二級建築士の製図課題とは?試験時間、過去問、木造、対策など

  • 二級建築士の製図課題って何が出るの?
  • 課題っていつ発表されるの?
  • 木造が多いって本当?RCやSも出る?
  • 過去にはどんな課題が出題された?
  • 試験時間は何時間?
  • 学科が終わってから製図まで間に合うの?
  • 何枚くらい図面を描けばいい?
  • 独学で受かる?資格学校に行くべき?

上記の様な悩みを解決します。

二級建築士の設計製図試験は、5時間という限られた時間で、事前に公表された課題に沿って図面を仕上げる試験です。学科合格から製図試験までの準備期間は約2ヶ月しかなく、「課題が何で、どう対策すればいいのか」を早く掴めるかどうかが合否を分けます。今回は課題の意味・発表時期・試験概要といった基本を押さえた上で、近年の木造課題の傾向・過去の出題例・学科後2ヶ月の勉強法まで、製図課題にどう備えるかを一通り整理しました。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初めて製図試験に挑む方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

二級建築士の製図課題とは?

二級建築士の製図課題とは、結論「設計製図試験で出題される建物の設計テーマ(用途と構造)のこと」です。

大きな特徴は、この課題が試験当日ではなく、試験の約3ヶ月前(例年6月)に事前公表される点です。公表されるのは課題名(どんな用途・構造の建物か)と、要求される図書や計画上の留意事項などです。たとえば「商店街に建つ併用住宅(木造3階建て)」のように、用途と構造が具体的に示されます。

つまり受験生は、本番でどんな建物を設計するかを事前に知った上で、その用途・構造に絞って集中的に練習できるわけです。本番では、公表された課題に沿った具体的な条件(敷地・要求室・面積など)が与えられ、5時間でエスキスと作図を仕上げます。

だから「課題対策」とは、公表された課題の用途・構造に合わせて、プランのパターンと作図のスピードを本番までに仕上げること、と言い換えられます。個人的には、課題が事前に分かるのは大きな救いで、この期間をどう使うかが二級製図の勝負どころだと思います。

二級建築士の設計製図試験の概要

課題対策の前に、設計製図試験の枠組みを押さえておきます。ここを理解しておくと、なぜ準備期間がタイトなのかが分かります。

試験の基本的な枠組みは次の通りです。

項目 内容
受験資格 学科試験の合格(または合格年からの製図免除期間内)が前提
試験時間 5時間
課題の事前公表 試験の約3ヶ月前(例年6月)に課題名・要求図書を公表
主な作業 エスキス(プラン検討)と作図
合格率 例年50%前後

注意したいのが、学科試験が終わってから設計製図試験までの準備期間が約2ヶ月しかない点です。合格率は50%前後と一級より高めですが、この短期間で作図のスピードとプランの精度を仕上げなければならないため、学科合格後は猛勉強が必要になります。

課題が6月に公表され、学科試験を経て、製図試験は例年9月頃に実施される、という流れです。つまり課題公表から本番まで数ヶ月あるものの、学科の勉強と並行する期間も含まれるため、実質的に製図に集中できる時間は限られます。

正直なところ、二級建築士は「学科より製図で落ちる」ケースも珍しくありません。準備期間の短さを甘く見ず、課題公表と同時に動き出すのが安全です。

二級建築士の製図課題の傾向

近年の二級建築士の製図課題は、木造の建物が中心という傾向があります。特に「併用住宅(住宅と店舗・事務所などが一体になった建物)」が繰り返し出題されています。

課題の構造は、主に次のように分かれます。

  • 木造:近年の出題の中心。2階建てが多く、木造3階建てが初めて出た年もある
  • RC造(鉄筋コンクリート造):木造以外の年に出題されることがある
  • S造(鉄骨造):出題されることがあるが頻度は低め

用途としては、専用住宅よりも、住宅に店舗・事務所・シェアハウスなどを組み合わせた「併用住宅」が多い傾向です。これは、二級建築士が扱える建物の規模(比較的小規模な建物)と、実務で設計する機会の多さを反映しているといえます。

課題の構造が木造かRC造かで、対策の中身(矩計図の描き方や軸組の考え方)が大きく変わります。木造の基本的な考え方は、こちらも参考になります。

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現場目線で言えば、まず公表された課題の「用途」と「構造」を確認し、そこに全リソースを集中させるのが、限られた期間での正攻法だと思います。

過去の二級建築士の製図課題の例

傾向を具体的に掴むために、近年の製図課題の例を見ておきます。木造の併用住宅が繰り返し出ていることが分かります。

過去の代表的な木造課題は次の通りです。

年度 課題(例)
令和8年 商店街に建つ併用住宅(木造3階建て)
令和2年 シェアハウスを併設した高齢者夫婦の住まい(木造2階建て)
令和元年 夫婦で営む建築設計事務所を併設した住宅(木造2階建て)
平成25年 レストラン併用住宅(木造2階建て)

こうして並べると、「住宅+別用途(店舗・事務所・シェアハウス)」の木造併用住宅というパターンが定番だと分かります。令和8年の「木造3階建て」のように、これまでの2階建てから条件が一段難しくなる年もあるため、過去の踏襲だけでなく、公表された条件を丁寧に読み込む必要があります。

過去問は、建築技術教育普及センター(試験を実施する機関)が過去の試験問題を公開しているので、必ず実物を確認しておくべきです。過去の課題を解くことで、要求図書の種類や難易度の感覚が掴めます。

個人的には、過去課題は「パターンを覚えるため」だけでなく、「本番でどれくらいの条件量を5時間で捌くのか」という体感を得るために解く価値が大きいと感じます。

二級建築士の製図課題の要求図書と作業

製図課題では、指定された図書(図面)を5時間で仕上げます。何を描くのかを知っておくと、対策の全体像が見えます。

木造課題で一般的に求められる図書と作業は次の通りです。

  • 各階平面図:要求室を条件通りに配置した平面
  • 断面図:建物を縦に切った断面(階高や天井高を表現)
  • 立面図:建物の外観
  • 面積表・求積図:床面積の計算と根拠
  • 矩計図(かなばかり図):外壁まわりを詳細に描いた断面詳細図
  • 部分詳細や計画の要点:課題で指定された補足事項

このうち、木造課題で受験生がつまずきやすいのが矩計図です。基礎から屋根までの納まりを詳細に描く必要があり、木造の軸組や納まりの知識が問われます。作業全体としては、まずエスキスでプランを固め、そのプランを各図面に清書していく、という流れになります。

図面表現そのものの基礎は、こちらが参考になります。

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実務だと、要求図書は「毎回ほぼ同じ顔ぶれ」なので、課題公表後にどの図書が求められるかを確認し、特に矩計図のような時間のかかる図面を優先的に練習しておくのが効率的です。

二級建築士の製図課題の対策と勉強法

学科合格後の約2ヶ月で製図を仕上げるには、限られた時間を作図のスピードとプランの精度に集中投下する必要があります。ここでは現実的な勉強法を整理します。

対策の柱は次の通りです。

  • とにかく作図枚数をこなす:本番までに最低10枚以上の図面を描くのが一つの目安
  • トレースで作図に慣れる:標準解答例を敷き写し(トレース)して、図面の描き方と手順を体に入れる
  • 時間を計って通しで解く:5時間の時間配分(エスキス・作図・見直し)を本番同様に練習する
  • 課題の用途・構造に絞る:公表された課題に合わせて、そのパターンを重点的に練習する

トレースは、原図の上に薄紙を載せて敷き写す練習方法で、作図のスピードと正確さを上げるのに効果的です。ただし何枚も描くため体力的にきつく、まとまった練習時間の確保が必要になります。だからこそ、学科合格を待たずに、課題公表の段階から少しずつ作図に慣れておくと、後半が楽になります。

独学か資格学校かは、時間・費用・自己管理能力で判断します。独学は費用を抑えられますが、標準解答例の入手や自分の図面の添削が難しいという弱点があります。資格学校は費用はかかるものの、出題傾向に沿った課題と添削、時間配分の指導が受けられ、短期間で仕上げやすくなります。合格率50%前後という数字は、裏を返せば2人に1人は落ちるということなので、準備不足のまま独学に走るのはリスクがあります。

僕としては、二級製図は「才能より作図量」で決まる試験だと感じます。課題公表後、いかに早くトレースと通し練習を始められるかが、合格を大きく引き寄せると思います。

二級建築士の製図課題でつまずくポイントと注意点

最後に、製図課題で受験生がつまずきやすいポイントと、避けるべき失敗を整理します。特に「時間」に関わる失敗は致命的です。

主な注意点は次の通りです。

注意点 内容
未完成が最大の失点 5時間で描き切れず図面が未完成だと、大きく減点され合格が遠のく
要求室・面積の未達 課題で指定された室や床面積を満たせないと重大な減点
時間配分の崩壊 エスキスに時間をかけすぎると作図が終わらない
矩計図で時間を溶かす 木造の矩計図は時間がかかるので、事前に描き慣れておく
課題条件の読み落とし 設置階・動線などの指定を外すと大減点になる

最も避けたいのは、時間切れによる未完成です。設計製図試験は完成した図面を前提に採点されるため、途中で終わると他がどれだけ良くても評価が大きく下がります。だからこそ、時間を計った通し練習で「5時間で必ず完成させる」感覚を身につけることが、何よりの対策になります。

もう一つ、課題文の条件(設置階・動線・面積など)の読み落としも大減点につながります。エスキスの最初に、外してはいけない条件を必ず拾い上げる習慣をつけておくと、致命傷を防げます。

現場目線で言えば、二級製図は「凝った設計」より「条件を満たした図面を時間内に完成させる」ことが最優先です。ここを取り違えなければ、合格はぐっと近づくはずです。

二級建築士の製図課題に関する情報まとめ

  • 製図課題とは:設計製図試験で出題される建物のテーマ(用途と構造)。試験の約3ヶ月前(例年6月)に事前公表される
  • 試験概要:受験には学科合格が前提。試験時間5時間、合格率は50%前後。学科後の準備期間は約2ヶ月
  • 課題の傾向:近年は木造が中心で、住宅+別用途の「併用住宅」が定番。RC造・S造の年もある
  • 過去の課題:木造併用住宅が繰り返し出題。令和8年は木造3階建てと難度が上がった年もある
  • 要求図書:平面図・断面図・立面図・面積表・矩計図など。矩計図が時間のかかる要注意図面
  • 対策と勉強法:作図10枚以上・トレース・時間を計った通し練習が柱。独学は費用面、資格学校は添削が強み
  • 注意点:未完成と要求未達が最大の失点。時間配分と課題条件の読み落としに注意

以上が二級建築士の製図課題に関する情報のまとめです。

二級建築士の製図課題は、「課題は事前公表される」「近年は木造併用住宅が中心」「5時間で必ず完成させる」の3点を押さえて、学科後の2ヶ月に作図量を集中投下することが合格への近道です。凝った設計より、条件を満たした図面を時間内に描き切ることを最優先にしましょう。正直なところ、二級製図は準備量が結果に直結する試験なので、課題公表と同時に動き出せた人が有利だと思います。

二級建築士の製図課題に関するよくある質問

Q1:二級建築士の製図課題はいつ発表されますか?

課題は、試験の約3ヶ月前(例年6月)に事前公表されます。公表されるのは課題名(どんな用途・構造の建物か)と、要求される図書や計画上の留意事項などです。試験当日に初めて建物用途を知るわけではなく、事前に公表された課題に沿って本番の具体的な条件が出題されます。そのため、課題が公表されたらすぐに、その用途・構造に絞った対策を始めるのが有効です。

Q2:二級建築士の製図課題は木造ばかりですか?

近年は木造が中心で、住宅に店舗や事務所などを組み合わせた「併用住宅」が繰り返し出題されています。ただし木造だけでなく、RC造(鉄筋コンクリート造)が出題される年もあります。構造が木造かRC造かで、矩計図の描き方など対策の中身が変わるため、まずは公表された課題の構造を確認し、それに合わせて練習を組み立てるのが先決です。

Q3:二級建築士の設計製図試験は何時間ですか?

試験時間は5時間です。この5時間の中で、エスキス(プランの検討)と、平面図・断面図・立面図・面積表・矩計図などの作図をすべて仕上げる必要があります。時間管理が非常に重要で、エスキスに時間をかけすぎると作図が終わらず未完成になるリスクがあります。時間を計った通し練習で、5時間で必ず描き切る感覚を身につけておくことが欠かせません。

Q4:学科が終わってから製図まで、2ヶ月で間に合いますか?

猛勉強すれば間に合いますが、準備期間が約2ヶ月しかないため油断は禁物です。合格率は50%前後で、2人に1人は落ちる試験です。本番までに最低10枚以上の図面を描き、トレースで作図に慣れ、時間を計った通し練習を繰り返すのが目安になります。可能であれば、課題が公表される6月の段階から少しずつ作図に触れておくと、学科合格後の追い込みが楽になります。

Q5:製図課題ではどんな図面を描くのですか?

木造課題では、各階平面図・断面図・立面図・面積表(求積図)・矩計図などが一般的に求められます。中でも矩計図(外壁まわりの詳細断面図)は、基礎から屋根までの納まりを詳細に描く必要があり、木造の軸組や納まりの知識が問われるため、時間がかかり受験生がつまずきやすい図面です。課題公表後は、どの図書が求められるかを確認し、時間のかかる図面を優先的に練習しておくと効率的です。

Q6:二級建築士の製図は独学で合格できますか?

独学での合格も可能ですが、標準解答例の入手や自分の図面の添削が難しい点が弱点になります。資格学校は費用がかかるものの、出題傾向に沿った課題・添削・時間配分の指導が受けられ、短期間で仕上げやすいのが強みです。合格率50%前後という数字を踏まえると、準備不足のまま独学に走るのはリスクがあります。自己管理ができ実務で作図に慣れている人は独学、作図に不安がある人や一発合格を狙う人は資格学校、という判断が現実的です。

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