- 測量士って結局どれくらい難しいの?
- 合格率10%台って聞いたけど無理ゲー?
- 測量士補とは何が違うの?
- 試験を受けずに取れるって本当?
- 試験の午前・午後って何をやるの?
- 独学で受かる?勉強時間は?
- 取ったら年収は上がる?
- 施工管理の自分に必要な資格なの?
上記の様な悩みを解決します。
測量士は、測量の計画から実施までを担える国家資格で、土木の現場では欠かせない存在です。「合格率10%台の難関」というイメージが先行しがちですが、実は測量士には試験を受けずに取得する無試験ルートがあり、現場の測量技術者の多くはこちらで資格を取っています。今回は難易度・合格率・試験内容という基本を押さえた上で、測量士補との違い、4つの取得ルート、施工管理にとっての価値まで、合格率の数字だけでは見えない実像を整理しました。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
測量士とは?
測量士とは、結論「測量に関する計画を作製し、その測量を実施できる国家資格」のことです。
国土地理院が所管する国家資格で、土地の位置・面積・高低差などを正確に測る「測量」の専門家を法的に位置づけるものです。建設工事の前提となる地形測量、道路・造成の設計に使う測量、工事の出来形を確認する測量など、土木の現場は測量から始まり測量で終わると言ってもいいくらい、測量と密接に結びついています。
測量士の大きな特徴は、後述する測量士補とセットで理解する必要がある点です。法律上、測量業者は営業所ごとに測量士を置くことが義務づけられており、測量士は「計画を作る側」、測量士補は「計画に従って測量を行う側」という役割分担になっています。
測量そのものの全体像はこちらが参考になります。

僕の感覚だと、測量士は「土木の設計と現場をつなぐ翻訳者」のような立ち位置です。図面の数値を現場の杭やレベルに落とし込み、逆に現場の出来形を数値にして設計と照合する。この往復ができる人が現場には絶対に必要で、その役割を国家資格として裏づけているのが測量士だと捉えると分かりやすいと思います。
測量士の難易度は?
測量士の難易度は、結論「国家試験ルートで取るなら難関だが、無試験ルートを含めると“難易度の幅が非常に広い”資格」です。
ここが測量士という資格の最大のクセです。多くの解説記事は「合格率10%台=難関」と説明しますが、それは国家試験で取る場合の話に過ぎません。実際には大学や養成施設で所定の科目を履修するルートがあり、現場の測量技術者の多くは試験を受けずに測量士になっています。つまり「測量士=超難関」と一括りにするのは誤解で、どのルートで取るかによって難易度はまったく変わります。
国家試験ルートに限れば、難しさの理由ははっきりしています。午後の記述式試験の存在です。午前の択一だけなら対策しやすいのですが、午後は計算過程や測量計画を文章と数式で記述させるため、暗記だけでは通用しません。他資格とのおおまかな位置関係は次の通りです。
| 資格 | 取得ルートの中心 | 難易度の体感 |
|---|---|---|
| 測量士補 | 試験(択一のみ) | 入門レベル |
| 測量士(無試験ルート) | 大学・養成施設+実務 | 学業・実務で代替 |
| 測量士(国家試験ルート) | 午前択一+午後記述 | 難関(記述が壁) |
| 土地家屋調査士 | 試験(択一+記述+口述相当) | さらに上 |
正直なところ、測量士を目指す人がまず判断すべきは「自分はどのルートで取るのが現実的か」です。学生で測量系の学科にいるなら無試験ルートが圧倒的に楽ですし、社会人で独学なら国家試験ルートになります。難易度の話は、このルート選びとセットで考えないと意味がないというのが個人的な考えです。
測量士の合格率
測量士の合格率は、結論「例年10%台で推移してきた難関だが、年度によって大きくブレることがある」資格です。
測量士試験の合格率は長年10%前後〜10%台で安定していましたが、2025年(令和7年)試験では40.2%と例外的に高い数字になりました。ただし出題が劇的に易しくなったわけではなく、翌年以降も高合格率が続くとは限らないため、基本は「10%台の難関」と見ておくのが安全です。一方、入門資格である測量士補は例年30〜40%程度で、2025年度は51.2%と過去10年で最高の合格率でした。
| 試験 | 近年の合格率の目安 | 2025年度 | 試験形式 |
|---|---|---|---|
| 測量士 | 例年10%台 | 約40.2%(例外的) | 午前択一+午後記述 |
| 測量士補 | 例年30〜40% | 約51.2%(過去最高) | 択一のみ |
合格率の数字を見るときに注意したいのは、測量士の母集団です。受験資格がなく誰でも受けられるぶん、記述対策が不十分なまま受験する人も多く含まれます。そのため「対策をやり切った人」の体感的な合格率は、公表値より高いと考えてよいです。逆に、午後の記述を甘く見て択一対策だけで突っ込むと、合格率10%台の壁にそのまま跳ね返されます。
現場目線で言えば、合格率の数字に振り回されるより「午後の記述で点を取れる状態を作れるか」がすべてです。測量士の合否は、ここを攻略できるかどうかでほぼ決まると考えておくといいです。
測量士の試験内容
測量士の試験内容は、結論「午前の択一試験と午後の記述試験の2部構成で、午前で一定点を取れた人だけが午後を採点される」仕組みです。
まず受験要項を押さえます。受験資格は不要で、年齢・学歴・実務経験を問わず誰でも受験できます。試験は年1回(例年5月)に実施され、受験手数料は4,250円です。配点は午前・午後それぞれ700点の合計1,400点で、午前で450点以上を取らないと午後が採点されず、最終的に合計910点以上で合格となります。
出題の中身を午前・午後で分けると次の通りです。
- 午前(択一28問・700点):測量に関する法規、多角測量、水準測量、地形測量、写真測量、GNSS測量などの基礎知識
- 午後(記述・700点):必須問題+選択問題で、計算過程・測量計画・誤差処理などを記述で解答
午前は知識の暗記と基本計算が中心なので、過去問演習で十分に対応できます。難所は午後の記述で、答えだけでなく「なぜその値になるのか」の過程を書かせるため、計算の手順を体に染み込ませる必要があります。GNSS測量や写真測量など、近年の測量技術に対応した出題も増えています。
最新の測量技術の流れはこちらが参考になります。

僕としては、測量士の試験対策は「午前7割確保→午後の記述に全振り」という配分が現実的だと感じます。午前で稼げる人は多いのですが、午後の記述で崩れて不合格になるパターンが本当に多い。記述は独学だと自己採点が難しいので、ここだけは過去問の模範解答を徹底的に写経して、解答の型を覚えるのが近道だと思います。
測量士になる方法(試験+無試験ルート)
測量士になる方法は、結論「国家試験に合格する以外に、大学や養成施設で取得する無試験ルートが複数ある」のが大きな特徴です。
ここが測量士を理解するうえで一番大事なところで、難易度の話とも直結します。測量士になるルートは大きく4つに整理できます。
- 国家試験に合格する(受験資格不要・誰でも受験可)
- 大学・短大・専門学校で測量に関する科目を修めて卒業し、所定の実務経験を積む(大学卒1年以上、短大・専門卒3年以上)
- 国土交通大臣登録の養成施設で1年以上学び、実務経験2年以上を積む
- 測量士補を取得後、登録養成施設で高度な専門知識・技能を修得する
特に知っておきたいのは、養成施設の中には実務経験なし・1年で測量士になれる学校がある点です(全国2校)。学生のうちに測量系の進路を選べば、試験を受けずに測量士の資格を得られるわけです。実際、現場で活躍する測量技術者の多くは、この学業ルートで取得しています。
社会人が独学で目指す場合は国家試験ルートになりますが、その場合でも「まず測量士補に合格して基礎を固め、実務経験を積んでから測量士へ」という段階的な進め方が王道です。いきなり測量士の記述試験に挑むより、測量士補で土台を作るほうが結果的に早いことも多いです。
現場目線で言えば、自分や部下がどのルートで測量士を取るのが最短かは、年齢・学歴・今の立場で変わります。「合格率が低いから無理」と諦める前に、無試験ルートが使えないかを必ず確認するのが、個人的には一番のアドバイスです。
測量士と測量士補の違い・年収
測量士と測量士補の違いは、結論「測量士が計画を作る側、測量士補が計画に従って測量を実施する側」という役割の差です。
両者は完全な上下関係ではなく、役割分担として法律で定められています。測量士補は測量士の作製した計画に基づいて測量を行う立場で、測量士補単独では測量計画を作ることはできません。年収は勤務先・地域・経験で幅がありますが、一般的に測量士のほうが計画作製や主任技術者を担える分、待遇面で有利になりやすい傾向があります。
| 項目 | 測量士 | 測量士補 |
|---|---|---|
| 役割 | 測量計画の作製・実施 | 計画に従って測量を実施 |
| 取得の中心ルート | 試験+無試験(学業・養成) | 主に試験(択一のみ) |
| 難易度 | 難関〜学業で代替 | 入門レベル |
| キャリア上の位置づけ | 主任技術者・管理側 | 実務担当・ステップの起点 |
測量士補は土地家屋調査士試験の午前試験が免除されるなど、他資格への波及効果もあります。測量士補を取得後に実務を積んで測量士へ、さらに土地家屋調査士へとステップアップしていく人も少なくありません。
測量現場で広がっているドローン測量についてはこちらが参考になります。

僕の感覚だと、施工管理(特に土木)にとって測量士・測量士補は「持っていると現場の数字に強くなる」資格です。ICT施工や出来形管理が当たり前になった今、測量の理屈が分かる管理者は職人さんやオペレーターとの会話の精度が段違いです。測量を外注に丸投げするのではなく、自分で測量の妥当性を判断できると、現場の段取りもトラブル対応も一段スムーズになると感じます。
測量士に関する情報まとめ
- 測量士とは:測量の計画を作製し実施できる国家資格(国土地理院所管)
- 難易度:国家試験ルートは難関だが、無試験ルートを含めると難易度の幅が非常に広い
- 合格率:測量士は例年10%台(2025年は例外的に約40.2%)、測量士補は例年30〜40%
- 試験内容:午前の択一(700点)+午後の記述(700点)、合計910点以上で合格。受験料4,250円
- 受験資格:不要(年齢・学歴・実務経験を問わない)
- なる方法:国家試験のほか、大学・養成施設+実務の無試験ルートが4つある
- 測量士補との違い:測量士は計画を作る側、測量士補は計画に従って実施する側
- 施工管理での価値:測量の理屈が分かると現場の数字・出来形管理に強くなる
以上が測量士に関する情報のまとめです。
測量士は、合格率10%台という数字だけ見ると身構えてしまいますが、実際には無試験で取れるルートが充実していて、現場の測量技術者の多くは学業・養成ルートで取得しています。難易度を語るときは「どのルートで取るか」とセットで考えるのが鉄則です。土木施工管理にとっては、測量の理屈が分かるだけで現場の数字に強くなれる資格なので、測量士補からでもいいので一度しっかり学んでおく価値は大きいと思います。
測量士に関するよくある質問
Q1:測量士試験の合格率10%台って、独学では無理ですか?
無理ではありません。合格率が低い大きな理由は午後の記述対策が不十分なまま受験する人が多いことで、対策をやり切れば独学合格は十分可能です。午前の択一は過去問演習で7割を確保し、午後の記述は模範解答を写経して解答の型を覚えるのが王道です。記述の自己採点が難しい人だけ、通信講座で添削を受けると効率が上がります。
Q2:測量士は試験を受けずに取れるって本当ですか?
本当です。大学・短大・専門学校で測量に関する科目を修めて卒業し所定の実務経験を積むルート、国土交通大臣登録の養成施設で学ぶルートなど、試験を経由しない取得方法が複数あります。中には実務経験なし・1年で測量士になれる養成施設もあります。現場の測量技術者の多くは、この学業・養成ルートで資格を得ています。
Q3:測量士と測量士補、どちらから取るべきですか?
社会人が独学で目指すなら、まず測量士補から取るのがおすすめです。測量士補は択一のみで難易度が低く、合格すれば測量の基礎が固まります。そのうえで実務経験を積み、測量士の記述試験に挑むほうが、いきなり測量士を受けるより結果的に早いことが多いです。測量系の学科の学生なら、無試験ルートで測量士を直接狙う選択肢もあります。
Q4:測量士を取ると年収は上がりますか?
勤務先・地域・経験によりますが、測量士は計画作製や主任技術者を担える分、測量士補より待遇面で有利になりやすい傾向があります。資格手当が付く会社も多く、測量・建設コンサル業界では取得が評価されます。ただし資格だけで大きく上がるわけではなく、実務経験とセットで初めて年収アップにつながると考えておくのが現実的です。
Q5:施工管理に測量士の資格は必要ですか?
必須ではありませんが、特に土木施工管理では持っていると強い武器になります。ICT施工や出来形管理が普及した今、測量の理屈が分かる管理者は、測量データの妥当性を自分で判断でき、オペレーターや測量会社との会話の精度が上がります。測量士までいかなくても、測量士補で基礎を押さえておくだけで現場での対応力が変わります。
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