスチック縁材を入れると、芝のはみ出し・侵入を防げます。

芝張りに関する情報まとめ

  • 芝張りとは:張り芝(ソッド)を並べて緑地を作る工事。種まきより一般的
  • 芝の種類:高麗芝(最普及)、姫高麗芝(高級)、野芝(公共)、バミューダ(運動場)
  • 張り方:ベタ張り・目地張り・市松張り・筋張りの4種類
  • 適期:春(3〜5月)と秋(9〜10月)。真夏・真冬は不適
  • 価格相場:材料300〜800円/㎡、施工込み2,500〜4,000円/㎡(戸建てフルセット)
  • 養生:施工後2週間は立入禁止+毎日散水。引渡し2週間前までに完成が理想
  • 注意点:排水勾配2%以上/客土必須/工程は最終週/補植義務/境界処理

以上が芝張りに関する情報のまとめです。

芝張りは仕上げ工事の中でも生き物相手なので、施工後の管理まで見据えた工程設計が必要です。施工管理者として「いつ張るか」「どう養生するか」「誰がメンテするか」をきちんと押さえれば、施主満足度の高い外構工事に仕上がりますね。

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